あれは,あれで良いのかなPART2

世の中の様々なニュースをばっさり斬ってみます。
ブログ界の「おか上彰」を目指し、サボりながらも頑張ります!

邪馬台国発見?いやいや,まだまだ・・

2009年05月30日 23時48分36秒 | 歴史の話
邪馬台国の女王卑弥呼の墓と言われている箸墓古墳周辺調査で発見された土器の年代測定を行った結果,ちょうど卑弥呼が亡くなったと言われる時代と一致したということで,邪馬台国畿内説が俄に活気づいてきました。

卑弥呼墓説に補強証拠=箸墓古墳周辺土器、時期が合致-歴史民俗博物館が測定(時事通信) - goo ニュース

古墳自体を発掘させてほしい

ご存じのとおり,邪馬台国は大きく九州説と畿内説との論争が繰り広げられており,いまだ決着が付いておりません。
そうした中で,今回の調査結果については一定の意味を持つといえます。すなわち,「少なくとも,卑弥呼が亡くなった頃に,箸墓古墳周辺に大きな権力を持つ人が存在した」と言えるからです。そして,魏志倭人伝の記述を踏まえると,かなりの確率でこの古墳が卑弥呼の墓といえる,ということになります。
しかし,あくまでも補強証拠にすぎません。卑弥呼の墓と断定できるためには,親魏倭王」の金印が出てくれば確実といえます。そうでないとしても,例えば古墳から100余名の人骨が出てくる(殉死させられた奴隷たち)などもあれば,相当有力かもしれません。
そういう意味では,この古墳自体の調査をなんとか宮内庁が許可してくれればよいのですが,宮内庁は基本的に古墳の発掘調査を許可してくれません。もったいないとしか言いようがないのですが・・(まあ,安易に調査を認めると,かなりの確率で「日本の歴史が大きくひっくり返ってしまい,日本の存在意義自体を否定しかねないものが発見される」ので許可しないのではないかなどと言われています。それは何かはもっとストレートに言いたいところですが,この辺は空気読んでくださいね(^_^;))。

ところで,今回の調査で邪馬台国は近畿にあったと断定できるでしょうか。いいえ,まだまだ!!
まず,まっとうな反論としては,「年代測定法の信憑性」です。これはものすごく正確とはいえず,環境等によっては数十年の誤差がでる場合もあります。そうすると,数十年の誤差がでると,逆に卑弥呼と不一致となってしまうので,完全にはずれ,っていう結論になります。
また,箸墓古墳は,一度円墳として作られた後,前方部分が作られたという調査結果があります。ということは,周辺から発見された土器自体が果たして本当に卑弥呼時代に埋められたものと断言できるのか,いわゆる「検体が正確にその時代のものといえるか」という問題もあります。
そして,何よりも,やはり「古墳の中から何が出るか」でまだまだ結果はひっくり返るということで,引き続き慎重な調査研究が続けられることになります。

でもって,次は主観的理由です。
実は,私は「九州派」なのです。中学時代にちょいと興味があって,自由研究で調べましたが,その時の素人判断としては,「九州北部のとある古墳だろう。」と結論づけました。もちろん,素人的論拠ですが。
私が九州北部と考えたのは,実に安直です(っていうか,歴史書をほとんど無視した単なる推理です。)。

1 魏志倭人伝は中国目線で書かれているため(そもそも「卑弥呼」っていう名前自体,偉い人の名前ではない。おそらく,タイムマシンで邪馬台国に行って「卑弥呼さんいますか?」って聞いたとしても,「はあ?」って言われるのでは,と思います。),すべて信用してはいけないという前提で考える必要がある。
2 すると,行程のくだりについては,「いやあ,倭の国に行くのは本当に大変だった」ということを強調するため,かなり誇大表現をした(日本だって,日本書紀で「聖徳太子」を見事なまでに作り上げてしまいました。たいしたもんだ。)。したがって,行程の記載を真に受けてはいけない。
3 卑弥呼の響きが「日向」に似てないか?
 当時は,日本と朝鮮・中国の文化や技術を比較すると,圧倒的に朝鮮・中国の方が上だった。っていうことは,そうした最先端技術を入手できれば,国内統一は容易である。そして,それが入手しやすいのは,必然的に「近い場所」,すなわち九州である。
 時代が異なることと,発見自体の信憑性に争いがあるものの,いわゆる「漢奴倭国王
」の金印は,やはり九州で発見されており,中国と九州は古くから関係があると推測されること。

6 近畿地方で大和朝廷が歴史上登場してくるのが邪馬台国の100年以上も後のこと。邪馬台国や周辺諸国が争うくらいドンパチしていたのであれば,逆にもっと早く「大型権力の国」が誕生するのではないか。

んなところです。今,改めて考えてみると,「うわー,雑な根拠!」と思わざるを得ませんが,まあ,そこはご愛敬ということで(^_^;)
でも,できれば九州説の方,学術的なフォローをお願いしますm(__)m

とにかく,まだまだ九州か畿内か,まだまだ熱い論争が続きそうですね。そして,専門家によるより精密な研究結果を待ちたいと思います。
歴史って,真実は一つのはずなのに,常に新発見でひっくり返る生き物ですよね。だから,歴史は面白い。

