この機関紙では、Vol.1から「対談」を通して
甲斐バンドの「メンバー紹介」をなさってるみたいなんですが
直接「単独インタビュー」をするよりも
お相手の方との会話を通すことで
「人となり」が垣間見えるような気がします(笑)
松藤さんと亀和田武さん、甲斐さんと松坂慶子さんに続き
大森さんの対談相手は、ご自身が大ファンでいらしたという
元・かい傑関(漢字変換出来ませんでした)放駒親方
「逃げ出したいとか、やめたいとか思った時ありましたか?」
という大森さんの質問に「うん、逃げたですよ」と親方(笑)
「やっぱり誰でもあるんだけども
逃げる奴が勇気があるのか、勇気がないから逃げたのか
逃げるってのは大変なことですからね
一つの部屋に20〜30人が団体生活する訳でしょ
相撲界は先に入った者が先輩だから
22〜23歳になって、15〜16歳の子供に頭小突かれたら
もうイヤになって来ますよね
誰でも稽古そのものや肉体的な辛さっていうのは我慢できるようだけど
精神的なものにメゲるのが多いですね
逃げた時ってのは、何か目的がある訳じゃなくて
ただもう離れたいって気持ちで逃げるんです
出てしまってから、あぁ、失敗したなと思う
だけど男だから、そう簡単には帰れないという気持ちがあってね
だから1回逃げて戻って来た者は、もう2度と逃げようとしない
何となく逃げたというツマラナイ体験してますからね」
…と、ご自身の体験と親方としての経験の両方からお答えになってますが
親方の現役時代の角界には「口減らし」で
相撲部屋に入られた方もいらっしゃったのに対し
今は「テレビに出たいから」という安易な動機で
力士を目指す方も少なくないらしく(苦笑)
また「キツかったらいつでも帰っておいで」と
おっしゃるご両親もおられるんだとか…(苦笑)
大森さんが、小学生の頃に「僕、結構、肥満体で
それ以上太ると相撲取りにするからねって驚かされた」とか
ご実家の旅館に「巡業」で泊まりに来られた
「新弟子さんが怒られるのを見て、ワァ辛そうって思った」と話されると
親方いわく…相撲とサーカスは恐いですね(笑)
「自分から言い出して来た者より、嫌がって入った者の方がもつのね
苦しいだろうと思って入って来るから
すぐフテ腐れたり、自分の気に合わなかったら横向いたりするのを
相撲取りの言葉で[北向き]っていうんですけど
人の言うことをハイハイ聞いてるようじゃ強くならんというのが通常で
少し悪いくらいの方がいいって言いますよ」と話され
「親方は?」との質問に「オトナシかったですよ(笑)」
大学1年の時に「背が高くて(186.7cm)目立つもんだから
引き抜かれるのがイヤで、巡業も見に行かなかった」のに
「たまたま道を歩いてて、お前来いと…(笑)」とおっしゃると
大森さんいわく…モデルみたい(笑)
「僕もリーダーの甲斐よしひろに誘われて、イヤとは思わなかったけど
やっぱり不安でしたね、根っからサボリ癖がある男ですから
売れる売れないよりも自分の不安がありましたね」
相撲の稽古と違って「強制的に練習させられることはない」と大森さん
でも、親方によれば「やりたくないなあと思って
やらなくても誰も文句を言う者がいない…っていう方がキツいんですよね
稽古しなきゃ強くなんない、相手が弱くなる訳じゃないし…
ただそれは勝手だと、本当はそう思う
だけど強制的にやらせてるんですよ
そういうスポーツは楽なんだって、若いモンに言ってるんですが
強くならないと判らない
中途半端に止めた奴には判らないですね
で、中途半端に止めた奴に限って
あの時もう少しやれば良かったって、必ず言うんです
それはもう、100人いたら100人がそう言う
でも、そう言う者は、その時絶対やらないんですよ」…耳がイタイです(汗)
「相撲って勝ち負けがハッキリしてるだけに
プレッシャーって凄いでしょ?」と大森さん
「土俵に上がってしまうと感じないんだけど
あと一番で大関とか、この一番で優勝が決まるとなると
前の日から眠れないですよ
土俵の下で相手と睨み合ってる時は、胃が重たくなる
相手がこう来たら、こう張って行こうとか差して行こうとか
勝ってる時は、そんなこと考えないし
仕切ってる時に、相手の踵から土俵の外までがちょっとしかない気になる
負け出すと、どういう風にやっても勝てなくなる
もうダメかなあなんて思い出すと本当にダメです
何秒かで勝ち負けが決まってしまう訳だから
メンタルなものが物凄く左右しますね
要するに相撲では気分を変えることが一番」と親方
「ゲン直しに明け方くらいまで大酒飲んで、大いに騒いで
今までのことは忘れましょって、二日酔いで土俵に上がったり…(笑)
稽古の時のスランプっていうのは気にしない訳です
問題は本場所で勝った負けたでしょ
