あれは,あれで良いのかなPART2

世の中の様々なニュースをばっさり斬ってみます。
ブログ界の「おか上彰」を目指し、サボりながらも頑張ります!

9月12日(月)のつぶやき

2016年09月13日 02時54分41秒 | 地方自治

阿久根市長選挙は現職竹原氏落選,次の議会解散はどう判断されるか?

2011年01月16日 23時33分28秒 | 地方自治
住民投票によって解職された阿久根市の竹原市長の出直し選挙が16日に行われ,開票の結果,新人で竹原市長の解職運動の中心人物である西平良将氏が現職の竹原氏を破り初当選しました。
投票率は,前回とほぼ同じ82.39%でした。

阿久根市長に西平氏が初当選 出直し選、竹原氏及ばず(共同通信) - goo ニュース

有権者の民意は完全に二分されている

まずは,今回の開票結果です。
西平氏 8,509票
竹原氏 7,645票

二人の得票差はわずか864票ということですが,解職を求める住民投票の際は,その差が398票でしたから,単純計算では,住民投票から今回の選挙までの間に,さらに500人程度の有権者が反竹原に回ったという形になります。

ところで,今回の選挙ですが,細かい説明は他の方がに譲るとして,ざっくりいうと「竹原市長の独善的といわれる各種手法や改革案に対する是非」を問う選挙であったと言えます。そして,その結果,阿久根市民は,竹原氏の手法についてのNOといったといえるでしょう。
ただし,市民は決して改革自体を否定している訳ではありません。世論調査などによると,竹原氏の改革の精神それ自体を否と思っている方は少なく,基本的には「市政の改革は必要」と思っている市民が大半であったと言えます。
しかし,いわゆる市職員や議会軽視ともいえるような独善的な手法について,それが本当に街のためになるのかっていう点について,意見が二分したと言えます。今回の選挙のポイントは,まさに「こうした手法の是非」がメイン論点だったのです

つまり,今回の選挙結果を整理すると,阿久根市民は,「改革は進めてほしいが,独善的なやり方はだめ。やはり,市民の代表である議員と協調しながら改革を進めるように」っていう選択肢を選んだということになるのです。
ただし,「独善的でもいい。改革はもっとやれ。」という意見も半分弱あるというのが実態ですから,西平新市長としても,こうした声は無視できないでしょう。すなわち,「改革が進んでいない」という状況になれば,容赦なく市民は西平市長に対してNOと言ってくるはずです。
したがって,西平市長は,「何が本当に市民のための改革なのか」という視点を忘れることなく,後戻りしたという評価を受けないような市政運営が求められるでしょう。

そして,西原市長が望むような市政を運営するためには,議会の構成がものを言います。現状では,16議席中,竹原派は4名でしたが,2月20日に議会の解散の是非を問う住民投票が実施されます。まず,この段階で有権者がどのような意思表示をするのかがポイントとなります。すなわち,もし,単に「竹原氏の手法がけしからん」だけが今回の市長選挙の結果であるとしたら,市民としては反竹原派が多数である議会を解散する必要はないわけですから,この住民投票は反対多数で否決されるはずです。
しかし,もしも住民投票で賛成多数で解散となった場合,市民としては「議会の態度も悪かったで。もっと市長の改革に協力せなあかんなあ。」っていう判断をしたことになるのです。
さらに,その結果,議会の構成いかんによっては,たとえ反竹原派が引き続き多数を占めたとしても,竹原派議員が現状より一人でも多くなったとしたら,市民の声は「やっぱ改革は少なくとも今程度のレベルのことはやってほしい」っていう意思表示であるといえるでしょう。

いずれにせよ,まだまだ予断を許さない阿久根市の状況です。ただ,市長も議員も,そして職員も,決して我田引水の考え方ではなく,「何が街にとって,市民にとって一番良い政策や改革であるのか。」っていう点を意識して運営してほしいものです

そして,阿久根市民は,投票率をみる限り,他の市町村と比べて市政に強い関心を持っています。こうした市民意識の高まりを維持してほしいとともに,こうした市民意識が他の市町村にも波及してほしいと思います。

以上,阿久根市長選挙の短評及び今後の展望でした。

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工事することに意義がある?前橋駅北口広場整備事業はなんか変

2010年12月20日 00時17分08秒 | 地方自治
前橋駅北口広場の整備事業が本格的に始まりました。来年度の完成見込みとのことです。

意外と利用者動線とまちづくり視点がごちゃごちゃ!

今回の駅前広場整備事業,前橋市の重点事業の一つとして位置付けられています。詳細は,「前橋駅前広場基本構想」のとおりですが,今の前橋駅の問題点である①歩行者がバス停や反対車線に行く動線がなく極めて危険,②駅前のけやき通り景観が遮断される,③一般車両とバス等が混在して安全性が低いなどという点を踏まえて,新たな駅前広場の整備を図ろうとするものです。
そして,整備方針は,歩行者の利便性の向上と安全確保,県都前橋の玄関口としてふさわしいものにする,さらには災害時の避難場所としての機能も持たせるということなどが挙げられています。

でもって,整備計画図面は,こちらのとおりなのですが(しかし,前橋市のホームページで,前橋駅北口広場駅前整備事業を検索してもなかなか見つかりません。他の事業は比較的分かりやすく探せるのに,なぜ重点事業であるこの駅前整備事業は,ホームページ上ですぐに見つからないようになっているのでしょうか,不思議なものです。),ざっくりいうと,冒頭にイラストを示したとおり,①一般車両と公共車両の分離,②バス停を島状態からロータリー配置にした,③歩道を直線化し,けやき通りにそのまま直結できるようにしたとともに,バスにも安全に乗れるようにしたという感じになっています。
さらに,もっというと,今回の計画は,単に駅前整備という位置づけだけではなく,都市再生整備計画(詳細はこちら)の一部として位置付けられています。つまり,前橋市の中心市街地全体のまちづくりの一環としての整備であるということになっています。
さらにさらに,衰退しつつある中心商店街の活性化を図るための「前橋市中心市街地活性化計画」においても,前橋駅北口から千代田町あたりを大きなショッピングモールとしてとらえ,そのための玄関口として大きく位置付けられています。

