花あそび

庭で育てた花々や嵯峨御流の花、そして時には野の花を
いっときいただいてそばに置きました。

太藺(ふとい)

2011年07月31日 | 嵯峨御流

太藺は木賊と同じように苅株(切り株)を用いていけます。(もちろん苅株なしでもいけます)
似たような姿形をした花材ですね。
花材や挿け方の違いなど見比べていただきたくて
お稽古時、隣に並べていけてみることにしました。

花屋さんから届いた太藺の包みをあけてちょっとびっくり
茎先の花穂がえらくふさふさしてます。
今まで手にした太藺と違います。
このまま生けたのではイメージする太藺と雰囲気が違ってくるので
すこし穂を間引きました。

穂はこんな感じ


 

花屋さんにお尋ねすると
これは沖縄産の太藺で業界では艶太藺と呼んでいるものだと教えていただきました。
それに対していつも使っているものは青軸太藺というそうです。

藺草に似ているが藺草より太いところから太藺と名付けられた花ですが
太藺はイグサ科の植物ではなくカヤツリグサ科です。
この花穂をみると納得!!!です。




木賊は陸草扱いなのに対し、太藺は水草扱いなので
花器も舟花器にいけてみました。

 


木賊

2011年07月29日 | 嵯峨御流

お稽古で木賊をいけていただきました。
陰陽苅株(切り株)を入れ体用留の三才格にいけました。

木賊はケイ酸多く含んでいるので古くから研磨用に栽培されており
砥ぐ草から砥草とも呼ばれます。
表面は固くざらざらしているため危険がないよう
これを苅る時には手前から向こうに向け押し苅りにしたそうです。
その株を表現するため高いほうの陽株は斜め切りにします。
また飛株を加えその苅株にも木賊を二本挿し、
時間の経過とともに新しい芽が伸びていく様を現わします。
日本の昔ながらの営みがこめられたお花です。
実際には木賊が栽培収穫されてる様子など見たこともありませんが
そういう景色を想像しながらじっくりと挿けていく。。。
綺麗にいけようと思うと結構根気がいる作業なんです。
正直いって地味なお花だしいけるのもめんどうです。
だから内心生徒さんがどんな反応を示されるか心配しましたが
みなさん暑さを吹っ飛ばすほどの集中力で頑張っていけられました。
涼しげなお花だと思いの外気に入ってもらえたようでほっとしました。



ニューサイランと撫子

2011年07月25日 | 嵯峨御流

ニューサイランと撫子を株分けにいけました。
まだまだ女子サッカーフィーバーは続いています。
この時期に撫子をいけれるって嬉しいです。
もちろん早起きして世界一になった試合は見ました。
ひたむきにボールを追いかける姿に感動!
ボールは無理だけど代わりに鋏で私も私の好きな道を頑張りたい。。。
そう思いながらいけました。


撫子。。。

2011年07月23日 | 嵯峨御流

撫子類が品薄!
花屋さんの話によると今週地元の花卉市場には入荷なしだったそうです。
なでしこジャパン人気でお花もひっぱりだこ!
地方の市場にまでまわってこないんだそうです。びっくりです。
在庫分のオランダ撫子(スプレーカーネーション)をいただいて帰り
庭の雪柳と取り合わせていけてみました。


暖竹

2011年07月21日 | 庭の花

余った燕子花の実をいただいたので
庭の暖竹(斑入りだんちく)ととりあわせてみました。
花材の残り、根が出たものを庭に植え、
やっと今年こうやっていけばなに使えるほどに成長しました。
が放っておくと爆発的に成長する恐れがあり、実のところ内心戦々恐々してます。
燕子花に花がないのが残念
四季咲きの燕子花も欲しいです!
(植える場所はないけれど。。。鉢では無理かしら) 


燕子花

2011年07月20日 | 嵯峨御流

親先生に夏の挿け方を教えていただきました。
燕子花の花は葉より高く、実を花より低く扱います。
いつもたいていお稽古でいけるのは初花の花で
葉より葉を低くいけますが
すっと伸びた燕子花の花姿もいいものですね。
亀の花留を使いました。
体の後添えに挿した蜘蛛の巣とじ葉の演出もおもしろいです^^

