蒼ざめた馬の “一人ブラブラ、儚く、はてしなく”

山とスキー、車と旅、そして一人の生活

’15年2回目の天狗原、予報外れの好天3日間

2015-02-08 12:53:45 | 山とスキーでブラブラ

具体的な内容は存じませんが、アベノミクスで金融資産を膨大に増やした富裕層は、様々な減税処置を受けているらしく、しかし世論を形成するほとんどは富裕層ではないので、そんな富裕層への優遇処置には気付かず、ビンボー人にも負担が増える消費税8%を容認してしまったような気がするが、増税後、近所のパン屋の食パンは250円が260円になり、新長田の蒲鉾屋の平天は80円が90円になり、5%→8%を端数を切り上げて計算すると、確かにそうなって、しかし細々と商売を続けているパン屋のオバちゃんや蒲鉾屋のニイチャンに、「これ、便乗値上げやろッ」、とモンク言う気はサラサラ無いが、増税と同時に高速道ETCの深夜割引が5割から3割になったのは、さすが“御上”というか既得権益のやり方はエグいと、改めて憤慨し、呆れ、嗤うしかなかった。

ワタクシなんぞ高速道利用は、主に信州への週2回が数ヶ月だけ。
しかし、毎晩深夜を走る長距離トラックにとってはこの“便乗値上げ”、大問題になるのでは、と思ったが、非難する声はほとんど上がらず、これは社員や下請けに還元しないで溜めこんだ、内部留保とやらがチョット減るだけ、と多くの企業は評価したのか。

いずれにせよ、ワタクシにとってのこの“便乗値上げ”、具体的には片道2千円弱のUPとなるが、行きは仕方ないとして、帰りは中央道を使わず、ノンビリ木曽路を走れば、少しは“便乗値上げ”に“不買”対抗出来るか、と思っていたら、ナント原油価格が下がり、ガソリン代が20円/リッター減。1往復で90リッター程使うので、片道分の“便乗値上げ”がほぼペイ出来る結果となった。

しかしそうだからと言って、富裕層には減税、ビンボー人を含む全てには消費税増税、更に法人税減税も控えているそうだが、そんな“御上”のやり方を許せるものではない。この列島の住民の大半は、相変わらず耐えているだけだけど。

ワタクシ、経済のコト、よく存じませんが、資本主義の体制が今後も仕方ないとするなら、金持ちからより多く徴収し、それを分配するやり方しか、より豊かで穏やかで安寧な社会にならないと思う。弱肉強食、競争原理というエゲツナイ社会がいつまでも続くワケはない。
最近、フランスの経済学者が、沢山のデータから累進課税すべしとの結果を理論づけしたそうだが、そもそも昔、超エライ学者サンが言われた、「見えざる神の手」とは、そう言うことでは何かったのでは。あくまでも、経済のコト、よく知らないワタクシが思うコトですが。

 2月になって3日、前回の様に中央道に合流ミスするコトなく、通常ペースで曇り気味の栂池着。

八方尾根の上部も雲に覆われている。

 鐘の鳴る丘ゲレンデの南端のリフトは、数年前から止まっていて、イスも外されているが、今年は何かの遊戯施設が出来ている。

 ボォーっと見ていたら、プレハブの中からカワイイお嬢さんが出て来て、「コンニチワ~、こう言うノ、観たコト、ありますぅ?、これフランス製なンですよぅ、並んで座って、ウネウネと滑っていくンですよぅ」
確かに、スネーク何とか、と書いてある。

スノーモービルで、板は下まで運んでくれるそうで、滑り降りるとそれを受け取って、リフト乗り場へ戻るそうだ。
1回500円、お客さんはむしろオトナ、休日は200人程のお客さんとか。

