配偶者とは2年以上、TELもメールのやり取りもない、そんな話をすると、ほとんど人から「エエっ!そんなンで寂しくないノ?」と訊かれる。
「ハイ、おったらおったで、ウットしいですヤン」と応えると、これまたほとんど人が、一瞬、間を置いて「確かにそうだ」と頷いた後、ハハハと笑う。そこには、諦め、悟りが混じった、ホッとした雰囲気が漂う。
惚れぬいた相手でも、20年も一緒におればお互い飽きるし、そこそこ歳いくと、絶世の美女が「側にいてあげる♡」とか言ってくれても、かまうのもシンドい。ひとりがイイのだ。林住期とはそう言うモノなのだ。
ワタクシには兄弟がおらず、市街地から歩いて1時間弱の神戸・布引谷で育ち、一緒に通学する仲間もいたが、中3の時の、大雨による山腹の崩落で、多数の犠牲者が出た後、多くの仲間は街に引っ越しし、高校からはひとりで通学するようになった。
そもそもいつもフザケていて、仲間を笑わせるのが好きだったが、授業が終わるとひとりで布引谷へ帰り、翌朝までひとり。学校が終わって仲間と三宮へ出歩くこともなかった。
そのような環境で育ったためか、生まれつきの異状なのか、ひとりがイイのだ。ひとりでも小屋の周りの森の移ろいは、ワタクシを楽しく、うれしくしてくれる。特にこの時期は。
11月になり、朝の気温が一桁になり、5日、石油ヒーター使用開始。
11/9、朝の気温は4℃。
周りはますます金色に染まる。
サクラは散り落ちたが、クヌギの黄葉はまだ元気だ。
11/18、黄葉は枯葉に変わって来た。
田んぼの果ても黄葉の森、あの先はまだ探検出来ていない。
11/19、稜線の雪は、そんなに増えていない。チョット気になる。
枯葉の森も美しい。
11/26、ほぼ散った。枯れ枝の森も美しい。
あの森の近くで夏頃、愛犬と散歩中の杣人・Mさんは、デカイ青大将に遭遇したそうだ、「おっかねェ」。しかし今は寒くなってもう出ないだろう。
11/29、田んぼの端まで行って振り返る。有明山も燕の稜線も雲がかかっていたが、初冬の山だ。風は冷たい。初冬の安曇野は心地よい。