なるほど,これらの計画一つ一つは,確かに現在衰退しつつある県都前橋の再興をはかるには非常にち密に分析され,極めて心強い計画内容であると思われます。そのためにも,前橋駅前の再開発は絶対的に必要な事業だというようにも思えます。

しかし,これらの計画,よーく考えてみると,本当に駅利用者の動向,消費者行動や観光客動線,通勤通学者の動向などを押さえて検討しているのか,かなり疑問があります。ざっくりいうと,次の点にこれら一連の計画の問題点が残されています。

1 駅の南北分離問題の未解決
2 まち全体のことではなく,結局既存商店街のみを救済しようというコンセプト
3 歩行者動線を重視したといいつつ,利便性軽視
4 一般車両のオーバーキャパ
5 県都前橋の玄関口といいつつ,個性がない駅前
6 駅前商業施設の誘致困難


つまり,個人的には,「この一連の計画をもってしても,このままではかえって前橋市は衰退の一途をたどるのではないか」という強い懸念を覚えずにはいられないのです。以下,簡単に説明します。

1 駅の南北分離問題の未解決
  前橋駅の問題点の一つとして,「駅の南北の通行が面倒」という点が挙げられます。実際,今でも駅構内を自転車で走るという光景が普通に見受けられます。
  自動車での動線は若干整備されているものの,案内看板が弱いため,一見さん(観光客)には,どうやって駅の反対側に行ったらよいのかさっぱりわかりません。
  実は,2で説明しますが,前橋市が大きく発展するためには,「駅北口のみ救済」という手法ではなく「南北一体としての動線」を考える必要があるのですが,現状の駅整備では,この南北分離問題は引き続き残ったままとなってしまいます。
  駅の整備はJRのお仕事であり,市の範疇外ではありますが,ここはJRと協議を進めるなどして,少しでも南北問題を解消できる手だてをもっと積極的に講じるべきでしょう。

2 まち全体のことではなく,結局既存商店街のみを救済しようというコンセプト
  中心市街地の復興は,私自身も悲願であると感じており,これがうまくいくことこそ,前橋市の今後のカギを握ると言っても過言ではありません。実際,中心商店街等では,アイデアを駆使した相当積極的な事業展開を行なっており,これを市がより一層バックアップしていけば,商店街が息を吹き返すことも当然ありうると思います。
  ところが,中心市街地活性化計画は,町を大きなショッピングモールとしてとらえたところは斬新的だったものの,前橋駅北口から千代田町までのエリアとしているにすぎず,南口は基本的にないがしろにされています。
  そうなんです,南口には,「けやきウォーク前橋」というショッピングセンターがありまして,中心商店街等は,ここのショッピングセンターに客を取られてしまった感がすることから,今回の計画では意図的に南口を外し,いわば「ライバル視」した状態であると言えます。それを踏まえて,おそらく駅の南北分離問題も,あえて手つかずにしているのかもしれません。
  しかし,消費者行動パターンを考えてみると,前橋駅を基準にすると,どう考えても南口の「けやきウォーク」の方に行ってしまいます。理由は簡単で,「そっちの方が駅から近い」ということと「いろんなお店がそろっている」からです。
  これに対決するためには,駅北口前からショップを充実させるしかありませんが,現状これはほぼ不可能です。
  だとすると,南北分離されていることによって,実は,「顧客が北口に流れていかない」っていう重大な欠点をもった計画であるということになるのですつまり,「北口にある既存商店街を何とか救済しよう」という保護主義的な計画内容が,かえって客足を奪ってしまうというあだになってしまうのです。いわば,「ジンバブエ状態」になっちゃってしまっているのです。
  けやきウォークは決して敵ではありません。むしろ,市外からも顧客を呼ぶ「ポイントゲッター」なわけですから,これを逆に利用しない手はないのです。駅の整備は,こうした動線を円滑に誘導するべき機能を持たせなければお話になりません。

3 歩行者動線を重視したといいつつ,利便性軽視
  簡単に言いますと,「雨が降ったら,ずぶぬれ」になります。屋根がなさすぎるからです。特に,自動車での送迎の場合,雨降りの時は本気で嫌になる動線です。
  おそらく,このままでは,「公共エリアゾーンに平気に一般車両が多数入ってくる」という状態になるでしょう。結果,かえって危険な状態になります。

4 一般車両のオーバーキャパ
  駅前の現状を見ますと,相当数の一般車両が送迎したり,帰宅客を待っています。
  ところが,今回の計画では,公共車両と一般車両を分離した結果,一般車両ゾーンが大幅に小さくなってしまっています。現状の送迎車台数を踏まえると,確実にこのロータリー内では足らず,路頭に迷う自動車が相当数でてくるでしょう。すると,歩行者ゾーンに路上駐車する輩や,3で述べたように,公共ゾーンに平気で入ってくる一般車両がかなり出てくることでしょう。
  結果,かなり危険な状態になるかもしれません。特に雨の日の混乱は想像するだけでゾッとします。

5 県都前橋の玄関口といいつつ,個性がない駅前
  図面を見る限り,前橋市としての個性が生かされた部分が見えてきません。言葉は悪いですが,「よその町の駅前広場の図面の使いまわし」と言われても仕方ないでしょう。

