のら猫の三文小説

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香奈とコシロの子供たち No.110

2013-09-16 00:35:48 | 香奈とコシロの子供たち

エンジェルホープ病院構想



神三郎は、ボーとした加代子から、エンジェルのように人を救いたいと云われた。夢の中で、翼のある人から、アメリカにも十分な医療を受けていない人がいる。そうした人を助けて欲しいと言われた


アメリカでは、セイブチルドレンファンドにジブアメリカが寄付をしていた。セイブチルドレンファンドとは、違う視点で医療中心の財団と病院を作ろうと思っていた。しかし、日本の治部病院でも緊急外来を作るだけでも大変だった。力とお金を貯めてから、アメリカにエンジェルホープ病院と財団を作りたかった。日本の治部病院は、やがて変えてみせるとも思っていた。それと協力してエンジェルホープ病院とそれを援助する財団を作っていこうと思う壮大な計画を持っていた。加代子は相場では、そんな事とは無関係に無心になって取引をしていた。あれは、ボーとした加代子の戯れ言かもしれず、神三郎だけの夢かも知れなかった。



加代子は、既にお金が貯まっていたジブカヨコファイナンシャルとして、不思議と下値で製薬会社などの株を買い、すべては売らなかった。一族の会社の中には、製薬もあり製薬の子会社もアメリカにはあるのに、不思議な事であった。 



加代子は、毎年のように妊娠していったが、産前産後の休暇は、他の人に比べると少なかった。子供たちは、同居した祖父の高杉夫妻が世話をしたし、加代子が長い間、相場から離れたり、神三郎の精液から離れるとどうなるか分からない怖さがあった。



神帥は、ジブトラストが保有していた貴金属会社に、同様の比率で、ジブアメリカとカミカミファイナンシャル現地法人とジブカミスイファイナンシャルが併せて運用額相当を出資し、ジブカミスイトラストとした。運用額も200億ドルとして調整した。ジブトラストの金保有の問題もあり、神帥が儲けてもジブカミスイファイナンシャルの出資比率も増やさず、ジブカミスイトラストから利益の2%を本体の神帥の給料として管理手数料が充てられ、運用指導料は、利益の8%を、ジブカミスイファイナンシャルへ移された。



この二つのトラストの利益が驚異的に伸び、やがては、ジブトラストやカミカミファイナンシャルの利益を支えるようになった。



聡美と神元の場合もジブトラストの直属子会社に、カミカミファイナンシャル現地法人や各地のジブ現地法人もアメリカと同様の比率で出資して、ジブカミイギリスとジブカミドイツとジブカミフランスそしてジブカミスイスとなった。併せて300億ユーロの運用会社になった。


二人はそれぞれ独立していたが、夫婦でもあり、部門独立の形で統合した会社になっていた。ジブカミトラストでの利益は、先物と株式部門と商品と為替部門に分けられ、それぞれ2%は、本体での聡美や神元の給料として、管理手数料名目で本体に送金された。ジブカミトラストは、元々保有していた株の配当も受け取っていた。運用指導料は、8%を聡美や神元が出資したジブカミファイナンシャルのそれぞれの部門に渡され、利益は二つの部門を一体として処理され、税金や諸経費を除いて90%を配当として支払った。各地のジブカミファイナンスには、部門毎と共通の3つの財布があった。運用指導料はそれぞれの部門の財布に入り、配当は共通の財布に入った。聡美や神元もカミカミの現地法人に出資して、出資枠の上限に達していた。