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ポニョの海辺

2009年09月23日 | 社会派らぼ
2年くらい前でしょうか。東村山市北部の雑木林が「トトロの森」として脚光を浴びました。この地は、宮崎駿監督が散策しながら、映画「となりのトトロ」の構想を練ったと言います。浮上した宅地化計画に対し、保全連絡協議会(会長 宮崎駿監督)が「景観破壊」を理由に、取得を申し出ました。想定された購入金額をはるかに上回る金額だったために頓挫しかけましたが、全国から寄せられた多額の寄付もあって、公有地化が確定しました。

一方で今度は「ポニョの海辺」の埋め立て計画を巡り、差し止めを求める住民と埋め立てて200メートル近い橋の整備を計画中の県が争っています。こちらも監督が、映画「崖の上のポニョ」の構想を練った地とされています。ただし監督は、この埋め立て・架橋事業については、「自分なりの考えを持ってはいるが、賛成・反対を主張する気はない」とおっしゃっています。それは「地元の人たちが決めることだと思う」と言われるのです。

自然保護や環境保全と、文明の進歩・開発は常に相反する対極の位置にあります。たまたま同監督がその詩情をかきたてられた地域がスポットを浴びるだけで、こうした葛藤は全国に散在するはずです。年齢を重ねていく中で人は皆寂しさを抱えて生きています。その寂しさは、橋を架けても摩天楼を建てても変わるはずがない。では橋を架けなければバラ色の未来が広がるかと言うと、それも違う。氏は「橋を架ける、架けないとは違うレベルで知恵を出し合って欲しい」と言われています。

民主党が政権を取ったことで、八ツ場ダム建設が物議をかもしています。建設計画発表から実に57年。当初は建設反対だった住民も、治水対策などの公共性を説かれて苦渋の決断を強いられた経緯を持ちます。まさに「ダムを作る、作らない」のレベルでの話は、どちらになっても必ず痛みを伴います。マニフェストにあるから…と、長年の苦闘を一瞬に反故にされては納まるものも納まりません。宮崎監督が言われるように、そうしたレベルとは異なる時点での話し合いがない限り、一事が万事、これからの政局運営に暗雲を残すことになってしまいます。




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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
住民の気持ちになって (はむじろー)
2009-09-25 00:59:15
工事の途中で中止しても景観がわるくなるし、住民も納得していたのだから、再度住民と話し合って完成にしたほうがよいのではないかと思います。計画中のものは本当に不要なら中止にするべきで、なにがなんでもマニュフェストどおりにしないといけないとは思いませんが。
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だから… (らぼ)
2009-09-25 01:14:06
マニフェストとは、そのような事を書き連ねるものではないように思います。個々の具体的なことも大切でしょうが、示すべきは50年先の日本の国をどう舵取りするのか…というビジョンではないでしょうか。
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