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党首討論よりも小学校の学級会の方がまだましだったかも

2009年05月29日 01時51分34秒 | 政治・選挙
麻生総理と民主党の鳩山新代表との間で党首討論が繰り広げられました。
鳩山代表が「友愛の国,生活者重視の政権」を目指すと説明したのに対し,麻生総理は,「具体的なビジョンを示すべき」などと応戦。さらに,西松問題について,麻生総理が小沢代表代行の説明責任について言及すると,鳩山代表は自民党にも似たような人はいるなど応戦する一幕もありました。

党首討論でヤジ飛ばしすぎ、今後は「品位を持って」確認(読売新聞) - goo ニュース

抽象論対具体論,されどかみ合わず

今回の党首討論,端的に言うと「議論がかみ合わない」という状態でした。鳩山代表の答弁は確かに抽象論を展開し,「政権をとったらまず何からやるか」という具体的なビジョンは見えてきませんでした。
また,麻生総理の答弁も微妙でした。確かに,政権与党として,国外の安全(海賊や北朝鮮問題など)と国内の安全(新型インフルエンザなど)については,ある程度具体的な方針を示しましたが,一方で,「国民の最大の関心事は西松問題」と言った時点で,「そこか?」っていう感じを覚えたくらいです。
もっとも,これまでの党首討論も,特に実りある発言は聞かれず,「自民と民主の選挙運動」程度にしか思えませんでしたので,そう考えると,今回の党首討論はまさに「可もなく不可もなく」という「加山雄三」状態といえるでしょう。

ただ,いつも思うのですが,今回も「ヤジ」に答弁がかき消される場面が多々ありました。まあ,国会自体,ヤジの宝庫ですし,一年生議員の仕事はヤジること,っていわれるくらい,国会ではヤジはつきものとなっています。
しかし,ヤジは所詮ヤジ,聞いてていい感じはしません。そもそも,討論や議論というのは,双方の主張をしっかり聞いて行うものです。そして,特に議員であれば,発言には責任を持つべき立場にいます。もっと言えば,ヤジはどんなに主張しても議事録に載ることもなければ,それが法案や予算に反映されることはありません。

そもそも,私の小学校の学級会では,先生から「人の話を聞いてから発言をするように」などと指導を受けましたが,おそらく今でも似たような指導をしていると思います。こうした子供の見本になるのも国会議員のはず。それが,これじゃあねえ・・。
かみ合わない議論とうるさいヤジ,どう見ても小学生の学級会の方が実りある議論をしていると思います。
選挙を視野にいろいろアピールするのは大いに結構ですが,「国会は飲み屋ではなく,全国民が注目している場所である」という点を,もう少し議員も自覚した方がよいと思います。
ハマコーさんの遺産ともいえるヤジは,そろそろ国会から消し去ってもよいでしょう。
そして,本題の党首討論ですが,次回はテーマを絞り込んで「具体的な政策論議」を行ってほしいと思います。これができれば,有権者はもっと選挙の際に選択しやすくなるはずです。

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北朝鮮が地下核実験を強硬に強行,どうみても凶行,きっと国内は恐慌

2009年05月26日 00時09分08秒 | 外交・海外情報
北朝鮮が地下核実験を実施した模様です。
麻生総理は,早速北朝鮮に厳重抗議を行ったほか,アメリカなどからも批判が上がっております。

北核実験、安保理決議への重大な違反=EU(時事通信) - goo ニュース

日本またシカトかよ!

今回の核実験については,先月のミサイル事件の頃から一部専門家から実施の可能性が示唆されていました。ミサイル+核の脅威により,他の国(特にアメリカ)に振り向いてもらうことを目的としているからです。
北朝鮮としては,強引な核実験は国際社会から批判されることは百も承知です。しかし,一方で,絶対的な安心感があります。それは,「ロシアと中国の傘の中」にいるからです。いうなれば,「ちいさなヤクザの組事務所」みたいなものです。
逆にいうと,日本なんてアウトオブ眼中なのです。ある程度「おれは恐いんだぞ」と示すことで,アメリカとの関係を良好にしようという思惑なのです。

一方,アメリカとしては,北朝鮮自体の驚異は実はほとんど感じていません。テポドン打ち落とせる自信は99%あるからです。
しかし,アメリカにもアキレス腱があります。それは「イラン」です。北朝鮮を放置することは,核実験の容認になりますから,そうするとイランは「よーし,いっちょう,やってやるか」っていうことになりかねません。すると,アメリカとしては,「ミサイル」ではなく,「テロリストが小型核兵器を持ち込む」という「24」のようなことが起こりうると考えます。これはアメリカにとって恐怖です。
仮に,持ち込みがなかったとしても,イランの核の脅威により,ペルシャ湾利権を大幅に失いかねません。
したがって,アメリカはイランの動きを抑えるためには北朝鮮を無視できません。むしろ,「お願いだから止めてね」と,結構低姿勢からお願いする立場にさえなりうるのです。

とにかく,今回も日本はないがしろです。当然,今回のように政府が即座に抗議をするという姿勢は重要です。しかし,以前書いたように日本にもアキレス腱はたくさんありません。日本としては足元を見られることなく,もっと堂々と兵糧攻めに出てもよいのではないでしょうか。
北朝鮮がほんとうにほしいもの,それは「お金」なのです。