6 駅前商業施設の誘致困難
  今の前橋駅の問題点は,「お店がない」ことです。イトーヨーカ堂はさておき,改修前には,吉野家と床屋とマツキヨがありました。しかし,完成図面を見る限り,こうした商店等が駅前に入るスペースがありません。つまり,「何もない駅」を作るための広場整備になってしまっているのです。  ちなみに,駅前広場が整備されることで駅前に商店が誘致されるという希望的観測を述べている方もいらっしゃいますが,そもそも歩いて通勤通学する人たちの絶対数が少ない中では,いくら駅前広場を整備したって,お店なんか来るはずがありません。企業は,「駅前が綺麗か否か」という基準で出店を決めるわけではなく,「得られるであろう顧客人数」で決めるからです。

以上,ざっくり問題点を指摘しました。
端的に言うと,「とにかく整備したいんや!」みたいなコンセプトしか見えてこない事業なのです。

まあ,そうはいっても既に整備事業は始まっていますから,いまさら何を言っても無駄だとは思います。しかし,駅前広場整備完了後にこうした問題を把握していれば,混乱は最小限に押さえられますし,また,商店街活性化に関しては,まだまだいろいろ考えることができる段階だと思いますので,「前橋を本当に元気にしたい」という思いで,ぜひともいろんな視点からこれからも検討を続けてほしいと思います。
私がここでいろいろと苦言を呈しているのは,決して前橋市が嫌いだからではなく,逆に「元気な県都前橋になってほしい」という強い希望があるからです。そして,まだまだ前橋市にはそうした底力があるはずなのです。
物を作るだけの行政から,「いろいろな知恵を出し合う行政」という視点も取り入れてほしいものです。
以上,駅前広場整備事業から感じた問題点でした。

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http://higekuma.blog.ocn.ne.jp/blog/2010/06/post_4d16.html

アド街パワーに圧倒された行田B級グルメ大会,知名度は上がったけど・・

2010年10月18日 00時37分09秒 | 地方自治
16日にTXの「出没!アド街ック天国」で,私の故郷の行田市が紹介されました。
いやあ,行田で30個のネタが作れるんだなあ!」と感動しましたが(詳しくはツイッターのつぶやきをご覧ください。),その中でもう一つ「行田B級グルメ大会」が紹介されていました。
これは,いわゆる全国的に開催されているB-1グルメ大会のプチバージョンのようなものですが,そうはいっても有名なB級グルメが集まる結構それなりの規模の大会です。
去年も今頃開催し,5万人以上の来客となる一大イベントとなりました。

ところが,今年のイベント,やはりTXの影響でしょうか,予想以上の来客数となり,多くの料理が午前中ですべて完売し,一方でその後も夕方ごろまで会場に向かおうとする方々が殺到し,道路渋滞等がかなり続きました。それゆえ,やっと会場についても「もう完売」っていうことで,クレームが結構殺到したようです。
また,運よく会場にたどりついた方も,一品食べるのに2時間待ちはざらという状態で,結局1,2個しか食べることができず,B級グルメを堪能できなかったというこれまたクレームも多かったようです。

実際,私は行かなかったので,ツイッターで雰囲気をしばらく見ていたのですが,最初のうちは,「行田,おもしろそう」,「行田行ってみよう」,「B級グルメ楽しみ」みたいなわくわく感満載の書き込みが多かったのですが,11時過ぎころから急に風向きが変わり,「混んでる」,「渋滞でなかなか着かない」,「シャトルバス動かない」,「行列長すぎる」,「完売ならもっと早く言え」みたいなクレームめいた書き込みが急増してきました。

このイベント,行田市の知名度アップはもちろんのこと,行田の観光にも大きく貢献しており,のみならず,出店した各市町村のB級グルメやその市町村自体の知名度アップにも大きく貢献をしているため,イベント自体は非常に魅力的ですし,素晴らしいものです。
また,私自身,こうしたイベントに携わったこともありますので,裏方の苦労が計り知れないっていうことも分かります。今回の運営も,相当前から打ち合わせを繰り返し,かつ当日も予想外の来客数を裁くべく,必死に動き回ったことは容易に想像できます。そういう意味では,本当に主催者や実行委員の方々には頭の下がる思いでいっぱいです。
とはいえで,せっかくのイベントだったのに,クレームばかりで行田のイメージダウンになってしまっては,元も子もありません
では,今回のイベント,なぜこのような結果になってしまったのでしょうか。現場を見ていないので正確なことは言えませんが,ネット上での来客者の反応や,土地勘を踏まえると,次のような点がうかがえると思います。

1 メディア戦略の甘さ(TXの放送の威力をなめていた)
2 顧客動線の読みの甘さ(1と相まって,去年大丈夫だから今年も大丈夫だろうということから,誘導をシンプルにしてしまった)
3 シャトルバスのルートを一般来客と一緒にしてしまった(シャトルだって渋滞に巻き込まれてしまいます。数年前に,F1富士グランプリで同様の失敗をしてしまい,裁判沙汰にまでなりました。)。
4 市街地ルートの活用不足(秩父鉄道利用者と市街地方面からくる来客の動線をほとんど考慮しなかった。)。
5 出店者側への情報伝達の甘さ及び出店者側の目論見の甘さ(損得勘定メインでスタッフおよび材料を決めてしまったため,急増することを想定できなかった。)。
6 会場運営の甘さ(本家B-1も相当時間待つため,それが売りの一つになるだろうって過信してしまった)。
7 情報伝達の弱さ(完売情報が駅前等に伝わらず,午後になっても現場について初めて完売に気が付く,っていうことになってしまった。)。

ざっくりあげると以上になるでしょう。
それを踏まえ,私見ではありますが,来年以降も同様のイベントを企画する場合や,誘致を行なっているB-1グランプリが開催される場合は,次のような点を再検討すれば,より充実したイベントになるでしょう
あと,あえていうと,「コミケの運用を勉強してみる」というのも手かもしれません。コミケには十万人規模での来訪者がありますが,事前のPRと各ブースへの連絡の徹底,スタッフの動きの確認などを確実に行っているため,混乱を最小限に裁いています。この動き,オタクだからといって毛嫌いしないで,むしろ貪欲につかみ取った方がよいかもしれません。侮れませんよ!

