岸さんが両手で「どうぞ!」という風に促され
木村さんのソロから「ブルー・モンク」が始まり
ご本人は至って楽しげに演奏なさってるように、お見受けしていたんですが
いわゆる「聴かせどころ」というんでしょうか?
山場らしき箇所を弾き終えられると、場内から拍手が起こり
続く「ドッペルゲンガー」では、岸さんが、全ての弦を押さえるように
右手の手のひらで、弦をタップなさったり
ドアをノックするみたいに、右手の中指でボディを叩かれたりして
その熱演ぶりに、観客の皆さんだけじゃなく
木村さんも「ヘイヘイヘイ!(笑)」と掛け声をお掛けになったりと、かなりの盛り上がり♪
我が家は、岸さんが「ソロベース」でライブをなさっていると知った時に
「どんな風にやってるんだろう?」と不思議に思ったんだけど
このタップや「ノック」を披露なさっているのを拝見して
「ああ!押尾さんの『1人甲斐バンド』状態と同じなんだ!」とナットクした次第…(笑)
例の押尾さんのライブでの「メンバー紹介」…
「ドラムス、押尾コータロー!ベース、押尾コータロー!…」みたいな…(笑)
イヤ、でも、やっぱりフツーの腕前じゃ出来ないってことですよね?
そして、3曲目の「レディース・イン・メルセデス」が終わると
「えー『ブルー・モンク』『ドッペルゲンガー』『レディース・イン・メルセデス』と
3曲続けてお届けしました」と岸さん
「えーと…そう!今回、結構…半分くらい、曲をね、持ち寄って…だったんですけど
次の曲は、今日のために1曲書いてみました」と明かされ
観客の皆さんと木村さんから盛大な拍手をお受けになり
「これはもう(今回のライブが)決まった時から1曲…
デュオで、新曲を書きたいという気持ちがあるんですけども
僕は、あのー、ナンて言うんですか?夏休みの宿題もそうなんですけど
ギリギリまで出来上がらないタイプで…(笑)
まあ、だから木村くんには、ものすごい迷惑をおかけしたんですけれど…
あのー、まっ『作る』とも言ってなかったんで…自分の中では、ちょっと1曲…
せっかくだから、ナンか、あのー『オリジナルを書きたいな』と思ってて…
で、完成したのが、博多の(オーケストラ)ピットの中です(笑)…(『ほおー!』と木村さん)
もうそこまで持ち越して…もうリハーサル…東京に戻って
もうあとちょっとしたらリハーサルだ!っていう時に、ピットに入りに行って
ちょっと弾いてたら、まああの(このライブの)冒頭にあるパターンが
『ああ、これ、イイんじゃない?』って、ナンか、僕は…
あのー、アレです…『穴熊』で出て来た『省エネパターン』なんですけど
これをベースに…ベースっていうか土台にして膨らませたらイイんではなかろうか?
…ということで出来た曲でしてね」と説明なさってましたが
「これをベースに」との言葉が、お二人の奏でられている楽器のことではなく
「土台」という意味でおっしゃったものだということに
ナンか暗示的なものを感じてしまいました(笑)
木村さんは、このご説明をお聴きになって、興味深そうに譜面を眺めていらしたと思ったら
最後には、上体を倒し、お顔を譜面にグッと近づけ、しげしげとご覧になっていて
改めて「省エネパターン」の形跡を辿られているご様子…?
