あれは,あれで良いのかなPART2

世の中の様々なニュースをばっさり斬ってみます。
ブログ界の「おか上彰」を目指し、サボりながらも頑張ります!

3億円事件から40年,真実は一体どこに

2008年12月16日 23時57分58秒 | 裁判・犯罪
1968年12月10日発生した,いわゆる「3億円事件」からはや40年経ちました。
当然のことながら,この事件はもはや刑事,民事共に時効となりましたが,未だに真相は謎に包まれています。
一方で,3億円事件について様々な見解や憶測がささやかれており,最近も相次いでテレビ番組などで「真実は?」などと報じられているほどです。
そこで,今回は,私なりに考える3億円事件について述べたいと思います。もちろん,真相追求という目的よりも,情報整理という目的が主にあります。

まずこの事件の不思議な点をいくつか
1 被害者なき犯罪
  厳密に言うと,誤認逮捕などで言われなき誹謗中傷を受けた方がいるなど,「被害者はいる」ということになりますが,この事件だけに絞った場合,日本国内に被害者はいません。
  被害にあった日本信託銀行は,損害保険に加入しており,その損害保険会社も海外の保険会社に二次的に保険をかけていたため,結果的にこの3億円は事実上すべて回収されたことになります。
  よって,そういう意味では日本国内に被害者がない犯罪になっています。

2 お金が使われていない
  窃取されたお金が新券であったことから,警察はお金の番号をチェックし,すぐに手配しました。ところが,今日現在,そのお金が使われた痕跡はありません。
  いったい,どこに行ってしまったのでしょうか?
  ちなみに,お金が使われていないことが,犯人単独説の論拠にもなっています。

3 緻密?杜撰?

  この犯罪は,数ヶ月前から現場周辺を調査し,合理的な動きを構築しているなど,まさに「分単位での計画」が進められています。
  ところが,一方で,白バイにシーツが付いたまま動かしたこと,犯行現場は府中刑務所の看守から丸見えだったこと遺留品を相当残してしまったなど,本当に計画的に動いていたのか分からない部分もあります。

4 杜撰なモンタージュ写真
  あの有名なモンタージュ写真,実は信憑性0でした。事件前に亡くなった方の顔写真をそのまま使用していたのです。なぜこれにこだわったのでしょうか?

5 肝心な遺留品はない
  偽装されたものは遺留品として残りましたが,例えば警官の服やヘルメットなどの重要な遺留品は残されていませんでした。
  そもそも,余計な遺留品をあえて残した,ということも考えられます。

さて,これを踏まえた上で,どのような犯人像がこれまでに出てきたのかまとめますと,おおざっぱには次のとおりとなります。
1 自殺した少年A
2 少年Aのアリバイを説明したB
3 少年Aを中心とする複数
4 銀行内部関係者
5 国家権力による陰謀

しかし,いずれも一長一短あり,これっていうものは出てきません。
まず,単独犯行説の難点は「これだけのことを1人で企画し,準備し,実行するのは相当無理がある」,という点です。特に,銀行の輸送車ルートは,極秘事項でかつ定期的に変更されていること一つをとっても,その情報まで熟知しているのに単独犯,というのはかなり無理がありそうです。
一方,複数犯の難点は,「お金が1円も使われていない」という点です。複数犯であれば,必ずお金を分け合いますから,誰か1人は使ってしまうはずです。また,複数犯の場合,共犯者の誰か1人からほころびが出るものですが,それが一切出ていないのは,相当不思議です。
さらに,国家陰謀説は,傾聴に値する内容ではありますが,学生運動を取り締まるためだけにしては大げさすぎることや,大物刑事を投入するなどといった人事を展開していることからすると,やはり無理が出てきます。

では,真犯人はどこにいるのでしょうか?
当たり前ですが,私には分かりません。ただ,次の問題を解決すると,相当絞られてくると思います。
1 相当な土地勘がある
2 お金目的ではない(ただし,真の動機は不明)
3 どうしても現場に遺留品として残せない事情がある(本物を使っている?)
4 銀行の事情に詳しい
5 地元では比較的名士(普通に動いていても不審に思われない)
6 犯人は複数。ただし,一部の人は,自分が犯人に荷担しているとは思ってもいない(利用されていた)
7 あえて犯行を誰かに見てもらう必要があった(劇場型犯罪?)
8 この犯行後,給与の口座振込が急増し,銀行はその分の現金を融資に回せるようになった
9 警察も,学生運動の押さえ込みは大成功した


