宮崎県の北部、九州山地に囲まれた諸塚村。人口1700人余り、林業が盛んなこの村の南川地区に、吉野宮神社(別名座頭神)と呼ばれる神社がある。この神社には、500年来語り伝えられてきた悲しい物語がある。
頃は室町時代中期、位の高い盲僧が旅の途中に諸塚と北郷の境の峠で盗賊に襲われ、大金を奪われて命を落とす。その盲僧の霊を祀っているのが吉野宮神社。毎年、命日にあたる3月28日に、地元の人々による座頭神祭(通称「座頭さん」)は、目の神様として崇められ、宮崎県北部三大祭りの一つとして伝統ある行事となっている。
今年の2月22日、森都心プラザホールで行われた「くまもと全国邦楽コンクール」の各年度最優秀者による「邦楽新鋭展」において、第12回最優秀賞の薩摩琵琶奏者北原香菜子さんが演奏した「琵琶経 ~3.11後の供養曲~」に感動した。その後、彼女の演奏会情報をネットで検索していて、諸塚村の座頭神祭に北原さんが毎年出演していて、最近、CD「吉野宮ものがたり」をリリースしたという情報を見つけた。ぜひ聴いてみたいと思い、このほど諸塚村観光協会さんにお願いして送っていただいた。
16分ほどにわたり、薩摩琵琶に乗せてとうとうと歌い上げられる「吉野宮ものがたり」は、北原さんにとって、500年前に無念の最期を遂げた琵琶の大先輩の霊をなぐさめる鎮魂歌である。
古典芸能に興味のある方にぜひお勧めしたい。
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頃は室町時代中期、位の高い盲僧が旅の途中に諸塚と北郷の境の峠で盗賊に襲われ、大金を奪われて命を落とす。その盲僧の霊を祀っているのが吉野宮神社。毎年、命日にあたる3月28日に、地元の人々による座頭神祭(通称「座頭さん」)は、目の神様として崇められ、宮崎県北部三大祭りの一つとして伝統ある行事となっている。
今年の2月22日、森都心プラザホールで行われた「くまもと全国邦楽コンクール」の各年度最優秀者による「邦楽新鋭展」において、第12回最優秀賞の薩摩琵琶奏者北原香菜子さんが演奏した「琵琶経 ~3.11後の供養曲~」に感動した。その後、彼女の演奏会情報をネットで検索していて、諸塚村の座頭神祭に北原さんが毎年出演していて、最近、CD「吉野宮ものがたり」をリリースしたという情報を見つけた。ぜひ聴いてみたいと思い、このほど諸塚村観光協会さんにお願いして送っていただいた。
16分ほどにわたり、薩摩琵琶に乗せてとうとうと歌い上げられる「吉野宮ものがたり」は、北原さんにとって、500年前に無念の最期を遂げた琵琶の大先輩の霊をなぐさめる鎮魂歌である。
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