ドンチャン騒ぎやった次の日、たまたま勝てば、ゲンが直ったと思って
また普段通りの力が出て来たりする訳なんですよ
前の日に遊んだから、力が出ないで負けたなんてウソです
バレーボールとか野球とか、長時間やるスポーツなら
スタミナがなくなって持たんでしょうけど
相撲は、5秒か10秒の間にガッと力出せばいいんですから
ノソーッとでも早い相撲でも勝てばいい
下の方にいる時は、いかに伸びる相撲を取るかですが
三役くらいになったら、将来性もへったくれもない(笑)結果だけですからね」とおっしゃってるんだけど
その「たった5秒のためにコツコツやってる者が勝利を勝ち取りますね
それに[やろう]という気力がなきゃダメですね
同じように稽古をやっていても
強くなるんだと思ってやってるのと
ただ汗をかいてるのとは全然違う
10日や20日じゃ判りませんが、何年か経つとまるで違って来ますよ」
…と、「道歩いてただけで、波乱万丈の人生やったりする(笑)」方の言葉は
説得力ありますねぇ…
その相撲人生にピリオドを打たれる際には
「まあ大関まで上がったし
人に同情されるくらいまで相撲を取りたいとは思わなかったし
後輩に譲らなきゃイカンなあという考えもあったですよ
もちろん、ボロボロになるまでやるというのも一つだけど
プロの選手って、入る時は簡単でも辞める時が難しい
辞める時の状態で実積をパーにしてしまうことだってある
やっぱり自分で見切りをつけるのも大事なんじゃないかなあ
引退発表の時は、淋しくて涙出て来ますよ
だけど、髷にハサミを入れて貰ってる時は、ホッとしますよ
もう土俵に上がらんでいい、相撲取らんでいいって…」思われたそうですが
大森さんが「でも、一度ステージに上がって
充実感を味わっちゃうともう…」とおっしゃると
「そう、そうなんです」と親方
「これから先、土俵の上で相撲を取るほどの緊張感ってのは
まず味わえないだろうなあと思う
もう1回土俵に上がりたいとか、勝った負けたよりも
その充実感を味わいたいと思うんですよ」と振り返っておられます
以前「卒業」について書かせて頂いた際に
ボクらサラリーマンと違って、芸能人の方やスポーツ選手の方には
「定年」がないから「引き際」が難しいだろうなあ…とか
また別の記事だったか?一度スポットライトを浴びたら
どんな形であれ、ライトを浴び続けていたいと思う方が多いんじゃないか?
…と、勝手に考えたことを思い出しました(笑)
甲斐バンドの「メンバー紹介」をなさってるみたいなんですが
直接「単独インタビュー」をするよりも
お相手の方との会話を通すことで
「人となり」が垣間見えるような気がします(笑)
松藤さんと亀和田武さん、甲斐さんと松坂慶子さんに続き
大森さんの対談相手は、ご自身が大ファンでいらしたという
元・かい傑関(漢字変換出来ませんでした)放駒親方
「逃げ出したいとか、やめたいとか思った時ありましたか?」
という大森さんの質問に「うん、逃げたですよ」と親方(笑)
「やっぱり誰でもあるんだけども
逃げる奴が勇気があるのか、勇気がないから逃げたのか
逃げるってのは大変なことですからね
一つの部屋に20〜30人が団体生活する訳でしょ
相撲界は先に入った者が先輩だから
22〜23歳になって、15〜16歳の子供に頭小突かれたら
もうイヤになって来ますよね
誰でも稽古そのものや肉体的な辛さっていうのは我慢できるようだけど
精神的なものにメゲるのが多いですね
逃げた時ってのは、何か目的がある訳じゃなくて
ただもう離れたいって気持ちで逃げるんです
出てしまってから、あぁ、失敗したなと思う
だけど男だから、そう簡単には帰れないという気持ちがあってね
だから1回逃げて戻って来た者は、もう2度と逃げようとしない
何となく逃げたというツマラナイ体験してますからね」
…と、ご自身の体験と親方としての経験の両方からお答えになってますが
親方の現役時代の角界には「口減らし」で
相撲部屋に入られた方もいらっしゃったのに対し
今は「テレビに出たいから」という安易な動機で
力士を目指す方も少なくないらしく(苦笑)
また「キツかったらいつでも帰っておいで」と
おっしゃるご両親もおられるんだとか…(苦笑)
大森さんが、小学生の頃に「僕、結構、肥満体で
それ以上太ると相撲取りにするからねって驚かされた」とか
ご実家の旅館に「巡業」で泊まりに来られた
「新弟子さんが怒られるのを見て、ワァ辛そうって思った」と話されると
親方いわく…相撲とサーカスは恐いですね(笑)
「自分から言い出して来た者より、嫌がって入った者の方がもつのね
苦しいだろうと思って入って来るから
すぐフテ腐れたり、自分の気に合わなかったら横向いたりするのを
相撲取りの言葉で[北向き]っていうんですけど
人の言うことをハイハイ聞いてるようじゃ強くならんというのが通常で
