梅原猛著「うつぼ舟」シリーズも1冊目の「翁と河勝」から2冊目の「観阿弥と正成」に読み進み、南北朝の抗争や楠正成の系譜などへと話がどんどんふくらんで行くので、少々とまどっているところだ。
一方、肥後細川藩の御船歌のルーツが、能楽の祖、秦河勝ゆかりの地、坂越浦に歌い継がれてきた御船歌にあるのではないかとの思いは段々強くなってくる。西日本の各藩が参勤で寄港したにもかかわらず、坂越の伝承では細川藩とのつながりは特別だったように思えてならない。古今伝授のお家柄、細川のお殿様は河勝や翁の伝承についてよくご存じだったに違いない。ひょっとしたら、坂越によく寄港した理由は、天然の良港だからだけではないのかもしれない。檜垣の塔を蓮台寺に戻させたエピソードなどをみても、故事や古人に対する思いは人一倍強いお家柄だったとみえる。
「坂越の御船歌」を東音出身の声楽家の先生にお願いして音声化してみた。「越天楽」や「君が代」と同じ律音階で雅な風情がある。「出し歌」とあるので、式典的な使い方をしたのかもしれない。聴いていると、どうしても秦河勝の時代までさかのぼるような気がしてならない。
一方、肥後細川藩の御船歌のルーツが、能楽の祖、秦河勝ゆかりの地、坂越浦に歌い継がれてきた御船歌にあるのではないかとの思いは段々強くなってくる。西日本の各藩が参勤で寄港したにもかかわらず、坂越の伝承では細川藩とのつながりは特別だったように思えてならない。古今伝授のお家柄、細川のお殿様は河勝や翁の伝承についてよくご存じだったに違いない。ひょっとしたら、坂越によく寄港した理由は、天然の良港だからだけではないのかもしれない。檜垣の塔を蓮台寺に戻させたエピソードなどをみても、故事や古人に対する思いは人一倍強いお家柄だったとみえる。
「坂越の御船歌」を東音出身の声楽家の先生にお願いして音声化してみた。「越天楽」や「君が代」と同じ律音階で雅な風情がある。「出し歌」とあるので、式典的な使い方をしたのかもしれない。聴いていると、どうしても秦河勝の時代までさかのぼるような気がしてならない。
いろいろお骨折り感謝いたします。