てすさび日誌

哀しき宮仕えを早期リタイアし、“サンデー毎日”のomorinが生活の一コマや雑感を認めた日誌です(2005/4/20~)

家訓は帰庵和尚の書

2020-10-10 16:24:00 | ファミリー
西郷隆盛の『児孫のために美田を買わず』に倣ったか、我が先祖から書画骨董類などは殆ど受け継いでいない。

敢えて挙げれば、祖父が残してくれた松坂帰庵和尚の扁額「大巧若拙」と、書幅「信為萬事本」くらいだろうか。

帰庵和尚は真言宗法界院の僧で、資性温雅・高潔で“今良寛”と呼ばれた方だそうだが、知る人ぞ知るところ。
独特の書体を竹筆で枯れた字を書き、当地では結構あちこちで見かける。

三代にわたりバトンタッチを受けた「大巧若拙」と「信為萬事本」は、家訓のひとつであり、以て座右の銘としたい。(お断り:facebookに同文掲載)


大巧若拙:出典は、老子第45章の『大直は屈するが若く、大巧は拙なるが若く、大弁は訥なるが若し』の一節。『最もまっすぐなものは曲がったように見え、一見、稚拙なように見えるものこそ技巧の極地である。さように真の雄弁というのは訥弁と変りがない。(寡黙なぐらいでちょうどよい)』の意味。


信為萬事本:原典は、1060年成立の中国の史書『新唐書』に由来している。信を万事の本と為すと読み、山岡鉄舟が西郷隆盛とのやりとりのなかで書したもの。「信」とは、お互いを信じ合うことであり、また、自らを信じることである。人としてあるべき姿を具現している。
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