あれは,あれで良いのかなPART2

世の中の様々なニュースをばっさり斬ってみます。
ブログ界の「おか上彰」を目指し、サボりながらも頑張ります!

民主主義は単なる足し算か

2005年07月28日 01時22分34秒 | 政治
公明党冬柴幹事長が,参議院の郵政民営化の審議結果如何によっては,次回の選挙で民主党との連携もあり得る旨示唆しました。
これは,案に「郵政民営化反対組」に対する牽制であるともいえるという政治評論家もいます。確かにそうかも知れません。

公明党って,ポリシーないの?

確かに民主主義=数なので,過半数持っている団体が勝ちということになります。そして,今は単独過半数の政党はないため,公明党がくっついた政党が事実上勝ち組となります。
ただ,民主主義(政治)は単なる数字のお遊びではないはずです。ある程度政策的な共通性を認めて初めて連携するのが筋です。しかし,こうも簡単にころころ変わってしまっては,いわゆる無党派の国民は自民党と民主党のどっちを政権与党として見てよいのか分からなくなってしまいます。つまり,ますます選挙離れ,政治不信を招きかねない事態といえるわけです。
まあ,公明党は,過去に社会党との連立政権を樹立した後に,連立を解消し自民党との連立を行っている政党です。とすると,やはり公明党の場合は,基本ポリシーはない,ということなのかなあ,と思います。
もっとも,公明党は大きな組織を持っています。現に,東京都議会議員選挙では,組織力を活かして全員当選しています。
そう考えた場合,むしろ公明党が小選挙区全部に候補者を擁立すれば,かなりの当選者が出てくるのではないでしょうか。即ち,公明党単独政権も十分可能ともいえます。
数のお遊びとはこういうことをいいます。

ちなみに,共産党は,従来の戦術である全選挙区での候補者擁立をやめ,いくつかに絞るという戦術に出るとの報道もありました。
共産党の場合は,それ以前に,党のあり方や政策について検討する方が先決だと思います。こちらも,現状では組織に頼るしかない選挙になっていますから,浮動票を得るためには,ある程度万人受けする政策を考えなければならないでしょう。

よろしければ1クリックお願いしますm(__)m人気blogランキングへ
(7月30日追記)
コメント欄でも書きましたが,この問題,その後も皆様からのコメントも踏まえて要約するとこうなるでしょうか(違うぞ,っていうときはつっこみください)。
1 公明党がコバンザメのように与党を渡り歩くことの是非。
2 1が有権者に与える影響(有権者が政権与党や野党を支持したい場合,自民,民主のどっちに投票するべきか)。
3 二大政党制と少数党(公明党)の政策のあり方
4 政党母体が宗教団体であることの是非。


そして,これに対する私見です。
1については,政策の共通性が認められるのであればありだと思いますが,そうでなければ「ポリシーのない政党」と思われても仕方がないといえるでしょう。よって,政策を理由にしない場合は,国民からひんしゅくを買う覚悟であれば渡り歩いてもよいかもしれません。
ちなみに,政策の共通性とは,政策を因数分解した場合に,共通項が多いのはどっちか,という観点から考えます(ここで数学か?)。
2については,選挙直後にやることは国民に対する背信行為なので,御法度ものです。また,逆に選挙直前では,候補者や支持者への動揺が見られますから,これまた御法度です。
理想的には,選挙が確実に実施される参議院選挙の半年から1年前頃に理由を示して連立離脱などを表明すればよいと考えます。
3については,大企業とベンチャー企業のごとく,少数党ならでは発想が生かせる場合もありますから,二大政党制といえども,少数党は積極的に独自の政策を出すことはむしろ歓迎されることです。
ただし,二大政党制を謳っている両党については,むしろ二大政党となる以上,このような小党の政策を積極的に拾い上げ取捨選択し,時には更にそれに色を付けるなどの加工をしなければ,たいしたことのない二大政党になってしまうと思います。
4については,今の政党はほとんどすべてバックにいろんな組織が付いているため,宗教団体が政党を作ること自体はありだと思います。
ただし,憲法では宗教の自由の反面,政教分離が保障されているため,このような政党が政権を執った場合,宗教団体が政治に口出すことは憲法上御法度です。とすれば,宗教団体とは支援団体程度のつながりにずぎず,政治と宗教を明確にかつ確実に切り離せるという条件を満たす必要があると考えます。