さて,これだけの条件をすべてクリアできる人や組織がいるでしょうか?
ただ,いろんな仮説は作れます。だからこそ,3億円事件をパロディにした映画やドラマが後を絶たないのでしょうが。

昭和の犯罪最大のミステリーではありますが,そろそろ「実は私です」と名乗り出てほしいものです。もちろん,使っていない紙幣を持参の上でですが・・。

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27 コメント

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私的推理 (ガリレオ)
2009-01-17 16:19:04
疑問に答える形で、個人的に推理してみました。少しでも真実に近づけたら幸いです。

『1 相当な土地勘がある』
→同感です。更に推理すると、この近辺に数年以上在住している人ということになりそうです。

『2 お金目的ではない(ただし,真の動機は不明)』
→これは同意しかねます。東芝府中工場の従業員数とボーナスの平均金額からすると、どれくらいの現金が輸送されるのか計算できるはずなので、お金目的だと思います。

『3 どうしても現場に遺留品として残せない事情がある(本物を使っている?)』
→白バイ警官の制服・ヘルメットを第二現場(現金輸送車であるセドリックが乗り捨てられていた場所)に脱ぎ捨てる時間がもったいないこと----ジュラルミンケースの積み替えと逃走を第一優先にしなければならなかったはず----、及び後で焼却できること考え併せれば、残さなかったのも理解できます。
ヘルメット、制服、腕章などは本物と全く同じである必要はなく、素人をだませる程度に類似していればいいはずなので、当時でも十分偽装可能だったと思います。たとえば、一番大変そうに思われるヘルメットのエンブレムでも、消防士のヘルメットを合法的に入手して流用すれば可能です。

『4 銀行の事情に詳しい』
→少なくとも「現金を扱う銀行はどこか」、「その額はどれくらいか」、「どんな車で輸送するのか」、「何時に銀行を出発し、いつ東芝府中工場に到着するのか」、「現金は旧札、新札をどれくらい含んでいるのか」、「紙幣の番号はひかえられているのか」、「紙幣の分量はトランクでどれくらいあるのか」、「支店長宅の爆破予告があったという噂が、銀行内に広まっているかどうか」といった情報を事前に知っていることが必要です。更に「現金を入手した後、足のつかないように自分のものする方法(例えば、マネーロンダリング)」も熟知している必要があったはずです。

『5 地元では比較的名士(普通に動いていても不審に思われない)』
→同感です。たぶん自動車が2台以上収納できる車庫(または車庫代わりに使える納屋のようなもの)も付いている1戸建に一人で住んでいたはずです。家族はいない独身者だと思います。犯行時に使われた緑色と紺色のカローラ、偽装バイクを隠すだけの広さがあり、且つそれらが出入りしていても近所の人に怪しまれないことが必要だったはずなので、少なくとも乗用車1台、バイク1台を所有していたはずです。また当時それらはかなり高価な物だったので、近隣の人からは“お金持ち”と思われていたはずです。

『6 犯人は複数。ただし,一部の人は,自分が犯人に荷担しているとは思ってもいない(利用されていた)』
→同感です。1年以上前からの周到な“仕込み“(多摩農協脅迫事件、足のつかない遺留品の入手、予行演習)から考えて、「単独犯説」は間違だと思います。即ち「(計画全体を把握していたといった意味で)計画を立てた主犯と実行犯の2人だけだった」と推理しています。それ以上のメンバーが関与していれば、いずれ仲間割れを起こす可能性が非常に高いからです。

『7 あえて犯行を誰かに見てもらう必要があった(劇場型犯罪?)』
→これは同意しかねます。現金をだまし取れるチャンスは、銀行を出てから東芝府中工場に到着するまでのタイミングにしかなく、必然的にこうなったのだと思います。

