The Game is Afoot

ミステリ関連を中心に 海外ドラマ、映画、小説等々思いつくまま書いています。

「特捜部Q」シリーズ / 映画版

2021-01-06 | 映画


デンマークの作家、ユッシ・エーズラ・オールスンによる大人気「特捜部Q」シリーズは、
2007年初刊の『檻の中の女』を初めとして、
『キジ殺し』
『Pからのメッセージ』
『カルテ番号64』
『知り過ぎたマルコ』
『吊るされた少女』
『自撮りする女たち』
そして、最新作
『アサドの祈り』
迄8作品が刊行されています。

以前コチラで『檻の中の女』に関して書いた時点では このシリーズが映画化されている
事はまったくしらなかったのですが、その後たまたまHulu(だったかな?)『檻の中の女』
が配信されていて(何というナイスタイミング!)早速視聴しました。
その後、何故か他作品を見る機会が無く、そのままになっていた所 先日偶然にCSで放
送されていたので ようやく他作品も観る事が出来ました。
映画版は4作品製作されています。

一応各作品の概要を(ザ・シネマから引用させて頂きました)

※『檻の中の女』2013年

ある事件で捜査に失敗し重傷を負った殺人課刑事カールは、捜査報告書を整理するだけの新部
署“特捜部Q”へ左遷される。膨大な書類の中からカールは、5年前に起きた女性議員ミレーデ
失踪事件の捜査ファイルを手にする。弟との船旅中に行方不明となった彼女は、船上から投身
自殺したと結論づけられていた。その報告結果に疑問を抱いたカールは、上層部の意向を無視
して
助手アサドと共に再調査を始め、新たな手がかりを探す。

※『キジ殺し』2014年

敏腕刑事カールと冷静沈着な助手アサドによる未解決事件専門部署“特捜部Q”へ、女性秘書
ローセが新たに配属される。ある日、20年前に解決済みとなった双子レイプ殺人事件の被害者
の父親である元警部が、カールに事件の再捜査を依頼し自殺を遂げる。責任感を抱いたカール
は、事件の舞台となった名門寄宿学校から調査を開始。当時、事件の重要情報を握る女生徒キ
ミーが失踪していたことが判明し、カールはキミーの行方を追う。

※『Pからのメッセージ』2016年

「助けて」と書かれた手紙が入ったビンが海辺に漂着する。差出人の頭文字“P”が記された手紙
は7〜8年前の物で、インクが滲みほとんど読めない状態だった。そこで未解決事件専門部署
“特捜部Q”に捜査依頼が舞い込む。前回の事件のダメージから休職していた敏腕刑事カールは
助手アサドに促されて職場に復帰。手紙を解読しながら行方不明者の割り出しを進めていく中、
カールたちは宗教絡みの連続誘拐事件と関連づける。

※『カルテ番号64』2018年

1961年のデンマーク。いとこのテーイとニーデは深く愛し合っていたが、ニーデの父によって
引き離されてしまう。そして現代。コペンハーゲン警察で未解決事件を専門に扱う部署「特捜
部Q」で、カール警部補の相棒アサドに異動の話が持ちかけられていた。そんな中、あるアパー
トの一室でミイラ化した3人の遺体が発見される。現場を捜査し検死の結果も聞かされたカール
たちは、怨恨による殺害だと確信して事件の真相を追う。

この作品は、事件の詳細を原作から大きく改変し、映画らしいスケールと息詰まるタッチのサス
ペンスに仕立て上げている。

出演:
カール・マーク : ニコライ・リー・コス
アサド : ファレス・ファレス
ローセ : ヨハンネ・ルイズ・シュミット


原作はどれも社会問題、宗教問題、国家の陰謀等をテーマにしているので、かなり重い部分も
あるのですが、カールの私生活、アサドのミステリアスな存在、ローセの強烈な個性等と共に、
ユーモラスな会話(特にデンマーク語が母国語でないアサドのユニークな言い回しとそれに対す
るマークのボケと突っ込みの様なやり取り、何でもラクダに例える等)にクスっとさせられたり、
ニヤッとさせられたりして和まされます。