1 10万人の来客を想定したイベントとして全体計画を立てる(B-1規模になると,15万人にしてもよいかもしれない。)。
2 場所は今回のさきたま古墳群がベスト(敷地面積,基本駐車場,逃げ道,観光スポットなどを踏まえると,これ以上の適地はない。)。
  ただし,予備的なアイデアとして,総合体育館も検討の余地あり(雨天対策と自動車動線を踏まえると,いくつかのフォローポイントがあるものの,無理な話ではない。)。
3 市外動線はメインルートを決めつつも,いわゆる「裏道」を伏線として張っておき,案内看板を設置しておく(市外からの来客は,渋滞にイライラすると,農村部では農道などを平気で走りだし,平気で農道に路上駐車する傾向がある。これを防ぐためには,逃げ道案内板をいくつか作っておく必要がある。)。
4 鉄道による来客は,JRだけではなく,秩父鉄道も視野に置く。また,最寄り駅は,武州荒木駅か東行田駅とする(中心市街地はどっとにしろ大渋滞するため,次にあげるシャトルバスの運行ルートを容易にするためにも,あえてこうした駅を最寄りにすることで,人出を分散させる。)。
5 シャトルバスは専用路線を設ける(裏道の一つは,生活者以外通行禁止の道路とし,そこをシャトルバスが通るようにする。)。
6 出店者に対しては,「このイベントは損得ではなく,地域活性化のための広告的役割である」ということを認識させ,完売することよりも多くのものを配ることを意識してもらう(10万人が食べる,っていうくらいのノリでもよい。)。また,主催者は,どのようなメディア戦略をしているのか,また直前にどの程度の報道機関からの取材が来ているかなどの情報をまめに提供する。逆に,出店者は,自分に取材が来ている場合は,そのことを主催者に情報提供する(1店だけの独占取材といえども,それが全国ニュースになると,来客数に大きく影響するため。)。
7 会場では,食券制度を導入し,場合によっては配布できる時間を食券に書いておく「ディズニーランド方式」とする(これにより,配布見込みや残数の把握が容易となり,大人気店も行列整理が多少楽になり,会場全体に人が平均化することができる。のみならず,仮に2時間待ち状態になったとしても,その間古墳を見てもらうなど観光を楽しんでもらうことができ,一石三鳥くらいの効果が期待できる。)。
8 情報はシャトルバス発着地にリアルタイムで提供するとともに,自動車による来客者に対しては,防災無線等を活用して完売情報を伝達する。もちろん,主要路線の案内板に完売の情報を出すことも人的物的に可能であればなお可。
9 市民総出のイベントとする(京都や鎌倉などの観光地は,街に住む市民も観光客に対して親切であったため,市民に対して事前の情報提供をかなりしつこく出すとともに,当日の会場までの案内や,渋滞に関する情報を主催者へ提供することなどをお願いする。もちろん,あくまでもお願いレベルの話だが,地域活性化の一番の主体は「街の人たち」に他ならないので,こうした意識付けを普段からしておくとよいであろう。)。

以上が,ざっくりレベルですが,思いつく改善案です。もちろん,物理的,人的,予算的な事情や,そもそもの分析ミス等もあるでしょうから,すべてがすべて実現できるとは限らないかもしれません。とはいえ,「リアル行田」を多くの方に見てもらい,「やっぱいいところじゃん,また来たいなあ」って思っていただくためには,ある程度の見直しも考えるべきでしょう
それこそが,「われら,われらの伸びゆく行田,伸びゆく行田」なのです。

頑張れ,行田市!!

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(偉い人たちへの宿題)前橋市が衰退している理由は何か?

2010年10月11日 23時37分59秒 | 地方自治
今日,前橋市の中心商店街付近に出かけましたが,前橋祭りの翌日っていうこともあるのでしょうが,まさに「宴のあと」という状態でした。
いまさらですが,休日にもかかわらず,人出はまばらで,お店も開いていないシャッター通り状態でした

これについて,商店会等はあの手この手で人を呼び込む方策を考えており,それには本当に頭の下がる思いです。
とはいっても,それはミクロ的な視点による活性化策です。
そもそも,「前橋市自体が衰退している」っていう事実に対し,それを受け入れて直視し,それに対するマクロによる対応策も考えなければなりません。

そこで,特にお偉いさん方々に宿題っていうか問題です。
次の問題について,その原因を考えてみてください。

「前橋市,特に中心市街地が衰退の一途をたどっている理由は何か?」

ただし,次の点は理由にしないでください。
1 世界的な不況(これを言ったら,前橋プロパーの話が見えずに終わってしまう。)。
2 新幹線が止まらない,また電車の便が悪い(これを言ったら,解決策は高崎市との合併以外にはほぼあり得ないことになってしまう。)。
3 国会議員の力不足(これを言ったら,結局他力本願かよ,っていうアプローチしかできなくなってしまう。)。

とにかく,まずは現状分析が大切です。その際,前橋プロパーの問題をしっかり洗い出すことで,解決策が見えてくるはずなのです
県庁所在地なのに,週末に人が歩いていないっていうのは尋常ではありません。また,前橋が衰退すると,結局群馬全体の衰退にもつながりかねません。
何としてでも,前橋市の活性化を図りたいものです。そのためにも,特にお偉いさん,現実を直視してください。

もちろん,偉くない方々からのアプローチだって大歓迎です。トップダウンだけではなく,ボトムアップによる活性化政策も当然「あり」なのです。

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裁判所<議会っていう訳にはいかない

2009年11月28日 21時53分43秒 | 地方自治
神戸市が外郭団体に支出した補助金が違法であるなどとして市長らに返還を求めるように訴えた住民訴訟の控訴審判決で,大阪高裁は,1審判決に引き続き,違法支出と認定し,55億円を市長や外郭団体に請求する旨言い渡しました。神戸市は,1審判決後に請求権をすべて放棄する旨の条例を制定したことから請求権は存在しないと主張しましたが,大阪高裁は住民訴訟制度を根底から否定するものであるなどとの理由から当該条例の効力を否定しました。
神戸市側は上告をする方針とのことで,今後,最高裁で一定の判断が下される見込みとなります。