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さいたま市長選挙で現職敗北,現職不利の市長選の象徴

2009年05月25日 23時23分09秒 | 政治・選挙
さいたま市長選挙は24日投開票があり,新人で無所属(民主党推薦)の清水勇人氏が当選しました。現職の相川氏は次点ながら大差の敗北となりました。投票率は42.78%で,前回の35.51%を大きく上回る結果となりました。
これを受けて,民主党は,衆議院議員選挙へ弾みがつくとコメントし,一方自民党は,この選挙は極めて限定的な減少にすぎないと冷静な対応をしていました。

さいたま市長に清水氏=民主、政令市選2連勝(時事通信) - goo ニュース

現職有利の時代が終わり始めた

まず,さいたま市選管発表。
1 松下 ゆたか 無所属 27,448
2 清水 はやと 無所属 155,966
3 中森 ふくよ 無所属 62,991
4 あいかわ 宗一 無所属 98,816
5 たかはし 秀明 無所属 26,397
6 くさかべ 伸三 無所属 32,249


さて,今回の選挙ですが,実は「非常に分析が難しい」のです。政策の違い云々以前に,「人物関係がねじれにねじれている」という,かつての中選挙区のような状態(もっとも,群馬県の選挙って,結構こういう関係が多いのですが・・。)なので,単純に数字で割り切れないものがあります。
まず,単純な話としては,清水氏は民主党推薦,現職の相川氏は自民党と公明党の県連推薦,中森氏は自民党本部が支持ということで,この3人の得票数だけで見たら,「保守分裂」が敗因とも思えます。
しかし,清水氏はこの3月まで自民党に所属しており,それが訳あって自民党を離党し,今度は一転民主党支持に回りました(ちなみに,氏のホームページやマニュフェストにはこのことのいきさつはもちろんのこと,過去に自民党議員として活動してたことを明記していません。一体,どんな理由で離党したのでしょうか?)。っていうことは,離党理由はともかく,組織には「自民党支持」の人も結構いたと思われます。
っていうことは,今回の敗因は「保守分裂」なのですが,一方で「民主党圧勝」と評価するのは極めて眉唾な話とも言えるです。
むしろ,この3氏の投票数をベースに考えると,さいたま市の小選挙区(実際は複数に分かれていますが,説明の便宜上)では,依然として自民党の方が多いといえますし,むしろ自民党圧勝ともいえます。とすると,民主党の超楽観論は実は「超悲観論」であるといえるでしょう。

ただし,こうしたねじれの関係の場合,必ずしも政党の論理が働きません。もっというと,地方選挙の場合,どうしても「政党よりも人」という観点で選ばれることも多いです。
したがって,今回の選挙結果は,そのまま国政イコールにならないといえるでしょう。

むしろ,先週の和光市長選挙もそうですが,最近の主な市長選挙では,結構現職が落選しています。しかも,かなりの大差です。さらに,それら現職は,決して大きなスキャンダルや積極的な批判を受けるような仕事をしていない場合が多いです。さらにさらに,対立候補は,ものすごい著名人というわけではなく,多くは「地道に活動」という人です。
これまでは,このような条件であれば現職が有利,っていうのが相場でしたが,ここ最近では,こうした条件に合致すると現職は大差で落選します。
なぜでしょうか?
ここは,各市の実情によって違うといえばそれまでですが,やはり,大きな要素として,有権者が「脱しがらみ」と「脱利権」,そして「チェンジ」を求め始めたと言えるでしょう。一方で,「既存組織の弱体化」もあるといえます。投票率が低いのに現職が負けるというのは,確実に組織力が低下していることを物語っています。国政選挙において自民党,公明党,民主党が検証すべきは,「組織力」といえるでしょう。もっというと,鉄板の公明党組織力すら怪しくなり始めているのかもしれません。

今後,各市町村選挙が続きますが,やはり現職が勝つためには,「あたりまえのことをしっかりやる」,「しがらみや利権の働かないようにガラス張りにする」,「市民が市政に参加しやすくする」,「財政の健全化をはかり,市民に不安をあたえないようにする」ということをきちんと行う必要があるといえます。「俺は市長だ,文句あるか!」という態度では,もはや当選は難しい時代になってきたと言えるでしょう。
「有権者を奴隷」という態度と,「特的の者と蜜月関係」となった瞬間,落選の推定が働くことになります。まあ,当然っていえば当然なのですが,今まではそれが当然ではなかったのが不思議なくらいです。

肝心なさいたま市自体の分析は今回は難しいでので,今後の地方自治体の選挙一般に対する大雑把な検証ということでしめたいと思います。

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何かがしっくりとこない新型インフルエンザ騒動

2009年05月22日 00時44分25秒 | 災害・危機管理
新型インフルエンザが日本に上陸して一気に感染範囲が拡大しています。
一方で,新型インフルエンザ対策としてマスクが有効であるとして,薬局からマスクが消えるなどちょっとしたパニックが発生しています。
政府は,麻生総理のCMなどで「冷静な対応」を強くアピールしています。