そして、どの作品もかなりヴォリュームのある内容なのですが、映画の尺では総てを描くのは
無理だろう事は理解できるものの、和みの部分が少ない様にも感じられました。

ただ、映像化されることにより、スペクタクルでダイナミックな点が表現されているので視覚
から入ってくるものは大きいと思います。

登場人物に関しては、原作を先に読んだ場合の常ですが、イメージピッタリとはなかなか難し
い点で、カールのやさぐれ感が強すぎる様な気もするし、アサドはまぁまぁあんな感じ?かな? 
個人的にはもっと飄々としたイメージだったのですが、映画ではカッコ良すぎかも。ローセは
もっと強烈な個性を発揮していた様にも思ったりと、色々感じるところはありますが このシ
リーズ映画の場合は許容範囲かな(偉そう)。

以上、あくまでも個人の感想ですのでお含みおき下さい。

尚、映画作品は既に5作品めの『知り過ぎたマルコ』も製作されている様です。
何時頃観られますか・・・・。

又原作の最新作『アサドの祈り』は、大分前に図書館に予約をしていたのが ようやく順番が
回って来ましたので、これから読み始めるところです。
この作品もかなりなヴォリュームがあります。
感想は・・・・何時になるやら、書けるやら・・・・。



4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
以前教えて頂いた (Abi)
2021-01-06 12:09:41
お陰でカルテ番号64まで観ました。しんどい内容でした。アサドは人が好過ぎ?次の作品ではもう少しカールさん柔らかくなってるかな?
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>以前教えて頂いた (Yam Yam)
2021-01-06 16:41:52
Abiさん、
あ、ご覧になれましたか?
う~ん、確かにかなりしんどいですね。 やはり映画版ははしょってあるから、細部のユーモラスな部分が
あまり出ていないから余計にそう感じるんじゃないかと・・・・。
個人的にはやっぱりアサドが気に入ってます。 でも、一作毎にカールとアサドのバディー感が深まって来
るのが良いですね。
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Unknown (Lunta)
2021-01-07 10:56:33
もう松も取れるころになってなんですが、あけましておめでとうございます。

特捜部Qの映画化は知っていましたが未だ見る機会なく、yam yamさんがOKというなら大丈夫かな。
でも先に原作を読んでしまうと登場人物のイメージができてしまってなかなかぴったりにはならないですね。
「アサドの祈り」の感想、お待ちしてますよ。

ところでロシア版エカテリーナがチャンネル銀河で昨年末から放送されてまして、さすが本場物は背景や衣装が本格的で素敵です。
ただあまりにもまじめな作りで、結局最初の数話でギブアップしてしまいました。
同じチャンネルで今度はバラ戦争を題材にした「ホワイトクイーン」が始まるので、これは楽しみにしています。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。
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>Unknown (Yam Yam)
2021-01-07 17:21:35
Luntaさん、
こちらこそ、遅ればせながら明けましておめでとうございます。
映画版は原作を先に読んでから観ると 色々感じる事は多いのですが、機会があれば是非ご覧になって
みて下さい。 やはり映像で見ると分りやすい様な気もします。キャラクターに関する違和感というか、自
分で持っていたイメージとは違うかもしれない部分もありますが・・・・。
『アサドの祈り』もう読了されたんですよね? 感想書けるかどうか分かりませんが、Luntaさんの感想も是
非伺いたいです。

ロシア版エカテリーナご覧になったんですね? 実は私は未だ観ていないんです。 そうなんですか、でも
一応観てみますね。
『ホワイトクイーン』知りませんでした。バラ戦争が題材とは、非常に興味ありますね。『ホロー・クラウン』が
とても面白かったですし。 情報有難うございます。
こちらこそ、今年も引き続きよろしくお願い致します。
そして、
フォローありがとうございます。
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