あれは,あれで良いのかなPART2

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「あついぞ熊谷!」通信簿廃止もあついぞ

2006年07月23日 19時13分38秒 | 教育問題
多くの小中学校で夏休みに入りました。でもって,多くの子供達が,「通信簿」に一喜一憂し,褒められた人,怒られた人などいろいろいたかと思います。
そんな中,埼玉県熊谷市では,なんと大胆にも通信簿を廃止したそうです。

小中校で通知表廃止 年4、5回評価 埼玉県熊谷市教委 (朝日新聞) - goo ニュース

喜ぶのは子供だけじゃない!

通信簿というと,とかく評価結果だけが注目される傾向にあります。昔風に言うと,「国語は5だけど,算数は3か。それじゃ算数5になるように頑張れ!」みたいな使い方になっていたかと思います。
ところが,通信簿にはもう一つ重要なアイテムが隠れていました。それは,「何がマスターできて,何がまだダメなのか」という点です。ところが,この部分はあまりに抽象的な記載に過ぎないことや,どうしても123という評価が気になることから,あまり注目されませんでした。
しかし,実はこの部分が本当は重要なのです。通信簿には,単に自分の現状を客観的に評価する機能だけではなく,自分自身の弱点とその対策まで評価しうる機能を持っているのです。
ところが,残念なことに,通信簿の後者の機能はないがしろにされ,前者の機能だけが強調されていました。これでは,通信簿として十分役割を果たしていないといえるでしょう。

今回熊谷市は,このような通信簿を廃止し,その代わり年4,5回程度評価を出す方針にしました。当然,ここでは単純な1,2,3方式ではなく,何が学べたか,何が理解不足なのかをある程度具体的に評価する方向で検討しているようです。また,単に学力だけではなく,学ぶ姿勢なども評価フィードバックの対象にするようです。
これは非常に画期的です。こうすることによって,「自分自身をしっかり検証する」ということ,いうなれば「自分の学習効果の総復習」が可能となり,学習効果が大きく伸びるといえます。従来型では,「3を5にするにはどうするか」見たいな視点にとらわれてしまいがちで,現状分析がおざなりになるばかりか,誤った学習法によってますます泥沼にはまってしまうという弊害が指摘されましたが,これならそのような問題もある程度回避できるといえるでしょう。

あとは,実際の使い方です。このような理念を現場の教師はもちろんのこと,親や子供自身がどこまで理解し活用できるか,ここがこの制度を生かすか殺すかの分水嶺といえるでしょう。

あつい熊谷,教育問題にもあつく取り組みはじめたようなので,今後の行方について見守りたいと思います。

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