 


桔梗

2011年07月16日 | 嵯峨御流

鷹の羽芒、桔梗、茴香 
お稽古していただいた同じ花材を瓶花にいけてみました。
組んであった花材にはいっていた茴香(フェンネル)はこの一本でしたが
とても立派だったので切らずにそのまま使いました。
いただいたばかりのクローバー型のプレート
可愛いでしょう♪
これを使いたかったんです^^
もちろん嵯峨御流のショップでも販売中!


七夕の花。。。

2011年07月15日 | 嵯峨御流

毎月私自身の稽古が第一の土日に入ってます。
そして生徒さんの稽古日は第二木曜
よって今月は自分が稽古した翌週、七月七日七夕の日が生徒さんの稽古日だと思い
早々に花屋さんに七夕の花を稽古したいので。。。とtel
気づいて大あわてで訂正。
相変わらずそそっかしいです。。
 
稽古日が七夕の重なりタイムリーなので嵯峨御流の伝書にある
「七夕の花」をいけてもらおうと思いました。
伝書には体に桔梗、用に苅萱、留に女郎花をつかうとありますが
苅萱はお稽古花としては入手が困難なので芒を、また
この時季まだ女郎花を入らないと言われたので雰囲気の似た茴香をつかって
七夕の花に見立てた花を稽古していただきました。
花材のバランスを考慮して
体に鷹の羽芒、用の桔梗、留に茴香を使いました。
ちなみに未生流さんの古い伝書のなかでは
体に苅萱、用に桔梗を使ってもよいとあるそうです。

お伝書の暦はもちろん旧暦
七夕は立秋の前後になり、七夕の花とは初秋の情をいけるお花です。
ですが今回いけてもらったお花、
秋の七草である芒、桔梗をとりあわせてましたが
芒の葉には白斑が入っているし、青紫色の桔梗の花も涼しげです。
稽古日も七夕とはずれてしまいましたが
夏の清々しさを感じるお花になり、生徒さんたちにも喜んでもらえました。
芒や桔梗も丁寧に水揚げしてくださってます!
猛暑続きの毎日ですが案外長い間楽しんでもらえると思います。


七夕の花 

2011年07月07日 | 嵯峨御流

今日七月七日は七夕、あいにく朝から雨です。
夜空の牽牛星と織女星は眺めることができそうにもありませんね。
お伝書には
「七月七日の花は桔梗、苅萱、女郎花を入れる・・・・・」
とあります。
もちろんこの七月七日は旧暦、今年なら8月6日立秋の前々日です。
七夕の花とは初秋の情をいけあらわすんですね。
幸い?庭に植えているこの三種のうち
桔梗、女郎花は早くも花が咲き始めました。
苅萱はさすがに穂はまだ先ですが葉はよく繁ってます。
七夕の花をいけるにはぐっとタイミングです。


古書にある七夕の花


ところで苅萱(かるかや)ってどんな花かご存じですか。
イネ科の多年草でオガルカヤとメガルカヤの総称、葉はススキに似ています。
いけばなで使われるのはメガルカヤのほうだそうですが
外来種のメルケンカルカヤは至る所で見かけるものの
この二種はどちらも自生の姿はみたことがありません。
以前知り合いからこの二種の穂とメガルカヤの苗をいただきました。
穂は押し花に、苗は庭で大切に育ててます。







織り姫が舟に乗り天の川の渡る。。。
旧暦7月7日、七夕の日は新月から7日目、月は上弦の月です。
半月の月を舟にみたてているのです。
それにならって私も舟形の花器に「七夕の花」をいけてみました。
この時季に咲いてくれた庭のお花たちに感謝の気持ちを込め、
そして嵯峨御流のお花の上達の願いをも込めて(笹飾りはしてないしね。。。)
七夕の花をいけてみました。