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徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

漱石の家

2022-12-03 18:31:19 | 文芸
 二日遅れの朔日詣りに藤崎八旛宮へ行った。帰りは参道から横道に入り、北千反畑町の「夏目漱石第六旧居」前を通った。ここは熊本市が買い取ったらしいが、その後何の動きもない。さらに内坪井の「夏目漱石第五旧居」の前を通る。ここは熊本地震で被災したが、建物の修復は終わり、現在内装工事が行われており、今年度中(~2023年3月)にはすべての復旧工事が終わる予定だそうだ。

 漱石は五高教師として明治29年4月に熊本にやって来て、明治33年7月、文部省の命を受けて英国留学のために熊本を離れるまで4年3ヶ月熊本に滞在した。その間、転居を繰り返し、旧居は6ヶ所にわたる。そのうち第一旧居の「光琳寺の家」、第二旧居の「合羽町の家」、第四旧居の「井川渕の家」は現在残っていないが、第三旧居、第五旧居、第六旧居の3ヶ所が残っているのはとても貴重だと思う。五高在学時に漱石に英語を学び、また漱石を俳句の師と仰いだ寺田寅彦の随筆「夏目漱石先生の追憶」の中に第四旧居と第五旧居での思い出が書かれており、とても興味深い。






水前寺成趣園の東隣に移築されている第三旧居「大江村の家」。ここから「草枕」の旅へ出発した。


第五旧居「内坪井の家」では漱石の長女筆子が生まれた。ここから「二百十日」の旅へ出発した。


英国に旅立つ前に住んだ第六旧居「北千反畑町の家」