新型インフルエンザ騒動で冷静さを欠く日本人とメディアの異常【週刊 上杉隆】(ダイヤモンド・オンライン) - goo ニュース

なんだろう,このもやもや感

連休前から今日に至る一連の新型インフルエンザ騒動ですが,もちろん感染拡大を阻止し,一日も早く患者の方が回復してもらいたいということは言うまでもありません。
ただ,自分でもよく分からないのですが,この一連の騒動,何かしっくりと来ない部分があります。何が良い,悪いではなく,「なんか納得いかないなあ,でもその原因は何だろう?」みたいな状態になっています。
何となく引っかかっているのは次の点です。

1 検疫強化の頃は「非常に危険」と言いながら,いざ突破したら「実は普通のインフルエンザと同じ程度」と急に弱いもの,っていうトーンに変わった
  新型インフルエンザが世界的に発生した頃は,「死者多発」「ワクチンがない」など「ものすごく危険な未知ウィルス」のごとく報じ,その結果「絶対水際で阻止する」ということで,大々的な検疫を行いました。
  もちろん,これにより1件は水際で阻止できました。
  ところが,新型インフルエンザが世界的に蔓延している頃から,多くの専門家は,「そんなに毒性はない」「通常のインフルエンザ並みの対応で足りる」と言ってました。
  そして,現に国内で一気に感染者が拡大するやいなや,「軽症なら自宅でも大丈夫」「実は弱毒性」ということを強調してきました。その挙げ句,「経済活動に影響があるので,もっと緩やかにしてほしい」と大阪府知事らが主張するようになってきました。
  検疫強化は,当然必要だし,一方で弱毒性と判明したら,それにマッチした政策が望ましいと言えますので,この一連の流れそれ自体には全く異論がありません。
  ただ,「>突破されたとたんに,経済活動と病院のベット数不足を理由に急に弱毒性を強調してきた」ようにも思える節もあります。そうだとしたら,健康<経済なのかなあ,って思わずに入られません。

2 発病者が高校生ばかりで普通の会社員がいない
  これは,新型インフルエンザの特徴らしいのでいかんともしがたいのですが,社会人で感染が発表されたのは,学校の先生と,自営業の人だけです。
  不思議ですねえ,としか言えませんが,ちょっと勘ぐるなら,「会社員が感染したとなると,その会社の営業活動が事実上止まってしまい,取引に影響を来しかねず,最悪倒産しかねないので,公表しない。」っていう経済政策的な理由があるのでは,とちょっとだけ勘ぐってしまいます。
  これは,完全に私の妄想ですが・・。

3 案の定マスクパニック
  ついに私の町でも,薬局からマスクが消えました。
  しかし,一方で,マスクをしている人をそんなに見かけません。一体,マスクはどこに行ったのでしょうか?
  また,そもそも,すべてのマスクが万能ではなく,ガーゼや花粉症タイプはあまり役に立ちません。でも,「とりあえずマスク」みたいに購入している人も多いそうです。
  マスクに一定の予防効果があること自体は否定しないのですが,少々パニック的になっているのかなあ,って気がします。諸外国では,マスクをしていない人が多いですが,日本のような爆発的感染拡大をしていません。もちろん,原因はいろいろあるのでしょうが,少なくとも「マスク=安全」と断言できないでしょう。
  なんか,今回のマスクパニックは,かつての「あるある納豆パニック」や「朝バナナパニック」と同じように見えてなりません。
  ちなみに,ネットオークションでは,予想どおりマスクが「定価の30倍以上」の高値取引になっています。あーあー・・。

4 やっぱり犯人探し
  マスコミの取材(ようやくマスクをするようになりましたね。効果はともかく,あれだけ非難する以上,自分たちは当然やっているという姿勢だけは示すべきです。)では,やはり依然として「校長いじめ」に終始しています。「なぜ海外に行った?」の質問はナンセンスでしょう。飛行機が飛んでいるのですから(本当にやばければ,飛行機止めます。)。

5 あのCM
  総理自らいうべきかなあ??

  選挙CMに見えてきます。

6 冷静な対応は冷静な報道から
  政府広報をベースにするならば,マスコミの報道はもう少し自制してもよいと思います。不安を煽って,その矛先として学校をいじめているだけ,っていうようにしか見えません。
  冷静になることを,仮に弱毒性ならば,「そんなにビビルな」くらいのアピールをしても良いでしょう。

7 中央突破が想定されていたのに,対応ができなかった
  1に関連しての話ですが,水際阻止といいながら,国内感染も当然想定していたはずです。
  でも,実際は,全く対応ができない状態になっています。「マニュアルがない」ことを理由としていますが,通常のインフルエンザと同じっていうのであれば,そのマニュアルを援用すれば済むのでは,って思います。

以上です。繰り返しますが,何が良い悪いではなく,「なんかうまく説明できない心配点」です。誰も悪いことはやっていないはずなのですが・・。

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和光市長にtakeyanさんが当選,おめでとう\(^^@)/

2009年05月17日 23時07分55秒 | 地方自治
和光市長選挙の投票が今日行われ,即日開票の結果,なんとtakeyanさんこと,松本武洋さんが当選しました。投票率は43.29%でした。

おめでとうございます。だけど,道は険しいですよ!!

