あれは,あれで良いのかなPART2

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紅白歌合戦をもっと盛り上げよう

2005年07月24日 00時05分36秒 | テレビの話
年末恒例の紅白歌合戦について,今年は視聴者からのアンケートを実施し,その中で歌う曲を選定するということになるそうです(詳細はこちら)。

努力は認められるが,どうかなあ??

視聴者の意向を聞くということは,即ち顧客満足度調査を実施するようなものですから,そのような点では「視聴者あっての紅白」ということを自覚し始めてきたといえ,高く評価できることと思います。
ただ,曲は600曲の中から選ぶこと,ネット,ファックス,はがきでの投票が可能であることから,かつて野球のオールスターで発生したような「組織票」が生じる可能性が否定できません。そうなると,果たして本当に聴きたい曲といえるのか疑問があります。
また,曲の大半はいわゆる懐メロなので,歌う歌手が既に他界している可能性があります。その場合は,別の歌手がカバーするそうですが,オリジナルを聞きたいつもりで投票したが,結果知らない歌手が歌って却って興ざめしてしまったという可能性もあります(逆は成り立ちにくいでしょう。なぜなら,心理学的には懐メロというものを年の流れにより完全に神聖化してしまっている以上,違う歌手が神を越える歌を歌うということは神の歌を否定するようにとらえてしまうからです。)。

むしろ,私はアンケートを加味しつつ,次のような紅白を提案したいと思います。

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1 紅白歌合戦のコンセプトを見直す。
  そもそも,なぜ紅白が始まったのか,なぜ途中から年末になったのか,その頃紅白を通じて世間に何を伝えたかったのかというコンセプトが絶対存在したはずです。
  ところが,今では,そのようなコンセプトを考えず,「毎年やってるから」くらいにしか考えずに企画していると思われます。
  そこで,もう一度初期のコンセプトを振り返り,そのコンセプトを維持するのか,または見直して新たなコンセプトを設定するのかを真剣に検討するべきです。
  ちなみに,私は,「今年1年を振り返り,せわしさを落ち着かせ,気持ちよく新年を迎える」というコンセプトを設定すればよいと考えます(つまり,初期のコンセプトをほとんど維持するということになろうかと思います。)。

2 マルチチャンネルを活用し,別構成の番組を放送する
  紅白は,地上波のほか,地上波デジタル,BS,BSデジタル,BSハイビジョン,ラジオの計6チャンネルで同時放送していますが,すべて同じ画面です(僅かにハイビジョンは別カメラを使っていますが,ほとんど同じ映像です。)。
  しかし,これは電波の無駄遣いです。視聴率が低下している理由の一つとして,単に視聴者が分散しているということも想定されます。
  そこで,これだけのマルチチャンネルがある以上,放送内容もマルチに対応するべきでしょう。具体的にいうと,違う紅白を放送するのです。
  現代は,多様な考え方の人がいるため,一つのことを集団で,という発想はかなり時代遅れとなっています。むしろ,多様性に対応するためには,やはり番組内容を多様化するわけです。
  例えば,地上波は従来どおりのもの,地上波デジタルでは舞台裏を中心にする,BSでは,歌を重視して出演者が2曲歌うもの,BSデジタルでは,出演歌手のバラエティ大会的なもの,ハイビジョンでは出演歌手のトークショーのようなもの,ラジオでは出演歌手トリビア情報を加えるなどを放送すれば,ある程度の範囲を網羅できるのではないでしょうか。もちろん,この例では地上波以外は録画になりますが。

3 歌はやっぱりその年に売れたものに限る
  演歌歌手とかは,以前売れた懐メロなどを歌う場合が多いですが,これでは「今年の紅白」ではありません。もっというと,別に年末じゃなくてもいいじゃん,ということになりかねません(さらにいえば,懐メロならテレビ東京でやってるので十分,ともいえるでしょう。)。
  今年1年を振り返る,とすれば,やはりその年に売れた曲をメインとするべきでしょう。

4 昔の栄光を気にしない
  かつての栄光を基準に考えると,すべて新企画が否定されます。「昔はこれで視聴率80%とったんだ」とかいうことはこの際捨てましょう。
  ちなみに,かつての栄光にすがりすぎておかしくなったものとして,他には野球や大相撲などがあげられるでしょう。

5 視聴者参加型にする
  現在でも,ハイビジョンやBSデジタルでは,双方向通信を利用して「お茶の間審査員」を採用しています。
  しかし,まだデジタル放送対応テレビ利用者は少ないため,多くの視聴者は「見るだけ」になっています。
  そこで,もっと視聴者が一体となって楽しめるような視聴者参加型にします。
  例えば,インターネット投票も認め,その結果が反映されるようにすること,有償チームを事前に予想してもらい,正解者の中から抽選で豪華賞品(料金1年分免除とかでもよいかも)を出すようにする,テレビに出ているお茶の間審査員を完全に公募して決める,出演歌手への応援メッセージを公募して,それを歌う前に読むなど民放ではごく当然にやっていることを,紅白でもやればよいわけです。

6 国営放送だから,という思いを捨てる
  視聴率はどうでもいい,という方針に切り替えるならば,視聴率が低くなっても「国営ですから」と開き直ればよいわけです。
  しかし,現状はそうでもなく,かなり視聴率を気にしています。
  そこで,視聴率を気にする以上,国営放送だからという制約もこの際ある程度は捨ててしまうということも考えなければなりません。
  ここで注意したいのは,決して下品な番組にしろ,というわけではありません。スポンサーがない故の変な民間企業排除を止めて欲しいということです。民間の力をふんだんに活用することがむしろ大切なのではないでしょうか。

以上はほんの一例です。
今回のアンケートだけですべて決めてしまうというのは,一見良さそうですが,かなり安直すぎる方法で,むしろ歌手によってはアンケート結果次第では「プライドを傷付けられた」等といって出演を辞退する可能性すらありますので,十分に注意して企画を進めてほしいと思います。