あれは,あれで良いのかなPART2

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夕張市のボーナス問題,あわてない,あわてない

2006年07月03日 01時13分28秒 | 地方自治
先日財政再建団体となった夕張市の職員に対し,ボーナスが支給されたが,その額が去年より多かったということで,かなりの批判を受けています。

livedoor ニュース


批判を急がない,ものには順序がある

この批判,非常に的を射ているように思えますが,実は大きな勘違いをしている人がかなりいると思います。
まず,ボーナスの支給は,6月1日現在を基準にしてその金額を定め,そして条例により定められた金額が支給されます。そして,その条例は,去年の12月に定められているのです。
すなわち,去年の12月時点で,今年の夏のボーナスが決まっているのです
したがって,6月20日に財政再建団体に転落したからといって,直ちにボーナスを支給しない,または減額するということは許されないということになります。むしろ,ここでいきなり減額,または支給しないとするのは,条例違反プラス法律違反(給与法か何か)ということになってしまいます。
したがって,夕張市の対応は正当なのです
北海道庁の市町村課が今回の夕張市の措置を批判しているのは,ボーナスを増額して支給したことについてではなく,去年12月に条例で金額を定める際に,もっと自分の懐具合を見て考えておけよ,という点に過ぎないのです。

と,ここまで読むと,「お前は夕張市の肩を持つつもりか。けしからん。」と怒られそうですが,あわてないでください。
実際,町が破たんしているのにボーナスが普通に支給されるのは市民感情に合わないという理屈はまさにそのとおりです。
そこで,実は,これはあとでちゃんと帳尻が合うようになるはずなのです。
すなわち,先ほど「ボーナスは去年の12月に条例で決まった」と説明しました。ということは,今年の12月にはその条例改正があります。もう少し簡単にいうと,多くの市役所の給料は,毎年12月頃の議会で条例改正を行い,そこで決めているのです。
そして,その金額は4月にさかのぼる,という複雑な構造をしているのです。
ということは,仮に夕張市が今年の12月の条例改正で,「夏のボーナスは0円」と決めたとしたら,12月又は1月の給料(冬のボーナスもありますが)の段階で夏に払ったボーナス分は調整(すなわち給料から差し引かれる)ということになるのです。もちろん,冬のボーナスは,この条例で決まるため,そこでは市民感情に即した金額になっているはずなのです。
したがって,夕張市の対応を批判するのは,12月になってからで十分間に合いますし,むしろそこまで待たなければ正しい批判はできない,ということになるのです。

役所のシステムは,民間会社のシステムとは若干異なります。しかしながら,新聞の多くは,そのことについては全く触れず,「ボーナス去年より増やしやがった」という点だけを強調して報じています。これらの記事を報じた新聞各社が果たして12月にちゃんと報じることができるか,皆様,12月まで覚えておきましょう。

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