『8 この犯行後,給与の口座振込が急増し,銀行はその分の現金を融資に回せるようになった』
→これは結果論であって、時代の流れからいって、遅かれ早かれ給与は口座振り込みになったはずです。米国で普及し始めていたオンライン取引や、クレジットカード・システムの導入が影響していると思います。

『9 警察も,学生運動の押さえ込みは大成功した』
→これも結果論です。


全くの個人的見解ですが、私は“2人説”(計画全体を知っていたのは2人だけという意味)を推したいと思います。理由を以下に説明します。

主犯のプロファイリング:

①日本信託銀行国分寺支店か、三菱銀行国分寺支店(日本信託銀行の向かい側にあった)
の銀行員で、“外回り営業”に出かけても不自然ではない仕事をしていた。
→「どちらの銀行から何時現金輸送車が出発するのか」、「輸送ルートがAルートとBルートの2種類しかなく、それが当日になって初めて指示される」、「9時過ぎに、公衆電話ボックスから多摩農協脅迫電話をしても怪しまれない」、「現金輸送車をウィークデーの9時過ぎに追跡していても怪しまれない」、「『日本信託銀行支店長に数日前に爆破予告があった』という噂が確実に銀行内に広まっていることを確認しておく必要があった」をという理由からです。

②多摩五郎(紺色のカローラ)が見つかった第4現場を含んで、且つ警察による検問が行われていた主要道路で囲まれた地区に居住していた。更に、“車庫かそれに代わる納屋がある一戸建てに一人住まい”していた。車庫の大きさとしては、自動車を2台以上収納できる大きさがあった。主犯自身も合法的に乗用車、バイクを保有していた。
→「物的証拠になり、焼却処分できないジュラルミンケースを(盗難車である多摩五郎と一緒に)一刻も早く、翌日までに検問にひっかからずに第4現場に捨てる必要があった」、「犯行に使われた多摩五郎、第2現場に乗り捨てた緑色のカローラ、偽装白バイを犯行前日まで安全な場所(盗まれては困るし、盗難車として発見されては困るから)に隠しておく必要があった」という理由から。
→家族がいると、犯行準備、犯行打ち合わせ、犯行につかった物品、盗んだ現金などを隠し通せない。
→主犯の家に、乗用車やバイクが出入りしていても、近所の人から特に怪しまれていない。

③電気知識、化学知識、科学知識、薬物知識、警察の鑑識が行う科学捜査に関する知識を持っていた。
→「偽装バイクの赤色灯の選定・入手・改造・配線を間違いなく行うことができた」、「発煙筒を改造して青い炎が出るように、炭酸ストロンチウムと塩素酸カリ---多分、花火を流用--
私的推理(その2) (ガリレオ)
2009-01-17 16:23:26
③電気知識、化学知識、科学知識、薬物知識、警察の鑑識が行う科学捜査に関する知識を
持っていた。
→「偽装バイクの赤色灯の選定・入手・改造・配線を間違いなく行うことができた」、「発煙筒を改造して青い炎が出るように、炭酸ストロンチウムと塩素酸カリ---多分、花火を流用---を混合して改造していた」、「発煙筒をマグネットで自動車底部に一時的に取り付けることが可能(行員に覗きこまれたときの偽装のため。発煙筒を付けたまま逃走すると目立つので、走り始めると外れる必要がある)といったことを知っていた」、「犯行直後に自殺に見せかけて、実行犯を口封じするための毒物に関する知識、入手ルートを知っていた」、「多摩農協脅迫状に指紋は残していないのに、切手にB型と分かる唾液をつけて貼付するというミスリード工作をおこなっている」という理由からです。
④緻密、長期間の黙秘ができるほど忍耐強い。
→初めから捨てることを考えた遺留品全てを大量生産品の中から調達し、1年前の多摩農協脅迫事件から準備していた。大量の遺留品があるにもかかわらず指紋が殆どのこされていない。
⑤戦前に教育を受けている。
→多摩農協脅迫事件の脅迫状(初期のころ)が、“カタカナ混じり文”でかかれている。戦後教育を受けたものは、必ず“平仮名混じり文”で書くはず。


実行犯のプロファリング:

