庭に、赤い色の鹿の子百合が咲き出しました。今日、それを発見しました。写真を撮るのを忘れてしまいました。まだ数株です。鹿の子百合が咲き出すと、「ああ、7月だなあ」と思います。鹿の子百合は、わたしの大好きな花です。もう何十年間も大事に育てています。でもこの数年、本数が減ってきました。愛情が不足しているようです。
たまたま銀河系宇宙旅行をしていて、見つけたのがこの青い水の星だった。光が溢れる美しい星だったから、ついつい長居してしまった。
借り物の肉体も、老いた。そろそろ觔斗雲を呼び寄せよう。次の星へ行こう。宇宙は、ガンジス川の砂の数ほどもある。無際限だ。
これまでに立ち寄った星も、それぞれに個性的だった。歓待を受けた。生き方がそれぞれで特有だった。懐かしさが湧いて来て、そこへ戻って行きたくもなってしまうが、未知の国の魅力も捨てがたい。
まったく新しい生き方、新しい感動、新しい歓喜があるからだ。移住移転をするたびに、わたしが偉大になっていくのが分かる。先へ進むことにする。
星と星、宇宙と宇宙の、移住は比較的簡単である。これは案じないでいい。目を閉じている内にすんでしまう。時間や空間の方が機転を利かして、ショートになってくれるからだ。
風が強い。荒れている。庭に来て暴れている。草木と風がボクシングマッチをしている。右に左に、上下に、身を逸らして、攻撃をかわしている。10ラウンドが長い。
頭上には大きな黒雲が迫って来ている。日射しは途絶えている。まもなく午後2時になろうとしているところ。
僕は新聞2紙を、丁寧にくまなく読みあさって、時間を潰している。耳は、パソコンのYouTubeで癒やし系の音楽を聴いている。
2紙も購読している。どちらも、読者文芸の作品を投稿しているからだ。落選ばかりだから、購読解約をしようしようとしながら、ふっと思い出したように入選する。で、決心が鈍ってしまう。
留守番にも飽いた。お昼寝をしようか。家内は居ないから、三時のおやつは届かない。コーヒーも飲めない。
あっ、蝉の声がしている! 鳴いている。体の細いニイニイゼミだ。ニイニイゼミの声を聞くと、樫の木の森に入って蝉取りをした幼い日に、戻って行ける。
夜来の雨が上がって、快晴となった。夏の日射しがまばゆい。網戸にしている。風があるので、しのぎやすい。