神戸市に55億円返還求めるよう命令=外郭団体人件費訴訟-大阪高裁(時事通信) - goo ニュース

議会は決して万能ではない

この問題,実は神戸市以外でも全国各地で発生しており,総務省も地方自治法改正も視野においた検討を行っているところでした。
住民訴訟を提起しやすくなったことや,住民の権利意識が高まったことから,自治体の支出に対する目が厳しくなりました。そして,その結果,住民訴訟で住民側が勝訴し,自治体が首長等に対して返還請求をしなければならないという判決が増えてきました。
通常の裁判なら,この判決により最悪強制執行までできる状態になります。つまり,判決に従わざるを得ないはずです。
ところが,地方自治体にはウルトラCがありました。それは,議会による権利放棄です(地方自治法96条1項10号)。つまり,判決により,自治体は首長に対して返還請求権という権利を有しているわけですが,議会が多数決で「まあ,そんな返還請求権,ちゃらにしましょうや。」と決めれば,すべてがパーになるのです。
そうです,この条項を使えば,裁判所の判決を紙くずに変えてしまう魔法をかけられるのです。ってことは,もっといえば,「議会が与党の首長は,結局どんな違法支出をしても恐くない」ってことになるのです。なぜなら,住民訴訟で負けたとしても,議会で負けをチャラにできるからです。
そうなると,もはや「裁判所<議会」となり,多数決の横暴を防げなくなります。

今回の高裁判決は,こうした横暴自体を真っ向から否定しました。
通常,議会の議決は民意を忠実に反映したもとして扱われますから,裁判所も議決を否定することはなかなかできません。
しかし,今回の場合は,さすがに民意の反映っていう単純な理論で議決を優先してしまうと,住民訴訟制度自体がないがしろになるっていうことが明かです。
そこで,大阪高裁は,まず「どのように議決をしたか」という点に注目しました。ここで,民意が本当に反映された議論をされていたのであれば,裁判所も「それなら仕方がない」っていう判断をしたと思います。
ところが,今回の神戸市の場合,市長や外郭団体の資力調査を一切行わないことや,それを放棄すると市の財政にどのような影響を与えるかなども一切考慮していないことから,「そんないい加減に放棄するような議決は,さすがに民意を反映させたとはいえないだろう。」ということで,「議決に合理的理由はない」と認定しました。
その上で,「裁判所の判決が出たのに,市長に対して請求権を行使しないなんて,裁判所なめとんのか,こら」っていう思いがでたのでしょうか,「請求しないということは,住民訴訟制度を根底から否定するものだ。」と判断し,「議決権の濫用」と認定しました。

この高裁判決は,当然の法理だと思います。確かに,議会の議決は民意が反映されるものですから,たとえ裁判であったとしても,やたらと議決を否定するわけには行かないでしょう。これが簡単にできてしまったら,逆に「多数意見がないがしろにされる」っていうことになるからです。
しかし,多数決だから少数者の権利を奪っていいということはありません。そうした少数者の権利を保護するのが裁判所ですから,住民訴訟においても当然,裁判所はそうした視点で判断をしているわけです。
それを,再度多数決で否決できてしまうのであれば,それはもはや少数者の権利を保護する手段が存在しないことになり,多数決の横暴を容認せざるを得ません。もっというと,地方自治体では,「強い者にしたがっておけば,何でもあり。はむかうと,ろくな目に遭わないだけ」っていう弱肉強食の構造を無条件に容認することになりかねません。
そもそも,地方自治法でフォローするべき内容であったのですが,おそらく総務省も法改正の際,まさか自治体がそんな姑息な手段に出ることまで想定していなかったのでしょう。

また,この判決理論をもう少し検証すると,権利放棄に関する議決以外でも,「いい加減な議決」については,「検討不足で議決の濫用」と認定される可能性があります。つまり,議員も,これからは「単純に賛成」ではなく,「しっかり検討し,その結果を議会できちんと残す」ということをしなければ,裁判所に全否定される可能性もあり得るのです。つまり,「バカは議員になれない。」かもしれません。

いずれにせよ,これは最高裁で判断される可能性が高くなりました。全国で似たような議決をして安心している首長も,これでしばらくはゆっくり眠れない夜を過ごすことになるでしょう。でも,自業自得かもしれません。
最高裁の判断を待ちたいものです。

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和光市長にtakeyanさんが当選,おめでとう\(^^@)/

2009年05月17日 23時07分55秒 | 地方自治
和光市長選挙の投票が今日行われ,即日開票の結果,なんとtakeyanさんこと,松本武洋さんが当選しました。投票率は43.29%でした。

おめでとうございます。だけど,道は険しいですよ!!