①バイク、自動車に精通しており、運転が上手い。
→第二現場からの狭い路地を高速で逃走している。
②バイク、自動車を盗みだす方法、発見しづらいように捨てる方法を知っている。
③白バイ警官の制服・ヘルメットの本物の特徴、白バイ隊員が使う停車指示のサインなど
の動作を熟知。
④若く大胆で実行力があるが、緻密さに欠ける。
→第二現場から第一現場まで、偽装白バイを覆っていたシートとそれに巻き込まれていた、工具、ハンチング帽を引きずったまま走行。


その他の推理:

[1] 多摩農協脅迫事件は、「立川署から現場に到着するのにかかる時間」、「警察の緊急配備の範囲」を見積もるのが第一目的で、現金を盗るためではかなった。現金輸送車のルートを調べるついでに、警察が犯行発覚から対応するまでにかかる時間・規模・範囲を実測するのが目的であった。

[2] 第3現場では、偽装白バイ隊員に変装し、緑色のカローラから偽装白バイに乗り換えることが必要で、それにかかる時間を1秒でも短縮するためにヘルメットの上からハンチング帽をかぶり、その上にフード付きレインコートを着ておくことで、それらを脱ぎ棄てるだけで済むようにしていた。ハンチング帽はヘルメットのエンブレムを隠すためのものだった。

[3] 主犯にとっては、遅かれ早かれ実行犯の“口封じ”をする必要があり、「たとえば実行犯を軽度の薬物依存に仕立てておいてから犯行を行わせ、その直後にその薬物とそっくりの毒物を与えることで、自動的に自滅する」といったことも織り込んでいた。

[4] 主犯は「実行犯は口が堅くない、すぐに報酬をほしがる」といった習性を前提とした計画を立てていたはずで、実行犯には足がつかない報酬(現金)を犯行直後に与えたと予測される。もしもS少年が実行犯だったと仮定すると、「一人300万円ぐらいになる」と立川グループの仲間にうそぶいたとあることから、主犯はこれをキャッシュで用意できるだけの貯えを持っていたと思われる。

[5] 分け前に関して実行犯が後で欲を出さないように、実行犯は盗んだ現金を見ないように計画していたはず。実行犯はジュラルミンケースから現金を移し替える作業をしていない。
空のジュラルミンケースを載せた“多摩五郎”は、実行犯でなく主犯が第四現場に捨てたと思われる。

[6] 「入手したお金は、足がつかない現金(番号を控えられていない)である」という確証が必要だったはず。また、そのお金をマネーロンダリングする知識・方法も知っていたはず。

[7] 実行前に予行演習を何度も行っているはず。実行犯がバイクに乗るとして、現金輸送車の運転役を主犯がするはずで、このことから主犯は自動車を所有しており、運転もできたと推測できる。当時自動車は高級品であり、またレンタカーもさほど普及していなかったので、自分で自動車、バイクを所有していたと考える方が自然。


以上のプロファイリングから再構築した犯行の流れ:

主犯の動き(1)

(1)主犯が12/9(犯行前日)夜、第三現場に“多摩五郎”(紺色のカローラ)を運転して行き、徒歩で自宅に戻る。現金輸送のBルートが工事中で通行できないことを再確認。
(2)12/10(犯行当日)5:30a.m.頃に主犯が“黒バイ”を運び、シートを掛けた状態で、赤色灯、スピーカー、黒布を剥がすといった偽装工作を行う。不測の事態を考えて工具を携行。
(3)6:00a.m.には偽装を終わらせ、赤色灯の配線もしたため、一旦エンジンをかけて動作確認をする。徒歩で移動するときに工具を携行すると重く、且つ目立つのでシートに巻き込み、その場に放置。その後エンジンを切って、第三現場に徒歩で移動。
(4)6:30a.m.に第三現場に到着し、“多摩五郎”を始動できることを確認。出社するまでの時間調整をし、徒歩で銀行まで出社。
(5)アリバイ作りのため7:30a.m.には出社し、8:00a.m.から始業。9:00a.m.には銀行開店。


実行犯の動き(1)