少し悪いくらいの方がいいって言いますよ」と話され
「親方は?」との質問に「オトナシかったですよ(笑)」
大学1年の時に「背が高くて(186.7cm)目立つもんだから
引き抜かれるのがイヤで、巡業も見に行かなかった」のに
「たまたま道を歩いてて、お前来いと…(笑)」とおっしゃると
大森さんいわく…モデルみたい(笑)
「僕もリーダーの甲斐よしひろに誘われて、イヤとは思わなかったけど
やっぱり不安でしたね、根っからサボリ癖がある男ですから
売れる売れないよりも自分の不安がありましたね」
相撲の稽古と違って「強制的に練習させられることはない」と大森さん
でも、親方によれば「やりたくないなあと思って
やらなくても誰も文句を言う者がいない…っていう方がキツいんですよね
稽古しなきゃ強くなんない、相手が弱くなる訳じゃないし…
ただそれは勝手だと、本当はそう思う
だけど強制的にやらせてるんですよ
そういうスポーツは楽なんだって、若いモンに言ってるんですが
強くならないと判らない
中途半端に止めた奴には判らないですね
で、中途半端に止めた奴に限って
あの時もう少しやれば良かったって、必ず言うんです
それはもう、100人いたら100人がそう言う
でも、そう言う者は、その時絶対やらないんですよ」…耳がイタイです(汗)
「相撲って勝ち負けがハッキリしてるだけに
プレッシャーって凄いでしょ?」と大森さん
「土俵に上がってしまうと感じないんだけど
あと一番で大関とか、この一番で優勝が決まるとなると
前の日から眠れないですよ
土俵の下で相手と睨み合ってる時は、胃が重たくなる
相手がこう来たら、こう張って行こうとか差して行こうとか
勝ってる時は、そんなこと考えないし
仕切ってる時に、相手の踵から土俵の外までがちょっとしかない気になる
負け出すと、どういう風にやっても勝てなくなる
もうダメかなあなんて思い出すと本当にダメです
何秒かで勝ち負けが決まってしまう訳だから
メンタルなものが物凄く左右しますね
要するに相撲では気分を変えることが一番」と親方
「ゲン直しに明け方くらいまで大酒飲んで、大いに騒いで
今までのことは忘れましょって、二日酔いで土俵に上がったり…(笑)
稽古の時のスランプっていうのは気にしない訳です
問題は本場所で勝った負けたでしょ
ドンチャン騒ぎやった次の日、たまたま勝てば、ゲンが直ったと思って
また普段通りの力が出て来たりする訳なんですよ
前の日に遊んだから、力が出ないで負けたなんてウソです
バレーボールとか野球とか、長時間やるスポーツなら
スタミナがなくなって持たんでしょうけど
相撲は、5秒か10秒の間にガッと力出せばいいんですから
ノソーッとでも早い相撲でも勝てばいい
下の方にいる時は、いかに伸びる相撲を取るかですが
三役くらいになったら、将来性もへったくれもない(笑)結果だけですからね」とおっしゃってるんだけど
その「たった5秒のためにコツコツやってる者が勝利を勝ち取りますね
それに[やろう]という気力がなきゃダメですね
同じように稽古をやっていても
強くなるんだと思ってやってるのと
ただ汗をかいてるのとは全然違う
10日や20日じゃ判りませんが、何年か経つとまるで違って来ますよ」
…と、「道歩いてただけで、波乱万丈の人生やったりする(笑)」方の言葉は
説得力ありますねぇ…
その相撲人生にピリオドを打たれる際には
「まあ大関まで上がったし
人に同情されるくらいまで相撲を取りたいとは思わなかったし
後輩に譲らなきゃイカンなあという考えもあったですよ
もちろん、ボロボロになるまでやるというのも一つだけど
プロの選手って、入る時は簡単でも辞める時が難しい
辞める時の状態で実積をパーにしてしまうことだってある
やっぱり自分で見切りをつけるのも大事なんじゃないかなあ
引退発表の時は、淋しくて涙出て来ますよ
だけど、髷にハサミを入れて貰ってる時は、ホッとしますよ
もう土俵に上がらんでいい、相撲取らんでいいって…」思われたそうですが
大森さんが「でも、一度ステージに上がって
充実感を味わっちゃうともう…」とおっしゃると
「そう、そうなんです」と親方
「これから先、土俵の上で相撲を取るほどの緊張感ってのは
まず味わえないだろうなあと思う
もう1回土俵に上がりたいとか、勝った負けたよりも
その充実感を味わいたいと思うんですよ」と振り返っておられます
以前「卒業」について書かせて頂いた際に
ボクらサラリーマンと違って、芸能人の方やスポーツ選手の方には
「定年」がないから「引き際」が難しいだろうなあ…とか
また別の記事だったか?一度スポットライトを浴びたら
どんな形であれ、ライトを浴び続けていたいと思う方が多いんじゃないか?
…と、勝手に考えたことを思い出しました(笑)