~Agiato で Agitato に~

再開後約20年になるピアノを通して、地域やほかの世代とつながっていきたいと考えています。

耳が良いとか悪いとか

2012年02月12日 01時04分14秒 | その他音楽

「耳が良い」というのはどういうことなのか・・・って考えることがあります。

広い意味でいうと、

レストランで隣席のつぶやき声を聞き取った・・・・、とか

金庫のダイアル式カギの合うところがわかった(それって何の役の立つのか?)・・・・、とか

虫の鳴き声が何種類も聴き分けられる・・・・・・、とか

いろいろあると思うんですけど、そういうことではなくて、

「音楽をやっていて<耳が良い>」とはなんなんだ?ということです。

正直、そんな難題、私になんかわかるもんじゃありません(笑)。

相対音感があればいいのか、絶対音感があればいいのか、きれいな音や汚い音がわかればいいのか、・・・・・う~ん。

なんでそんなことを考えたかといいますと、

私自身が、非常にアバウトな耳の持ち主だからです(汗)。

たぶん「ピアノ」での単音はだいたい聴き取れます。重音、和音もある程度はわかると思います。

それなりの時間楽器を触ったり聴いたりしているので、おそらくどういう音がきれいなのか、汚いのか・・もだいたいわかると思います。

ですが、人の声になるとまるっきりといっていいほど音程がわかりません。たぶんアカペラだったら(それがきちんとした音程で歌われていたとしても)、楽譜には書けないんじゃないでしょうか?

かろうじて歌をききとっているのは、それに伴奏があって、伴奏の音でおよそがわかるからです。

なので、「視唱」ということはできても、「聴唱」をやらせたら、ほぼオンチです。楽譜が頭に浮かばないと、音の高さがわからないということになります。

その程度の耳なので、ブランクが10数年あったのちにピアノを再開したところ、「どの音もド」まではいかないとしても、「どれもハ長調」くらいのレベルしか聴き取れなくなっていたんじゃないかと思います。

結局、教育やトレーニングによって、かろうじて保たれていた耳なんでしょう。

 

さて、楽器が違うから・・・と言ってしまえばそれまでですけど、

弦楽器の音程も私にはよくわかりません。

名手の音程は問題ないのでなんともないですけど、そうでない場合、ピタッとハマってない音程の場合、

それがいったい低いのか高いのか、聴けば聴くほどわからなくなります。

基本的にキマッていてある音だけが低いとか高いならわかりますが、たとえば「ドレミファソラシド」とぱっとスケールを聴いたときに、

最初のドからして低いのか、ドは大丈夫でミとラだけが低い(あるいは高い)のか、そうなるともうなにがなんだか・・・です。

これもある程度慣れなんでしょうけど。

今日娘のヴァイオリンのレッスンで、先生が短六度の微妙にずれた音程をいくつか弾かれて、

「これくらいはいいけど、これくらいになると外れてるとかわかる??」と質問されるわけです。

娘は、「あ、下が低すぎる」とか「それはヘンすぎ」とか言って笑ってるんですけど(自分が弾くと「ヘンすぎる音程」のオンパレードなのにもかかわらず)、

私には笑うほどはおかしくないわけです。まして、おかしいと思っても、上が変なのか下が変なのか瞬間にはわからない(汗)。

そうでなくても、モスキート音聴こえなくなってるお年頃なので、ヴァイオリンのような倍音のでる楽器の聴こえ方は若いころとはずいぶん違ってきているはず。

耳そのものが劣化してきているのはまあおいといて、

「多少狂ってても、仕方ないか」で年何回かの調律で弾いているような楽器を弾いているのと、

毎回チューニングして、ひとつひとつの音程を正確に求められる楽器を弾いているのとでは、やっぱり変わってくるのかなあ~と思ったりしました。

いや、ほんとに耳の良い方は、ピアノ弾きであっても、弦楽器の正確な音程がお分かりになると思うし、またやろうと思えば出されると思うのですけど。

 

私としては、これ以上の劣化をなんとか止める努力すると同時に、もうちょっと弦楽器音に慣れないといけないですね。



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6 コメント

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Unknown (はるぴょん)
2012-02-13 02:38:41
人の声の音程は分かり難いとピアノの先生に言われたことがあります。
で、ピアノ、ヴァイオリン、フルートなどの音程はだいたいドレミで一緒に歌えます。ところどころ分からないというか調性にもよるかもしれません。
相対音感でなく、大体音感(?)ならもっているのだと思います。
絶対音感のある人は空調や冷蔵庫のモーター音もドレミで聞こえるそうです。これってある種不幸ではないかと。夜だったりホテルに泊まっていたりしたら、多分気になって眠れないと思います。
うち(正確には実家)のピアノにしてもそうです。
仮装ぴあにすとさんが仰っているように、ピアノの調律、年にそんなにたくさんはできません(うちは多くても2回)。いつも微妙に狂っている音を聞いているんだろうなぁと、私も思っていました。絶対音感を持っていたらきっと気持ち悪いでしょうね。私の耳では調律したばかりのピアノや、電子ピアノ(今住んでいるところ)を使った後に違いが分かりますが、弾いていて何分も経たないうちにその音に慣れてしまうというか。
「クラシック探偵アマデウス」(NHK)という番組で、私の耳がおかしいのか楽譜とピアノの音が違って聞こえる時がありました。ピアノ先生のお宅でも一度違って聞こえて戸惑ったことがあります。メニエールを患っているので仕方ないのですが・・・。
CDもオケによってチューニングが違うようですし、年々Aの音が上がっているそうですし。色々考えてしまいます。
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考えてしまいますよね~ (仮装ぴあにすと)
2012-02-13 10:14:43
そうなんです・・
感性うんぬん以前に、機能的観点から、
果たして今自分が聴いている音と他人(たとえば先生)の聴いている音は同じなのだろうか?・・・・と思ってしまったりするわけです。