まず,先ほどでました開票結果は次のとおりです(和光市選管発表)。
1 野木 実    6,509
2 松本 たけひろ 10,901
3 やぎ下 長治  7,837


現職が最下位という結構番狂わせでしたが,それだけに松本さんの主張した「しがらみのない政治」と「子供にツケを残さない」という政策が有権者から評価されたのだろうと思います。

とはいえ,私の趣味でもありますので,一応,いつもどおり,客観的に選挙結果を分析したいと思います。
今回の選挙では,久々の市長選ではあるものの,有権者からは「争点がかみ合わない選挙」,「メイン論点がない選挙」ということで,市議会議員選挙同様かなり関心が低く,それゆえ投票率が40%台という低さに終わりました。
しかし,普通なら,この低投票率であれば,組織がしっかりしている現職が圧倒的有利となるのですが,結果は予想外に最下位でした。
それは,いくつか理由は考えられますが,一つには「市長派の分断」が起きてしまった点にあります。
柳下候補は,これまで野木市長を支持する立場にありましたが,今回は諸般の事情から袂を分かつことになりました。当然,柳下候補は父の代からの基盤があり,その分をがばっと持っていってしまいましたので,現職の組織が弱体化してしまったと言えます。
したがって,仮に現職と松本さんの一騎打ちだったとしたら,かなり厳しい戦いになったのではないでしょうか。

一方で,松本さんの場合,日ごろから駅前での遊説やビラまきを行うなど,「選挙直前だけの議員」ではなく,「いつも活動している議員」ということで,比較的浮動票の取り込みは行いやすかったと言えます。
そして,やはり「しがらみがない」という点,昨今の国政をみても,この「しがらみがない」という点は,有権者が大きく期待をしているところであり,事実宮崎県知事などは,これを全面に押し出して当選しているという経緯もあります。
そういう意味では,和光市長選挙は,今までの「組織型」「桃太郎型選挙」がもはや都心部では通用しないということを示した画期的な結果であったといえるでしょう。
ただし,誤解のないようにいいますが,この選挙結果は,「自民党は厳しいが,民主党は優位」ということには一切ならないということです。しがらみがないということは,自民党の組織力だけではなく,民主党の組織力も同じ話だからです。むしろ,こうした政党政治自体に対する一定の嫌悪感を示したといえるのです。
民主党も決して油断はできません。むしろ,あの党首選挙を見ている限りでは,果たして・・って感じすらします。

それはさておき,あとは政策面については,現職と柳下候補が「開発推進」であったのにたいし,松本さんは「開発凍結」を打ち出しました。3人の間で大きな違いがあったのはこの点です。やはり,和光市といえども,実は財政難である,っていうことを有権者の多くが認識し始めて,危機感を持っていたのではないかと思われます。

とはいえ,松本市長が誕生すると,今の議会はどちらかと言えば野党となります。そうすると,松本さんの最初の壁,それは「議会対策」ということになるでしょう。今まで,議員として市政をチェックしていたわけですが,今度は完全に立場が変わるわけですし,なによりも今まで「チェンジ」を掲げて活動してきたわけですから,自分の思いをいかに議会に伝え,いかに議会の理解を得て進めることができるかがキモとなります。
もちろん,自分の構想が議会を通過しなかったとき,「だって,議会がウンって言わないんだもん。」っていう言い訳は有権者には通用しません。議員も市民の代表者だからです。また,投票率と死票を考えると,基本的には「反対派の有権者」の方が多数だからです。
ここをいかにクリアして,自分の思いを市政に反映させるか,そして,なによりも最大の公約である「市民と一緒に考える」という方針を貫けるか,まさに腕の見せ所と言えるでしょう。

まずは,公共事業の見直しです。おそらく,ここは多くの思惑があり,思うどおりにいかない可能性があります。また,国や県の補助金が絡むと,いやでもやらなければならない場合すらあり得ます。
しかし,だからこそ「しがらみがない」市長として,思う存分腕をふるってほしいと思います。

とまあ,以上が客観的に分析した結果と今後の課題です。
ここからは主観的にいきますが,「本当にご苦労さまでした。そして頑張ってください。

ブログ仲間がこうして市長になるというのは本当にうれしいです。松本さんとは実際お会いしたこともありますが,いわゆる「政治家」ではなく,「本当になんとかしなければ」と考えている熱い人でした。おそらく,全国から多くの仲間が応援に駆けつけてきたのも,そういう人柄を分かってのことでしょう。
もちろん,こうした仲間には,何のしがらみも見返りもありません。松本さんの人柄に惚れたのでしょう。

松本さんには,有権者や市民はもちろんのこと,こうした多くの仲間も裏切らないよう,本当にこれから頑張ってほしいと思います。そして,多くの膿を出し,いずれは「全国に誇れる和光市」を築き上げてほしいと思います。
そして,十八番の「財政」については,ガラス張りにした上で,有権者に分かりやすく説明すること,これは絶対にやって下さい。理論だけで自己満足してしまうのであれば,どこかの研究室でやればよいのです。市民が期待しているのは,理論ではなく実践です。

引き続き,私も松本さん,いやtakeyanさんを応援します。
そして,市長になっても,うちのブログにこれまでどおり遊びに来てくださいね。

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減る税収,増える歳出で自治体破産が現実的か

2009年03月09日 21時17分43秒 | 地方自治
国税の話ですが,不景気のあおりを受け,法人税収が7兆円ほど減るおそれがあるとのことです。この税収不足に対処するべく,赤字国債の発行も視野においた対応を検討しているようです。

税収不足、兆円単位のおそれ 08年度、法人税下ぶれ(朝日新聞) - goo ニュース

市町村財政はもっと深刻に

国の財政が破綻寸前にあるのは今さら説明はいらないと思います。
今回の税収減は国税の話とはいえ,法人税収が減少するとなると,地方税である法人事業税も減少することになります。また,所得税も大幅減少することが容易に想定できるため,住民税もそれに関連して大幅減少します。
つまり,地方財政は「大幅税収減」を余儀なくされます。
しかも,実は市町村財政を襲う減収はこれだけではありません。平成の大合併により,地方交付税交付金については,当初5年間は旧市町村レベルで交付を維持する(まあ,厳密言うと「維持」ではなく,「同じレベルで交付」なのですが)が,これから5年間で合併後の市町村レベルに順次引き下げていくことになります。つまり,平成15年に合併した市町村は,いよいよ「交付税,お前もか」という感じで地方交付税交付金も減ってしまうわけです。
さらにさらに,国策としての減税であれば「減税補填債」という借金をすることができますが,歳入減のみであれば,地方自治体ではいわゆる「赤字地方債」の発行は原則できませんので,歳入を補うすべはないのです。