(6)8:00a.m.に偽装白バイ隊員の変装上からハンチング帽とレインコートを着用し、主犯宅から緑色カローラを運転し、第三現場に向かい“多摩五郎”の配置、エンジンがかかるかどうかの再点検、逃走ルートに障害がないかどうかのチェックを行う。その後、第二現場に向かう。
(7)8:40a.m.には第二現場で偽装バイクのエンジンをかけ、ウォームアップさせたまま日本信託銀行国分寺支店へ緑色のカローラで向かう。
(8)9:00a.m.頃、現金輸送車が出発。その前方を走り、現金輸送車がAルートを選んだことを確認し、第三現場に向かう。
(9)9:18a.m.頃、第三現場でレインコートとハンチング帽を脱ぎ棄て、偽装白バイのシートを外して、第一現場直前で待ち伏せ。
→シートに工具が巻き込んであることを知らなかったこと、及び一刻も早く第一現場に向かうという焦りから、シートを引きずったまま走行。
(10)9:21a.m.第一現場で“三億円事件”発生。偽装爆弾である改造発煙筒が一発で着火しなかったため、マッチで着火するという“実行犯にとってのトラブル”が発生。
(11)9:24a.m.頃、第二現場でジュラルミンケースを積み替え。運転手が目立たないようにするため、黒色フード付きレインコートを着用しT字路へ向かう。
(12)9:32a.m.頃、T字路で農園業の親子の自動車にぶつかりそうになったが、右折して逃走。
(13)9:44a.m.頃、主犯宅の車庫へ“多摩五郎”が到着。着替えて、主犯が帰る夜までそこに潜伏。
(参考)警察に9:35a.m.に三億円事件発生の連絡が入る。警察は9:44a.m.に全国緊急手配。


主犯の動き(2)

(14)9:00p.m.頃に徒歩で帰宅。実行犯に“当面の報酬”を与え、実行犯を逃走させる。
この報酬の中には、ボーナスと称して以前から与えていた“薬剤”(当時、国内では違法でなかったLSDなど)に似せた“毒物”(青酸カリ)も混入。
(15)実行犯がいいなくなった後、ジュラルミンケースを開けて現金を隠す。
(16)警察の検問の範囲を探るべく、自分の乗用車で近所をドライブする。
(17)一旦帰宅し、“多摩五郎”に空きジュラルミンケースとシートを載せて直ぐに第四現場に向かう。“多摩五郎”を放置。
(18)徒歩で帰宅し、新札、賞与袋、輪ゴム、偽装白バイ隊制服、ヘルメットをその日のうちに焼却。


実行犯の動き(2)

(19)三億円事件発生の五日後に実家に帰宅。父親と口論を起こし、憂さ晴らしに深夜に、主犯からもらった“薬剤”をソーダに溶かして飲んで“自殺”。
→遺書があったとされるが、内容がちぐはぐで信憑性が低い。


主犯の動き(3)

(20)「実行犯を犯人のイメージとしていたため、その条件に該当しない」、「事件当日は勤務していたというアリバイがある」、「地元の名士である」、「実行犯(S少年)との接点がない」、「物的証拠(盗難車、ジュラルミンケースなどは全て廃棄。その他の物品は焼却)を全く持っていない」ことから捜査網から外された。
(21)少額ずつ長い時間をかけ、マネーロンダリングによって、現金を足のつかない資産にした。


貫かれている犯罪哲学:

(1)燃やせないものは、徹底して大量生産品を使うか盗難品を使う。(遺留品として廃棄しても足がつかない。燃やせる小物は焼却して証拠隠滅。)
(2)心理テクニックを多用。(多摩農協脅迫事件、発煙筒、偽装白バイ、日本信託銀行支店長への脅迫状)
(3)指紋は絶対に残さない。


私的推理の結論:(飛躍がありすぎるかもしれませんが)

(1)主犯は、プロファイリングにある条件を満たす人物で、“犯罪のプロ”の技術を持つことになると思う。情報収集力、計画立案力、犯行に使う物品の入手方法に関する知識、人間心理に対する知識などを習得していた人間といえば、“陸軍中野学校の出身者”という可能性が高い。この当時に40歳前半ということになり、十分実行可能である。また在籍記録も完全に末梢されているので、警察機関でも追跡は不可能であったはず。

