のら猫の三文小説

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香奈とコシロの子供たち No.104

2013-09-10 00:05:10 | 香奈とコシロの子供たち
スイスカナコインは少しつづ代わっていった。



ジブスイスの孫会社の貴金属先物チームに金の保有量の10分の一ほどの金額で、金の先物の運用をヘッジとして委託した。スイスコインの金先物チームは結果を見ながら、運用委託しながらも、独自に委託分の半分程度を自分たちでも取引できるようにした。


金と金貨などの購入原資は、最終利益の10%とした。スイスコインは、チューリッヒの中心部に思い切り超高層の大きなビルを建てて、コインのお店はその中に引っ越した。


ところが年寄り運用チームは、これまでの小さいビルの一室が居心地がいいのか動かなかった。ここでスイスコインのコイン部門と運用チームは分離し、思い切り大きなビルの中のコインショップは、ビルの管理会社を兼ねる事になり、ビル管理の人もビル運用の人も増えた。


コインショップとビルの管理会社は一体となり、その利益の20%を社員の報酬に充て、40%を立て替え準備金とした。香奈の思いつきだけで建てたビルなので、何の計画もなかった。


世界的なジブトラストの会長の個人会社で建てたビルと云う事は知られ、ジブトラストスイスまでこのビルに入り、管理をジブスイスに頼っていたジブカミトラストスイスやファイナンシャルもスイスカナコインビルに引っ越した。これらの運用会社は、株式、先物、商品相場そして為替どで大きなお金を動かしていた。金融機関や証券会社そしてジブトラストの孫会社なども集まってきた。



ジブトラストスイスはコッソリートの作った証券会社との共同歩調で進んできたが、神太朗の証券会社の付き合いも増えそうだし、多くの証券会社もそれなりの付き合いを求めて寄ってきた。スイスのジブトラスト金融センターもこのビルに入った。為替関係の会社も集まって来た。立地条件も良く、直ぐに、チューリッヒの代表的な商業ビルとなりチューリッヒの金融センタービルとなり、チューリッヒを代表する金融ビルとなった。


コインショップは希少価値のある金貨を並べ、金持ち相手の金貨専門店になった。それでも残ったお金をスイスの銀行の表の口座に半分預けた。表の口座も複数の銀行に分けた。


一族の銀行、もう一つの大きな銀行の支店や子会社なども寄ってきた。残りは、万一、赤字が出た時の補填用として、運用チームの小さい古いビルの大きな金庫に現金で保管した。古い小さいビルも24時間の警備もしかれた。香奈は運用額の上限も決めたし、運用は、もうチャと運用チームの好きなように運用して貰うつもりであった。



運用チームは、株屋の寿クラブのようになり、猫の発想を自由に取引に生かし、年寄りたちも、自由に小遣い銭稼ぎに没頭する事になる筈だった。ただコッソリートの作った証券会社はジブスイスやジブカミとの付き合いを維持するために神太朗の証券会社の資本も入れ、中小の証券会社をコッソリートの証券会社が買収する事で新しい証券会社を作り、その証券会社が中核となってジブトラストの取引をするようにした。


本来のコッソリートの証券会社は、スイスコインとの共同性をより高め、小さい古いビルの運用チームとの連携を強める姿勢に変っていった。小さい古いビルは運用チームとコッソリートの作った証券会社の合同ビルのようになった。チャも歳なのに取引の頻度は増え、香奈は呆れてそのままスイスに伝えていた。



香奈誤算だったね、スイスカナコインは。

「やっぱり損したのでしょう。猫と年寄りの運用チームだものね。仕方ないよ。」

香奈
「そうじゃないのよ。儲けすぎているのよ。隠し会社の積もりだったのよ。チャとココは、ハイタッチして意気が上がっているわよ。スイスの運用チームも意気盛んだよ。六千億も儲けたのよ。ジブトラストスイスよりも多いのよ。」、


「それだけ儲けたら、隠し会社じゃないわよ。」

香奈
「こうなったら、思い切り大きな高層ビルを建てて、コインのお店は引っ越しして、ビルの管理もしてもらうのよ。それに山間部を目一杯広く買ったから、牧場も作り、全寮制の学校までつくったのよ。教育関係者の人が猫好きで一杯猫を拾っているらしいのよ。その人の家も宿舎として作るのよ。猫ハウスみたいな宿舎にするのよ。日本から連れて帰った、白い高齢の猫もいるんだって、コシロの事を思い出したのよ。

「香奈さん、まだコシロの事を覚えているの。」

香奈「それは忘れようがないわよ。」

「大きなビルは、良い考えかもしれないね。スイスカナタウンだね。」

香奈「でも運用チームの人は、今の小さい、古いビルがいいと言って動かないの。仕方ないから、小さいビルで運用チームは、運用額を一定にして自由に取引して貰うのよ。昔からの付き合いの証券会社もテナントとして入っているしね。

「ここの運用会社も小さい、古いビルだよ。」、

香奈
「それはそうだね。」