まず,先ほどでました開票結果は次のとおりです(和光市選管発表)。
1 野木 実    6,509
2 松本 たけひろ 10,901
3 やぎ下 長治  7,837


現職が最下位という結構番狂わせでしたが,それだけに松本さんの主張した「しがらみのない政治」と「子供にツケを残さない」という政策が有権者から評価されたのだろうと思います。

とはいえ,私の趣味でもありますので,一応,いつもどおり,客観的に選挙結果を分析したいと思います。
今回の選挙では,久々の市長選ではあるものの,有権者からは「争点がかみ合わない選挙」,「メイン論点がない選挙」ということで,市議会議員選挙同様かなり関心が低く,それゆえ投票率が40%台という低さに終わりました。
しかし,普通なら,この低投票率であれば,組織がしっかりしている現職が圧倒的有利となるのですが,結果は予想外に最下位でした。
それは,いくつか理由は考えられますが,一つには「市長派の分断」が起きてしまった点にあります。
柳下候補は,これまで野木市長を支持する立場にありましたが,今回は諸般の事情から袂を分かつことになりました。当然,柳下候補は父の代からの基盤があり,その分をがばっと持っていってしまいましたので,現職の組織が弱体化してしまったと言えます。
したがって,仮に現職と松本さんの一騎打ちだったとしたら,かなり厳しい戦いになったのではないでしょうか。

一方で,松本さんの場合,日ごろから駅前での遊説やビラまきを行うなど,「選挙直前だけの議員」ではなく,「いつも活動している議員」ということで,比較的浮動票の取り込みは行いやすかったと言えます。
そして,やはり「しがらみがない」という点,昨今の国政をみても,この「しがらみがない」という点は,有権者が大きく期待をしているところであり,事実宮崎県知事などは,これを全面に押し出して当選しているという経緯もあります。
そういう意味では,和光市長選挙は,今までの「組織型」「桃太郎型選挙」がもはや都心部では通用しないということを示した画期的な結果であったといえるでしょう。
ただし,誤解のないようにいいますが,この選挙結果は,「自民党は厳しいが,民主党は優位」ということには一切ならないということです。しがらみがないということは,自民党の組織力だけではなく,民主党の組織力も同じ話だからです。むしろ,こうした政党政治自体に対する一定の嫌悪感を示したといえるのです。
民主党も決して油断はできません。むしろ,あの党首選挙を見ている限りでは,果たして・・って感じすらします。

それはさておき,あとは政策面については,現職と柳下候補が「開発推進」であったのにたいし,松本さんは「開発凍結」を打ち出しました。3人の間で大きな違いがあったのはこの点です。やはり,和光市といえども,実は財政難である,っていうことを有権者の多くが認識し始めて,危機感を持っていたのではないかと思われます。

とはいえ,松本市長が誕生すると,今の議会はどちらかと言えば野党となります。そうすると,松本さんの最初の壁,それは「議会対策」ということになるでしょう。今まで,議員として市政をチェックしていたわけですが,今度は完全に立場が変わるわけですし,なによりも今まで「チェンジ」を掲げて活動してきたわけですから,自分の思いをいかに議会に伝え,いかに議会の理解を得て進めることができるかがキモとなります。
もちろん,自分の構想が議会を通過しなかったとき,「だって,議会がウンって言わないんだもん。」っていう言い訳は有権者には通用しません。議員も市民の代表者だからです。また,投票率と死票を考えると,基本的には「反対派の有権者」の方が多数だからです。
ここをいかにクリアして,自分の思いを市政に反映させるか,そして,なによりも最大の公約である「市民と一緒に考える」という方針を貫けるか,まさに腕の見せ所と言えるでしょう。

まずは,公共事業の見直しです。おそらく,ここは多くの思惑があり,思うどおりにいかない可能性があります。また,国や県の補助金が絡むと,いやでもやらなければならない場合すらあり得ます。
しかし,だからこそ「しがらみがない」市長として,思う存分腕をふるってほしいと思います。

とまあ,以上が客観的に分析した結果と今後の課題です。
ここからは主観的にいきますが,「本当にご苦労さまでした。そして頑張ってください。

ブログ仲間がこうして市長になるというのは本当にうれしいです。松本さんとは実際お会いしたこともありますが,いわゆる「政治家」ではなく,「本当になんとかしなければ」と考えている熱い人でした。おそらく,全国から多くの仲間が応援に駆けつけてきたのも,そういう人柄を分かってのことでしょう。
もちろん,こうした仲間には,何のしがらみも見返りもありません。松本さんの人柄に惚れたのでしょう。

松本さんには,有権者や市民はもちろんのこと,こうした多くの仲間も裏切らないよう,本当にこれから頑張ってほしいと思います。そして,多くの膿を出し,いずれは「全国に誇れる和光市」を築き上げてほしいと思います。
そして,十八番の「財政」については,ガラス張りにした上で,有権者に分かりやすく説明すること,これは絶対にやって下さい。理論だけで自己満足してしまうのであれば,どこかの研究室でやればよいのです。市民が期待しているのは,理論ではなく実践です。

引き続き,私も松本さん,いやtakeyanさんを応援します。
そして,市長になっても,うちのブログにこれまでどおり遊びに来てくださいね。

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予想どおり新型インフルエンザ国内感染,今こそ冷静に

2009年05月16日 15時05分02秒 | 災害・危機管理
海外渡航歴のない高校生が新型インフルエンザに感染したと発表しました。同時に,誤った情報に基づかず,冷静に対応するよう市民に求めています。