(2)実行犯はS少年しかないと思う。自殺と見せかけて口封じされてしまった点には、多分に同情の余地がある。

(3)実行犯が受け取った“当面の報酬”が、自宅から見つかっていないとすれば、家族が焼却してしまったか、S少年と交友関係にあった人物がチャッカリ着服してしまった可能性があると思う。


捜査に関する進言:


(1) 犯人像として単独犯説を捨てる。
(2) プロファイリングの条件を一つでも満たす人物をピックアップし、多摩農協脅迫事
件の初期の脅迫状の筆跡から絞り込んでいく。

                                    以上
ガリレオさま,コメントありがとうございました (おかにゃん)
2009-01-18 17:35:15
こんにちは。
見事なプロファイリングに感服いたしました。また読んでいて「なるほどなあ」と思う部分も多々あり,分析力の深さに感嘆するばかりです。
さて,私も犯人2人説だと思います。ただ,例の少年は犯行に荷担したとしても,主犯ではないと私も思います。おっしゃるとおり「主犯と実行犯とは別人」だと思います。
ただ,一方で,「犯行を全く知らないけど,結果的に犯行に荷担していた」という人が数名いたと思います。この人達の動きによって,犯罪全体がより複雑な状態になったのだろうなあ,って思います。
あと,この犯行の最大の問題点が,やはり「お金」だと思います。私は,使われていない点を重視して「金目的ではない」と考えましたが,今よりも金融取引がアバウトだった当時の状況を考えると,海外銀行を使った何らかのマネーロンダリング方法はあり得たかもしれませんね(一説では,このお金がドルに換金された,などと言われていますが,裏付けは全くありません。)。
いずれにせよ,銀行に詳しい,警察関係に詳しい,土地勘がある,地元でそれなりの人という条件を満たす人の可能性が高いのですが,この分析自体も,「実はそうでもないんだ」というオチが入っているかもしれませんね。

ただ,現実的な話として,主犯格の犯人,年齢の関係からすると既に他界されている可能性が高いです。そうすると,この事件は「永久に闇」になってしまうかもしれませんね。
Unknown (通りすがり)
2009-11-11 01:27:35
この677に出ていることが真相もしくはかなり近い線ではないかと思っています

http://digest2chsports2.blog19.fc2.com/blog-entry-4044.html
通りすがりさま,コメントありがとうございました (おかにゃん)
2009-11-11 02:10:10
こんばんは。
結構具体的に記載されていましたね。ただ,逆に具体的すぎて,当時,当然捜査対象になっていたのではないかとも思われます。
いずれにせよ,謎が多い事件ですよね。
Unknown (通りすがり)
2009-11-11 08:56:06
まぁ、多分こんなとこでしょう。実はそれほど複雑なのではなく、単なる身内かばいのための隠蔽ですよ。

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1230677457
通りすがりさま,コメントありがとうございました (おかにゃん)
2009-11-12 01:06:11
こんばんは。
意外とオチは単純,っていうことかもしれませんね。
でも,そうなると,実際のところ,3億円はどこに消えちゃったのでしょうかねえ。少年レベルじゃ,当時でもロンダリングなんかできないでしょうから。
Unknown (通りすがり)
2009-12-13 00:31:48
1ヶ月ぶりに通りすがりました。
3億円事件については、ここをご覧ください

ttp://plaza.rakuten.co.jp/jamborg

07年以降の記事とコメントが参考になります

ガリレオさんのいう実行犯はその通り、主犯は、、、、、
通りすがりさま,コメントありがとうございました (おかにゃん)
2009-12-13 17:23:11
こんにちは。
ブログ情報,ありがとうございました。
当時の地図や写真などが掲載されており,いろいろな推測が働くなあ,って感じです。
主犯が誰なのか,もう少しいろいろ考えてみたいと思います。
情報提供ありがとうございました。逆に,ちょくちょくおじゃまさせていただきたいと思います。
Unknown (通りすがり改めライアン)
2009-12-13 21:03:39
こんにちは。もう3回目なので名を名乗ります(笑)
この事件は調べたり聞いたり・・・・・興味を持てば持つほど、やはり最終的には‘マツダ’に行き着いてしまいます
あのブログのコメントを読むのには数日要すると思いますが、特に07~08年にかけては必見ですので、是非一通り読んでみてください!

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