ピアニストのなかには、晩年耳の機能の衰えからか、実音より半音ほど高く(低く?)聴こえるようになって、演奏が困難になり、最終的には、楽譜を見ながら弾くようになったとか、演奏活動をやめてしまったとかの例があるようです。
そこまでのことではなくても、たとえば442Hzといっても、聴く側がそれをどう聴いているかで違ってくるんじゃないかと思うわけです。
音の高さそのものは科学的に測定できても、聴いているものがどの高さで聴いているかということは正確には測定できないのではないかと思います。
もしできるのであれば、絶対音感や相対音感についても自己申告ではなく(笑)、測定できそうです。

私がこれまで受けた、聴き取りテストはすべてピアノで出題(発音)されていたので、ピアノの音がわかれば特に問題はなく、ピアノに関する限り「絶対音感がある」ような気もしてましたけど、
たとえば、<尺八>とか<人の声>とか<風の音>で、課題を出されたらおそらく聴き取れないでしょうから、それって絶対音感って呼ばないよなあ・・・そもそも絶対音感ってなに?と思います。
作曲家でもチャイコフスキーとかは絶対音感がなかったという話もありますし、実際のところ絶対音感よりも相対音感の方が必要な場面は多いような気がします。
移調楽器の楽譜をみるときは、絶対音感は若干邪魔なような気がしないでもないですし・・・・

ちなみにチェンバロの約半音低い調律にはやっと最近慣れてきました。たぶん「チェンバロのドはピアノのシ」と刷り込まれてきたのかと(笑)。
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Unknown (はるぴょん)
2012-02-14 09:55:56
中学生時代、音楽の授業で移動ドで歌う試験がありました。楽譜が4種類くらい用意してあり、その中からランダムで引いたものを歌います。ニ長調、ホ長調あたりなら頭で切り替えて歌えば済むのでよかったのですが、その上あたりからの調になると苦労した経験があります(嬰や変はない)。
移動ドで歌うことに何か意味があるのかしら?と当時思っていました。
息子が幼稚園児時代、お母さん方で出し物で歌を歌う機会が何度かありました。少しでも楽器を習った経験がある人が固定ドで歌えるのだとその時に知りました(お母さんの中にピアノの先生がいらして、原曲では高音が歌い難いからと音を下げてくれました。楽譜に書いてある音と実際の音が違っても困らない方が結構いらっしゃった。楽譜自体あまり読めない人も)。
最近(息子の時代)は小学校、中学校ともに音楽に力を入れているところが多いのでちょっと事情が違うのでしょうが。
アレンジをしたり、管楽器の人には移動ドが便利だそうですね。
ピアノ譜、2段でト音記号、ヘ音記号があり、和音という楽譜は違う楽器を弾いている人には結構すごいことをしているようです。

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言われてみれば (仮装ぴあにすと)
2012-02-14 13:47:10
>ピアノ譜、2段でト音記号、ヘ音記号があり、和音という楽譜は違う楽器を弾いている人には結構すごいことをしているようです。


たしかにけっこうすごいかも・・(笑)。指揮者の次に見なければならない音符数が多い楽器かもしれませんね。
私は時々チェロの伴奏をしますけど、チェロパートがヘ音記号、ハ音記号、ト音記号と次々移る楽譜があって、ぱっとメロディーがわからなくて困ります(汗)。そういうときは、ピアノはヘ音記号とト音記号だけでよかった~と思いますけど(笑)。
そうそうショパンのチェロソナタはト音記号とヘ音記号だけで助かりました。ショパンもおそらくハ音記号はとっさに読めなかったのかも・・・(逃)。

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Unknown (JC)
2012-02-20 14:27:15
似てる!と、思って比べてみたら、なんか、違うなあ。

想望 - 佐藤直紀
http://youtu.be/gdU384bfs-U

Arvo Part "Credo"
http://www.youtube.com/watch?v=kyhKBTWYhak

耳が悪いんだろうなあ。
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Unknown (仮装ぴあにすと)
2012-02-20 16:52:33
同じ楽器(声)で同じようにやってみたら、けっこう似てるかもしれませんよ~
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