国内感染、初の確認=神戸の高校、別生徒2人も陽性-集団感染か・新型インフル(時事通信) - goo ニュース

手洗いをちゃんとして,かつ冷静に対応しましょう

神戸市内の取材,あれだけ人に厳しく突っ込みながらも,一方では予想どおりマスコミ陣は誰もマスクをしていませんね。
それはともかく,いずれ発生すると思っていました。とにかく,今は冷静対応しましょう。少なくともうがいや手洗いをしっかり行うと共に,気になるのであればマスクをするなどしておけばよいでしょう。
とにかく,確実な情報に基づく冷静な対応,それに限ります。
政府も地方自治体と連絡を密にして,情報の共有と確実な情報提供を行うようにしてほしいです。当然,不安を煽ってはいけません。

そして,絶対にやってはいけないこと,それは「誤解や偏見に基づく誹謗中傷」です。
好きで感染したわけではありません。逆にいうと,誹謗中傷している人自身が感染することだってあり得ます。自分だけは絶対安全だと思っているのでしょうか?誹謗中傷で解決することは一つもありません。
まして,完治した人であれば,保菌者でないことが確認されている以上,むしろ「他の検査していない人よりも安全な人」とすらいえるのです。つまり「誹謗中傷をしているあなたの方が感染していて危険かもね」という状態といえるです。
その上,そんな電話を行政機関や学校などにすることで,肝心な業務(特に感染拡大防止)が阻害され,より大きな影響を与えかねません。誹謗中傷電話が新型インフルエンザを拡大させるといっても過言ではありません。
誹謗中傷に何一つ社会正義はありません。無駄なことは慎みましょう。

あと,おまけですが,ちょうど民主党代表選挙と同じタイミングで発表となりました。一部では,「政府陰謀説」も飛び出していますが,それはさておき,今回の新型インフルエンザ問題を,政争の具にだけはしてもらいたくありません。
どうせ,「自民党と公明党は一生懸命動いたが,民主党は選挙に夢中で全く動いていない」などという子供の喧嘩を繰り広げることでしょう。こんな喧嘩こそ,何一つ社会正義はありません。何でもいいから,政治家が先頭に立って,拡大防止策,誹謗中傷阻止策,国民に対する確実な情報提供と冷静化へのお願いなどでちゃんと動いてほしいものです。アリバイ作り的な発表や手柄の横取りなど姑息な手段だけは止めてほしいですね。

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福岡飲酒事故,高裁は危険運転を認定

2009年05月16日 14時58分50秒 | 裁判・犯罪
2006年に飲酒運転の上で前方の自動車に追突させ,結果3名が死亡したいわゆる福岡飲酒事故の控訴審判決が福岡高裁で出され,業務上過失致死などとした一審判決を破棄し,危険運転致死罪を認定した上で懲役20年を言い渡しました。
弁護側は重大な事実誤認と判例違反等を理由に上告しましたので,この審理は最高裁で判断されることになります。

危険運転罪適用し懲役20年 追突3幼児死亡は飲酒の影響(共同通信) - goo ニュース

やはり判断が難しい危険運転致死

今回の控訴審では,一審の事実認定それ自体を破棄し,「飲酒行為に要因がある危険運転それ自体が事故の原因である」と認定し,危険運転致死罪の成立を認めました。詳細は後述しますが,やはり「時速100キロ以上出しながら10秒以上脇見運転をするという認定には無理がある」ということのようです。
一方で,以前から主張しているように,危険運転致死罪は明確性に欠けるので,やはりもう少し基準をはっきりさせる必要があると思います。
そういう意味では,弁護側が上告したことで,最高裁で一定の基準を示すと思われますので,その判例に期待したいものではあります。ただ,本来はやはり「立法のお仕事」だと思います。

ところで,この判決,評価はかなり高いですが,その理由は「感情論」かなあ,って気がします。とはいえ,事実認定を高裁が大きく変えたというのは非常に興味深い点ではあります。
そこで,感情論を別にして法律論としてこの判決について検証したいと思います。ただし,判決文自体はまだ見ることができませんで,あくまでも報道ベースの判決内容から,一部推測を含めて論じます。

1 一審判決(福岡地裁)の超概要
  まず,前提として,一審判決はどのような認定をしたのかを大雑把にいうと(詳細は私の以前の記事を参考にしてください。),「事故の原因はあくまでも脇見運転の過失。飲酒行為自体が直接の危険性を招いたとは認定できない。」ということから危険運転致死罪の成立を認めず,業務上過失致死罪の成立に止めました。

2 高裁での争点
  一審判決により,大きな争点が「事故原因」に絞られてきました。
  つまり,検察側は「完全なる飲酒行為が原因とする危険行為」とし,弁護側は「被告人の脇見運転と被害者の居眠り運転という両者の過失行為が重なった不意打ち的な事故」として,両者の言い分を高裁でぶつけ合ってきたと思われます。

