徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

豊田正子と高峰秀子

2011-02-11 22:04:12 | 文芸
 豊田正子さんが昨年の12月に亡くなっていたそうだ。奇しくも同じ月、高峰秀子さんも亡くなっている。日本の児童文学史に大きな足跡を残した豊田正子さんについては、以前にもブログに書き込んだが、彼女の少女期の代表作「綴方教室」は昭和13年(1938)に映画化され、正子を演じたのが高峰秀子さんだった。豊田正子さんとの出会いと確執について、高峰秀子さんは自身の著書「わたしの渡世日記」の中で次のように述べている。
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 原作者の豊田正子は十七歳。ふっくらとした丸顔におさげ髪の感じの良い少女で、私は初対面で好感を持った。いや、貧しく生まれ育った境遇をありのままに、素直に、サラリと綴方に書く彼女の大らかな人柄に羨望と尊敬をおぼえたのかもしれなかった。彼女の明るい笑顔にはいつも愛らしいエクボが見え、貧乏人の屈折した影などみじんも感じられなかった。向こうはどうだか知らないけれど、私は豊田正子と会うことが楽しかった。
 しかし、昔も現在もジャーナリストの中には浅薄無残なオッチョコチョイがいて、一見プチブル・スタイルの私と、めいせんの着物にヘコ帯姿の豊田正子との対照を、いかにも面白おかしく記事にして、それが読者へのサービスだと思い、捏造記事を書いて、陰でケケケと舌を出す人もいた。(中略)芸能欄のゴシップ記事などは読者の息抜きのお笑いぐさ、いちいち目くじらを立てるには当たらない。と、理性では納得ができても、実際に俎上にのせられている当事者の身になってみれば、とてもじゃないがたまったものではなく、私と豊田正子は、雑誌記者のケケケにひっかかって一年もたたぬうちに、お互いに誤解し疎遠になってしまった。
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 おそらく今頃、お二人は旧交を温めておられるに違いない。合掌。

「くまもとサプライズ!」は成功するか!?

2011-02-11 19:20:12 | 熊本
 九州新幹線全線開業まであと30日を切った。熊本駅やその周辺の工事など、ハード面の準備は着々と進んでいるようだ。さて問題はソフト面、準備は大丈夫だろうか。開業を期していろんなイベントが行なわれる。しかし、それらは一過性のお祭りで終ってしまわないだろうか。民間レベルでは熊本駅の「赤帽復活」や、おもてなしを実践する「AKJ1000」(味な・熊本・熟女・1000人)活動などが動き始めている。新しもん好き(わさもん)で、阿蘇山のようにカ~ッと燃え上がって噴火するけれど冷めるのも早いといわれる熊本人気質を克服できるかどうか、「くまもとサプライズ!」が成功するかどうかはそれにかかっていると言っていいだろう。