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今年の松本さんのリサイタルシリーズ「世界音楽遺産」は、ベートーヴェン。正確に言うと、昨年分がコロナで延期になった形です。てっきり後期三大ソナタだと思っていたのですが、「悲愴」「月光」「熱情」に、ツィッターの投票で決定した「ワルトシュタイン」の4曲でした。
(後期3曲は9月20日玉島での演奏会で「ハンマークラヴィーア」と共に聴く機がありました)
10月のある日、自分の本番が終わってちょっとばかり気が緩んでいるときに、長野市芸術館での松本さんのリサイタル(10月13日)に予約を入れてしまいました。ホームページを見ると、
・良さげなホールである
・平日午後のコンサートを恒常的に開催していて、セット券まである
・まさかのスイーツ付き(演奏者の推薦によるもの)
ということが分かったので、30年ぶりの善光寺参りを兼ねていくことに。
朝7:55のバスで向かい、帰りは20:57に東京に着くという、プチ旅行。
平日午後にも関わらず、かなりの集客で常連さんもおられる感じでした。
前半「悲愴」「月光」の演奏のあと、休憩。そして、企画者との対談。そのあとピアノのアクションを出しての楽器の説明。後半は長野にちなんだ1曲ということで「田園」。最後に「熱情」。
楽器とホールも相性のいい感じで、ffからのpがしゅっと静まり返って気持ちよく、中音域がちょっと艶のあるウェットな感じの音で、ちょっと漆器っぽかった(笑)。
「悲愴」「熱情」の細かい部分でこれまでとちょっと変わった部分や、「月光」3楽章のアルペジオがもくもくと湧き上がる感じなのも面白く聴きました。
(その2へ続く)
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