岸さんも、ご自身の譜面に目をやられ…「あのー、タイトル…まだ決まってないんですね
だから『ベースデュオ』としか書いてない…10月29日に書いたみたいですね…
(『ほおー!』と木村さん)…どうやらね(笑)日付だけは書いてありましたね
まあ、ゆくゆくは…これも仮に、木村くんが…くらいの達人じゃないと弾けない
…と思って書いているので、あの…簡単には…
これ、ベースデュオなら誰とでも出来る訳じゃないんで…
あのー、まっ、気が早いですけど、また次、機会があったら、また持って来ますし
その時には曲名がね、決まってるといいんだけどね
今日は『ベースデュオ1029』として行きましょうかね、ハイ…えーと…お聴き下さい」
…と、出来立てほやほやの新曲を紹介されると
木村さんは、軽く弓で音出しをなさってから演奏スタート
確かに「穴熊」の時と同じように、ギターリフみたいな、旋律の繰り返しがある曲でしたが
こちらはマイナー調というか、かなり緊張感が漂う感じで
ズブの素人の我が家には、どの辺りが「木村くんくらいの達人じゃないと弾けない」のか?
皆目判らなかった…っていうか、木村さんが相変わらず楽しげに演奏なさっているので
難易度の高さを計りかねていたものの、途中で時ならぬ拍手が起こり
「ああ、今のところがスゴかったんだなあ」と…スミマセン(苦笑)
演奏が終わると…「えー、まだタイトルのない曲ですが
今日のために書いた曲でした、ハイ」と岸さん
「…うん!思ったより上手に出来ましたね(笑)…(木村さん大爆笑(笑))
えー、うん!さすが!さすがって感じですね、木村くん、ホントに…
お互い、褒め合ってばかりいるなって感じですね、今日は…(笑)
(『褒め合いましょう!』と木村さん(笑))
ホントに!ホントにスゴイんでね、もう…」と、おっしゃってましたが
「上手に出来ましたね」という、ちょっとおどけたようなご感想とは裏腹に
…って、このライブのリハーサル日の少し前に書き上げられた曲ということで
木村さんはもちろん、岸さんご自身も、じっくり弾き込んで臨まれた訳ではないでしょうし
ほぼほぼ「ぶっつけ本番」的に演奏なさってみたら、かなり手応えをお感じになられて
静かに高ぶっておられたような気が…?(笑)
奥さんは、この「ベースデュオ1029(仮)」が、ずいぶんと気に入ったみたいで
いつかリリースされたらゲットするつもりらしい(笑)
ボクは、岸さんがこの曲にどんなタイトルをお付けになるのか?興味津々ですけど…(笑)
その岸さんに大絶賛された木村さんが…「岸さんが今回…
僕、今日はオリジナルの曲は持って来てないんですけど
岸さんは、すごい、オリジナル精力的に書かれてますよね」…と返されると
岸さんは「うん、そうですね、最初はあまり書いてなかったんですけど
ナンとなく、そう…やっぱ、自分の曲を何曲か入れたいなあって思い始めてから
なかなか書かないんですけどね(笑)
(『いえいえ、多い方じゃないですかね?』と木村さん)
そうですか?うーん…まあ…でも、木村くん、書いたりは?
(『僕は少ないんじゃないかな?最近は、めっきり書いてないです』)
ホントですか?…(『ハイ』)…まあ、忙しいんだよね
(『人の…人の曲を弾くのが好きなんだと思います』)…ああ、そうなんですか?
まあ、でも、いずれ気が向いたら、デュオの曲でも1曲…(笑)
(『そうですね、ハイ』)…ぜひぜひ!…(『岸さんの曲を弾くのが、すごい今日楽しいです』)
ありがとうございます!ホント、ありがとう
まあ、でも、こう…ベーシストにはこう…タネが判りやすいっていうね(笑)
『ああ、このポジション使えば出来るのね』みたいな…結構判ると思う
まあ、ベーシストが観に来てたりするんですか?今日は…?
(『いっぱい見えます、姿がいっぱい見えますね(笑)』)
…だと、もう…『あっ、こういう省略するパターンでもカッコいいのが出来るんだな』
…みたいなタネは判りやすいと思います」とおっしゃってましたが
配信映像では、このお二人が演奏なさっている、その手元がバッチリ映ってるので
ベーシストの方にとっては、教材のような役割を果たしているんじゃないかと…?(笑)