3 高裁での審理(完全なる推測)
  以上の争点を踏まえて,検察側は,控訴審において,「事故原因としての危険性の立証」を中心に論じていたと思われます。
  この点は推測ですが,高裁判決から逆読みする限りにおいて,検察側の立証内容は,「道路構造」「事故当時の周辺道路の見通し」「被害者側の事故直前までの状況(居眠り運転の可否)」「被告人の飲酒の程度」について,精査な立証を行ってきたものと思われます。
  一方,弁護側は,一審判決の事実認定それ自体はほとんど争いのない状態にありましたので,検察側の主張立証に対する反論を繰り広げてきたのではないかと思われます。当然,その中で,「被害者の過失」についても一審同様の論述を繰り返してきたものと思われます(これだけをもって直ちに「被害者に対する思いやりがない」と論じるのは,少々弁護人に対して可哀想に思います。もちろん,論じ方については被害者に対する一定の配慮を考える余地はあるものの,弁護人としては今回の事故原因を真っ向から争うという立場にある以上,被害者側の過失について言及することはやむを得ないと思います。当然,ここは大博打になりますので,被害者の過失が認定されないと,被告人の情状にはマイナスになります。したがって,もし,完全情状勝負のみで行くとなれば,当然被害者の過失について論じなかったでしょう。)。

4 高裁の判断
  まず,危険運転における「正常な運転が困難」の定義付けを行い,一審とほぼ同じ内容の「現実に道路交通状況に応じた運転操作を行うことが困難な心身の状態にあること」としました。
  そして,今回の事故原因をこの定義に当てはめて,検討します。
  すると,一審で認定した脇見運転については,その後の検察側の立証を踏まえると,「道路傾斜もあることからすれば,一般常識として,ハンドル操作による微調整が必要。」とし,その上で「そうだとすると,一般常識として10秒以上脇見運転をしながらまっすぐ走るなんてあり得なくねー?」として脇見運転事故説を否定しました。
  そして,「被害車両に気がついたのが本当にギリギリだったのはなんでだろう。」として,他の証拠を踏まえると「被害者側は居眠り運転していたとはいえず,過失はなかったね。そうだとすると,やはりそれは酒の影響だ。」とした上で,さらに「酒の影響で前の車両に気がつかなかったなどとすれば,それはとても交通状況に応じた運転ができたとはいえないなあ。」ということで,正常な運転が困難な状況にあるとして,危険運転致死罪が成立すると判断しました。

5 一審との違いがでた理由(私見)
  高裁での検察側の立証活動がものをいったという点もあるとは思いますが,それよりも,ほぼ同じような危険運転の定義を立てながら,判決が変わったのはなぜでしょうか。
  それは,「一審は飲酒後の運転行為全体を考察」したのに対し,「高裁は事故直前の運転行為を部分的に考察」した点にあると思われます。
  つまり,一審では,「酒飲んでしばらく運転していたが,細い路地なども普通に運転していた。もし,飲酒運転でらちあかない状態なら,もっと前に接触事故など起こしているはずだ」などということで,「ならば事故の時は飲酒以外の原因があるだろう。」ということから,脇見運転を認定したと考えられます(もちろん,飲酒行為が事故の誘発要因であり,ものすごいけしからん行為だということは当然認定していますし,それが一審判決にもにじみ出ています。)。
  一方,今回の高裁判決では,あくまでも「事故前後だけで判断すればよい。」ということで,それまでちゃんと運転していた点については,参考にすぎないとしたのではないでしょうか。そうすると,事故原因についても,当然,「事故直前から細かく精査する」ことになりますから,道路の傾斜云々から脇見運転には無理があるなど決め細かな認定が行えたのではないかと思います。

6 最高裁での争点
  検察側が控訴するかどうか分かりませんが,最高裁で検討するであろう争点は次のあたりかと思います。
 (1) 量刑(弁護側は無罪又は執行猶予を主張)
 (2) 事故原因が飲酒行為か,その他の過失行為か
 (3) 危険運転における「正常な運転が困難」の定義,判断基準は何か

  ちなみに,(2)に疑義が生じた場合,高裁か地裁に差し戻される可能性があります。
 いずれにせよ,危険運転致死罪に対する最高裁の一定の判断が期待されるところです。

以上が私見を交えた今回の判決の検証です。もちろん,被害者の悲痛な叫びを判決において考慮したことはいうまでもありませんが,やはり証拠を吟味した上で「飲酒運転それ自体危険である」という一般常識を事実認定の基礎にしている点は高く評価できると思います。
一方,弁護側は,危険運転を否定するためには,「危険運転の定義を厳しくする」ことと「とにかく普通の過失の交通事故だ」という点を主張立証することになります。被害者感情を逆撫ですることなく,この点をいかに主張できるかが今後のカギとなるでしょう。 
最高裁の判断を待ちましょう。

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和光市長選挙は5月17日投票日です

2009年05月15日 00時35分01秒 | 統一地方選挙
いつもブログでお世話になっているtakeyanさまが,和光市長選挙に出馬しました。
ただし,公職選挙法の趣旨に鑑み,特定候補者の応援をしないような記事にしたいと思います。

和光市民の皆様,是非,選挙に行きましょう。

立候補者は届出順に次のとおりです。
野木実氏(67)市長(連合埼玉推薦)
松本武洋氏(40)元市議・フリー編集者(無所属)
柳下長治氏(58)元市議・会社役員(無所属)