「いかがですかァ~」と、カワイイお嬢さんに売り込みされたが、「オッサンがひとりで乗ってもオモロないでしょ、まぁ休日の商売で、ガンバって」

上から下まで4往復して、初日はオシマイ。

 4日、日中は好天とのことなので、天狗原まで登るコトにする。

林道では2つのグループが準備中。

 1つ目のグループが出発すると、2つ目のグループは直ぐ、鵯峰に登り始めた。「ナダレの危険があり、鵯峰への登頂は禁止」、との看板が何ヵ所にも掲げられているのに、全く悪びれる様子もなく登っていく。このおバカ達、何モノ?、コーカソイドのドアホ共か。

 10時過ぎ出発。

11時前、成城大小屋着。

 天狗原への登りには、真っ直ぐなトレースが付いていた。

 12時半前、天狗原着。ここまで誰にも遭わなかったが、程なくハクジン3人組がやって来て、「コンニチワ」と挨拶して来た。

 後半から悪くなるとの予報通り、雲が湧いて来た。

 シュプールのない斜面を探して下ったが、振り返るとどれが自分のか、判らない。

林道から谷へ下り、ゴンドラ駅の裏へ出て13:20過ぎ、栂の森カフェテリア着。缶ビール休憩とする。

前回はやたらシンドくてそのまま下ったが、この日はゲレンデ最上部から滑って帰った。

何年か前までは、山へ登って降りてきた後も、ゲレンデを何度か滑って、宿へ戻るのは16時過ぎだった。 

 それが最近は15時前に戻り、信州の情報番組を見ながら、持参したウィスキーを呑んでいる。

陽が射して室内はポカポカ、定宿の洗面所の蛇口を開ければ、出てくるのは栂池のミネラルウォーター、それで割るウィスキーは安物だがウマイ。何の高級感、豪華さもないが、ワタクシはこれで充分贅沢だ。

 5日、列島南岸を低気圧が通過するとの予報で、午後は雪らしく、登るのはヤメ。

 運がイイと何度も遭遇すると言われるケンタッキーのオヤジとは、この日ナント3回もすれ違った。

何度目かにゴンドラを降り、板を履こうとしていたら、ザッとエッジを効かして近付いた紳士は、松川村の写真家で登山グループの主宰者であるS川さんだった。ゴンドラからワタクシが滑っているのを見つけて、栂の森を滑りながらワタクシがゴンドラで登り返すのを待って頂いていたそうだ。
10ヶ月振りの邂逅、色々お話ししたが、上高地スノーシューツアーとか初心者山スキーガイドとか、相変わらずご活躍の様子。
お仲間からのTELがかかって来て、「今年もよろしくお願いしま~す」、と言い残し下って行かれた。

 予報通り、天気は悪くなって来たのか雲が出て来た。五竜のシルエットが不気味に見える。

 しかし、予報通りに悪くはならなかった。これなら登れたではないか。まぁエエけど。

結局、上から下まで6往復して、この日はオシマイ。

雪は陽が暮れる頃、降り出し、夜中2回ほど、ドドドドドォ~っと、屋根雪が落ちる音で眼が覚めた。

降り出しは予報とは少しずれたが、陽が明ける頃には相当積もっていると覚悟していた。しかし、大したコトにはなっておらず、 6日の朝は、フロントガラスの雪をササッと払いのけて、車は直ぐ出せた。
定宿は、近所への配布物の当番だそうで、大女将は「子守りを兼ねて配ってきま~す、神戸まで気を付けてぇ」と、マゴ娘ちゃんを載せたソリを引っ張って行った。ソリは轍に引っ掛かってひっくり返りそうになったが、マゴ娘ちゃんは上手くバランスを取ってそれを乗り切った。さすが雪ん子、来年はスキーデビューとなるのだろう。

宿を出て最初の下り坂で、屋根に積んだ雪がドドドッと落ちてきた。いつもは木崎湖トンネルを過ぎた辺りからなのに。
車の外気温計を見ると、ナント+1℃、これのせい?しかも雪が重い?ワイパーが動かない。前が見えない。

 仕方なく停めて払い落す。

予想外れの好天3日間、雪国では色んな事が起きるモンです。