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依存症

2018年12月02日 | 社会派らぼ
このところの芸能ニュースには、お酒がらみのものがたくさんあるようです。芸能界というところは、多分特別なところで、私たちの普段の生活感覚とは大きくズレているところが多々あるのではないだろうかと思っています。その一方で、華美な世界でありながら、そこは一般社会を凝縮したような縮図にも思えることがあります。全国津々浦々で、似たようなことは起きているにも関わらず、殆どは報じられることも無く、その閉鎖された小さな社会の中で終わってしまっている事が、芸能界で起きれば大きく報道されてしまうだけかもしれません。

TOKIOのメンバーだった山口達也氏は女子高生に対する強制わいせつ容疑で書類送検され、TOKIOから脱退、事務所との契約が解除になりました。お酒のために体調を崩しての入院から退院し、すぐにお酒を飲み始め、酩酊泥酔で番組共演者の女子高生を自宅に呼んだというものでした。

元モーニング娘。の吉澤ひとみ氏は、飲酒・ひき逃げ事件を引き起こし、執行猶予付きの実刑判決が下ったばかりですが、こちらも芸能界から引退しました。事件前は毎日のようにキッチンでお酒を飲む、いわゆるキッチンドリンカーだったようです。

コラムニストの勝谷誠彦氏は、重症のアルコール性肝炎を患って入退院を繰り返しましたが、急激に容体が悪化し、劇症肝炎による肝不全で死去されました。かなりのお酒好きで、病院にまでお酒を持ち込んでいたとも伝えられています。早すぎる訃報に、多くの人がその才を惜しみました。

程度の差はあるでしょうけれど、結局彼らは、アルコール依存症で、多くの人が警鐘を鳴らしているように、これは病気です。アルコール依存症に陥ってしまう過程では、現実逃避だったり、心が弱かったりする部分があるのは否めないとは思いますが、一旦依存症になってしまうと、自分の意思ではどうしようもなくなってしまうと言います。飲酒をコントロールできないのは、意志が弱いからとか自分に甘いからだとか言われてしまいますが、制御できなくなるというのが病気の症状なので、患者自身ではどうにもし難いことのようです。本人に、依存症の自覚が無いのも特徴のようです。病気だという自覚がなく、しかも病気によって制御できなくなっているわけですから、ある意味、自分自身ではどうする事もできないわけです。

山口氏や吉澤氏のように、犯罪がらみで第三者に迷惑をかけるような事態を引き起こした場合は、文句なくアウトですが、勝谷氏の場合傷つけたのは自分自身でしかありません。むしろ、犯罪が絡む事によって、否応なくお酒を断つ環境も手に入ったりするかも知れませんが、そうでなければ大の大人のすることに、誰も干渉することはできません。そして、アルコールだけでなく薬物の依存症などの場合も、逮捕されて裁判沙汰になって「止めなさい」と言われるわけですが、自分の意思で止められないのが、病気たるゆえんなのです。人権問題が絡んでくるので、一筋縄では行かないでしょうけれど、治療の機会が与えられる方法は無いのでしょうか。