一方,歳出はどうでしょうか。無駄な公共事業削減は,形の上ではどこの市町村でも行っています(え,本当?ってここでは突っ込まないでね。)。
ただ,不景気のあおりを受けたことや,派遣切り対策などを踏まえて,人件費削除はさほど行えず,逆に,生活保護の増加や,働く母親が増加したことから,延長保育なども余儀なくされるなどといった福祉関連費の増加,中小企業対策としての緊急融資費の増加,学費を払えない家庭に対する援助など教育関連費の増加,地元企業振興策としての事業費や各種購入費用の増加など,経常経費を中心として結構増加してしまいます。
その上で,「不景気には公共事業」と信じてやまない首長だと,結局「工事だ,工事だ」といって,公共事業費が増加してしまうのです。
せいぜい,削れるのは,「職員の給与」くらいなもの,っていうオチになるわけです。

以上を踏まえると,電卓を叩かなくても,「どうみても赤字が増えるのではないか」っていうことの察しは付くと思います。
そうなのです。地方財政は,来年度,再来年度は相当な氷河期が予想されます。当然,国が支援することは現状では想定できません。むしろ,現状では,地方に対する財政支援は減少させるでしょう。国の財布も空っぽだからです。
するとするとどうなるか,残るは「破産」です。地方自治体の財政破綻が夕張市以外にも起こりうるでしょう。しかも,本当にそうなると,「複数の町」で発生するかもしれません。

今,私たちにできることは,選挙がある町ならば,選挙という選択肢が取れますが,選挙がしばらくない町の場合は,「町の政策を見守る」という以外にありません。
ただ,「不景気なので景気対策として**をやります」と言われた場合,それを鵜呑みにしてはいけません。景気対策として効果があるのは,「払った以上のお金が戻ってくる可能性が高い施策」くらいです。逆に,猫も杓子も「景気対策としてあれやれ,これやれ」と煽ることは,結局は自分の首を絞めかねないでしょう。
あとは,とにかく「自分の住んでいる町に興味を持つ」ことです。財政破綻の最大の要因は,実は「無関心」にあるのですから。破綻してから「何やっているんだ」と叫んでも手遅れです。

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企業城下町の生きる道は

2009年02月01日 22時05分56秒 | 地方自治
日立製作所の大型リストラを受けて,日立市では「このままでは街がつぶれる」という危機感を抱いているようです。記事によると,リストラを受けて,いわゆる下請け企業も仕事がなくなることにより倒産や廃業などを余儀なくされることや,飲食店等も労働者がいなくなることが売り上げが大幅に減少し,やはり廃業などを余儀なくされるということで,かなりの危機感を住民も抱き始めたということのようです。

「先見通せない」「この町はつぶれる」日立城下町に激震(朝日新聞) - goo ニュース

企業城下町は結局炭鉱の町に似ている

この話,何も日立市に限った話ではありません。いわゆる企業城下町と呼ばれる市町村では同様の問題が発生します。特に,企業税収が街の税収の1割を超えるような市町村の場合,大型リストラにより当該企業の収益が大きく減少すれば,当然税収も減りますし,まして撤退ということになれば,税収は一気に0円になります。
しかも,恐ろしいのは,「街が企業の税収をあてにして事業展開をしていた」というケースです。つまり,「税収があるから箱ものを作ろう」とか「税収をベースに福祉政策を充実させよう」ということだけを考えていた場合,「企業=金のなる木」と考えてしまい,ツケを将来に送ってしまっている場合があります。そうすると,企業の撤退により金のなる木がなくなった瞬間,ツケが払えなくなってしまいます。
これは,いうなれば,夕張市が炭鉱廃止によって一気に税収が減少した状態と同じことになります。しかも,炭鉱廃止よりたちが悪いのは,炭鉱廃止の場合は,国策による廃止であるため,廃止後は国からの補助金や交付金などの特別支援策による延命措置が講じられました(もっとも,この延命策も,もっぱら「箱もの作って客を呼ぼう」的発想だったため,結果的にツケを残すだけに終わってしまったのはいうまでもありません。)が,企業撤退の場合,国策でも何でもありませんから,国からの特別支援策は期待できません。せいぜい,交付税が増える程度です。
っていうことは,新たな税収等収入源を確立しない限り,街の財政はあっという間に破綻するということになるのです。
「街がつぶれる」という意味は,この記事のように「街の商店や企業などの産業が廃れる」ということも当然ありますが,それと相まって「街自身が財政再建団体に落ちる」という意味もあるのです。

現在,企業城下町がどの程度あるか分かりませんが,企業城下町の多くの自治体は,まだまだ「企業依存型財政」になっているのではないでしょうか。
しかし,企業は一夜にして消える可能性があることが今回明らかになりました。日立市もそうですが,他の自治体も「企業一本槍の収入をいかに改めるか」という点と「企業がなくなってもやっていける将来的財政計画」をたてる必要があるでしょう。今はよくても,明日がよい保障が全くありません。当然,国が何らかのフォローをしてくれることも期待はできません。国策のミスであった夕張市ですら,国は「夕張市が悪い」といって見捨てたわけですから,企業城下町から企業が消えた街の財政再建を支援するとはとうてい思えません。

あなたの街,大丈夫ですか?大きな企業がある場合,その企業の業績はどうですか?そもそもあなたの街の財政状況はどうですか?その企業の税収に頼っていませんか?景気対策と称して変なもの作ってませんか?