投票は17日で即日開票です。和光市の将来を決める大切な一票です。しがらみで考えるのではなく,政策をしっかりと吟味し,どの候補者が市長としてふさわしいか,街の将来を考えているのかという視点で必ず投票に行ってください。

和光市では,市長選挙は久しぶりとのことで,注目度は高まっています。一方で,前回の市議会議員選挙では投票率が40%台と低迷しています。
しかし,和光市では,企業城下町でいわゆる不交付団体という財政的に安定していたと思われながら,ここ数年の不景気で企業税収も激減し,財政的に厳しくなってきました。また,いろいろな公共事業により街の借金も増加しており,さらにもし主力企業がこの不景気に鑑みて撤退するなどしたら,現状では財政基盤を失うことになり,一気に夕張市のようにもなりかねません。そして,企業撤退は,決して夢物語ではなく,この景気状態を鑑みると,想定しておくべきことなのです。
「和光市は金持ち」っていうことはもはや過去の幻想です。その点も踏まえて候補者を選ぶとよいでしょう。
投票に際しては,インフラ整備を重視するべきか,財政再建を重視するべきか,計画的大開発を重視するべきか,福祉政策を重視するべきか,市政の透明性と市民参加を重視するべきか,教育改革を重視するべきか,そこは市民の皆様の考え方次第です。

ただ,あくまでも一般論ですが,近年の市町村合併のメリットとして,「街の膿出し」という副次的効果が出ているようです。これは,今までなあなあで行っていた行政や,あいまいだった行政と企業との関係が,合併により首長が変わったことなどからすべて断ち切られたことにより,蜜月関係だった企業が一気に倒産または倒産の危機に瀕したり,首長や議員などが贈収賄罪などで逮捕されはじめたということです(もちろん,裏街道もあるのですが・・まあそこはおいおい。)。
国政もそうですが,権力者の長期政権は弊害がつきものです。政権を定期的に交代するということには,こうした膿出し効果も期待できるのです。もちろん,長期政権の場合でも,しっかりとしたチェック機能があれば,自発的な膿出しは期待できますので,長期政権が即座に悪いとまでは言いません。ただ,チェックするための体制がしっかりしていないと,下手すると,かつてのフランス革命直前の裁判所のごとく「チェック機関が御用機関」になりかねません。
こうした全国的な市町村事情も踏まえておくとよいかもしれません。

とにかく,和光市の方々,17日には投票に行きましょう。部外者の私が言えることは,「投票率をせめて60%台まではあげてほしい」ということだけです。

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鴻池副長官の「あの娘とスキャンダル」

2009年05月14日 01時42分30秒 | 政治・選挙
鴻池副官房長官が,健康上の理由ということで副長官の辞任申し入れをし,麻生総理がそれを了承しました。しかし,鴻池副官房長官は,4月末に議員パスを使っての不倫旅行疑惑が週刊誌で報じられたことから,引責辞任ではないかなどともささやかれています。

繰り返し「健康上の理由」=鴻池氏辞任に歯切れ悪く-河村官房長官(時事通信) - goo ニュース

不倫より,もっと問題があるはず

鴻池氏は,今年1月にも不倫騒動が週刊誌で報じられ,麻生総理から注意を受けたようですが,結局,その注意もむなしくまたしても同じようなことをやってしまったようです。
ただ,今回の件,病気で辞任というのはとってつけたような内容だろうというのは公然の秘密なので,あえて突っ込まないとしても,多くの記者は不倫の部分に「けしからん」を集中しているように見えます。
しかし,いい大人がお互い合意の上の行動。もちろん,決して褒められることではありませんが,不倫自体は実はそんなに大きく責める点ではないのかな,って思います。
むしろ,大きく責められるべきは,次の点でしょう。

1 新型インフルエンザ騒動の際に,平然と旅行をしていたこと危機管理の欠如。官房副長官であれば,この類の問題の際は,すぐに動ける体制にしておくべきである。「君といちゃいちゃしてるところを見られちゃったーわ。」なんて言ってる場合ではない。なお,「なぜ旅行中マスクしなかったのか」っていう点も,突っ込んでおきましょう。)
2 議員パスの不正利用
不正利用です。麻生総理は金返せばいいと言っていたが,本当にそれでよいのか。違法な政治献金同様,金を返せばそれで終わりなら,小室被告は無罪になってしまう,っていう理屈と同じでは?)
3 高速道路1000円施策を打ち出しながら,電車(議員パス)で行っている(自分たちの施策なので,先頭切って高速道路を使い,渋滞に一緒に巻き込まれてこの政策の是非を肌で感じるべきではなかったのか?)

果たしてマスコミはどの程度つっこみをするでしょうか。「どこの温泉で何を飲み食いした」なんていう報道はいらないですよ!屁の役にも立たないですから。

しかし,まあ,今回は,実にうまいタイミングで辞任しました。もしかすると,「民主党への話題を少しでもすり替えるための特攻隊になった」のかもしれませんね。
さてさて,この問題,今後の選挙戦にどの程度の影響を与えるでしょうか?また,どこまで火消しができるでしょうか?
麻生内閣には,まだ「西松問題」の二階大臣爆弾も残ってますしねえ・・。

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