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北関東勢は地域ブランド力がないって,ごめんね,ごめんねー

2009年01月29日 01時27分01秒 | 地方自治
日経リサーチで「地域ブランド力」についての発表がありました。
1位北海道,2位京都府,3位沖縄県とのことですが,一方で,43位埼玉県,45位茨城県,46位栃木県,47位群馬県と下位の大半は北関東という結果になりました。

U字工事に頑張ってもらうか

この調査は,日経リサーチが2004年から行っているもので,地域の独自性や知名度,愛着度や訪問意向など様々なデータを数値化して算出しているものです。
もちろん,この調査それ自体の信憑性に対する批判などもあるため,この調査結果一つを持って都道府県のすべてのランキングを確定することは相当ではありませんが,少なくとも「ある客観的な数値を踏まえると,北関東は魅力に欠けるらしい」といえるでしょう。
ただ,最初に誤解のないようにいいますが,かつて埼玉で暮らし,そして今は群馬で生活していますが,決して「住みにくい」とか「魅力がない」と思ったことはありません。むしろ,埼玉も群馬も,比較的暮らしやすい県だと思います。
でも,地域ブランド力がないと判断されました。なぜでしょうか?
詳細の理由については,日経リサーチの報告書を買って読むしかありませんので,とりあえず群馬県を中心に,感覚的な話から理由を分析したいと思います。

1 地域への愛着度がない(これは埼玉のみの話)
  群馬県は,「上毛カルタ」が浸透しており,これをすべて覚えていることが会話の前提になっています。つまり,「愛着度は高い」です。
  また,「群馬テレビ」「FM群馬」「上毛新聞」などといった地元報道への依存度もかなり高いです。
  ところが,埼玉の場合,地元のことについて何か盛り上がろうという気質はあまりありません。確かに市町村単位での盛り上がりがあるところもありますが,県全体で何か,っていうものはありません。実際,県歌を歌える埼玉県民は皆無ではないでしょうか(その点,長野県はすごいですよね。)。

2 地域を代表する名産品がない
  端的に言うと,「これが群馬だっていうお土産持ってきて」と言われたとき,思いつくものがありません。
  上位の都道府県の場合,例えば「白い恋人」「八つ橋」「ちんすこう」などをはじめとし,ほかにもいろいろなものがあります。
  ところが,北関東の場合,「これが名産」っていうものがありません。
  確かに,地元では通用するお土産品はあるにはあります(埼玉の「十万石」,群馬の「旅がらす」など)。しかし,まだまだ全国的に通じません。
  また,群馬の場合,「草津の温泉まんじゅう」や「焼きまんじゅう」などもあるのですが,いかんせん生ものなので,買って持っていける場所に限界があります(逆に,こうしたものをアピールすることが今後の課題かもしれませんが。)。

3 地理関係が分からない人が多い
  地元ではあまりに当然すぎるのですが,東京の人ですら,「栃木と群馬の区別がつかない」という人が意外と多いことに驚きました。
  実際,群馬に引っ越すことが決まったとき,友人から「群馬ね,じゃあ餃子たくさん食べられるね。」などと真剣に言われてしまいました。まあ,前橋でも餃子は食べられますが,明らかに「宇都宮」とごっちゃにした発言だと思いました。
  また,栃木や群馬には有名な温泉が多いものの,それが何県にあるのか分からないっていうこともあります。例えば,「草津温泉」,「四万温泉」,「伊香保温泉」,「水上温泉」はどこにあるでしょうか?正解は「すべて群馬県」です。

4 PRがうまくない

  北関東の場合,「自分たちは首都圏なので,当然知名度は高い」と思いこんでいる節が見受けられ,知っているだろうという前提でいろんな話を進めようということがあります。
  しかし,実際は前述のとおり,「あまり知名度は高くない」のです。
  これは完全に「宣伝不足」っていうか,「それくらい分かるだろう」という甘えがあったのかな,と思います。
  例えば,群馬に行って未だに思うことは,「地図がない」っていうことです。引っ越した初日に,いきなりすべて「地名だけ」で説明されました。どこがどこなのか分かるはずがありません。また,広告類にも地図がない場合が多く,「近所の人だけ来ればいい」というスタンスで商売をしているとしか思えないフシがありました。
  あとは,観光資源がたくさんあるのですが,それを上手に宣伝していません。前述の温泉についても,「群馬って当然知ってるだろう」という前提でいろいろやっていますが,意外と知らない人たちが多いです。東国原知事のようにとまではいいませんが,これからの時代,やはり「PR力」がものをいうと思います。頑張れ,中山ひでちゃん,井森美幸さん。
  ちなみに,栃木県は,M1グランプリにU字工事が出場してからというもの,注目度が上がっているようです。有名人かどうかはさておき,やはり芸能人の力は強いと言えます。

5 他力本願
  地元の人たちは,危機感を持っていません。「困ったときは,**先生がどうにかしてくれる」という意識が根強く残っています。
  自力で何か考える,っていうことをしなければ,魅力ある街にはなりません。

6 ストロー効果
  北関東は,いずれも高速道路で素通りされますからねえ・・。
  群馬県の場合,北関東道ができたはよかったが,伊勢崎市がストロー効果の犠牲になりつつあります。新市長がこれをどこまで阻止できるか,注目です。

以上が自分なりの分析です。もちろん,主観も含まれていますので,「おいおい,それは違うぞ」みたいな点もあると思いますが,そこはご容赦を。
ただ,繰り返しますが,北関東には,まだまだ「魅力あるもの」はたくさんあります。いきなり首位を目指すのは無理でしょうが,まずは「今あるものをうまく活用する」ということを考えるだけでも,順位が上がると思います。
逆に,「よし,PRのためにPR会館を建設しよう」というお利口さん議員がいたとしたら,残念な結果に終わります。大切なものは,「PRするべき中身」であって,何か作ることではないからです。

もっとも,冒頭でも書きましたが,このデータがすべてではありませんので,あまり一喜一憂する必要はないと思います。しかし,良い機会なので,「おらが村」を見直してみるとよいでしょう。もしかしたら,「掘り出し物」がまだまだ眠っているかもしれませんよ。

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http://blogs.yahoo.co.jp/perfectspell/11206015.html