花あそび

庭で育てた花々や嵯峨御流の花、そして時には野の花を
いっときいただいてそばに置きました。

猫柳玉取り

2008年02月28日 | 嵯峨御流

伝書に水辺に自生している猫柳を用いたもので
「猫柳玉取りの挿方」「猫柳水潜生挿方」という花態があります。
どちらも水辺の様々な影響によって撓む自然の枝の姿を表現したものです。
今回は玉取り 金芽柳を用いて稽古しました。
この玉は大きすぎても小さくてもいけません。
猫が好むほどよい大きさ!(いえいえこれは冗談)
花全体のバランスをとるのが難しく苦労しました。


アマリリス 

2008年02月24日 | 嵯峨御流

親先生が別のお教室でアマリリスのお生花を稽古されると伺い
一束わけていただきました。
最近店頭には輸入ものも多く様々なアマリリスが並びますが
花はたくさんあっても葉もいっしょに売られていることは少ないので
仕入れをお願いしない限りなかなかお生花としてアマリリスを扱うことはできません。
今回株分けして横姿に葉だけを使いたくて
葉が余ってないかと店主にお尋ねしたのですが
お生花用のアマリリスは2花7葉で組んだ状態で市場に入荷するので
葉だけっていうのはなかなか難しいそうです。
私がお世話になっている花屋は昔ながらのいけばな用の花材を主に扱っていらっしゃいます。
それほど大きな店構えではないので
欲しい花をその場ですぐに求めたいと思っても難しいことも多いですが
以前は親先生が取引されている花屋さんとしてだけの存在が
こうやって自ら生ける機会が多くなるにつれ
店主と直接お話させていただくことが増え、
いろいろと教えていただきます。
若店主は私と同じ世代の方だと思います。
様々な流派のこともとても深く勉強なさってます。
アレンジメントなど洋花中心の花屋さんに圧されて
いけばな人口の減少とともに経営もなかなか大変だろうと思いますが
(私が勝手にそう感じているだけかもしれません)
伝承花を承け伝えていくためのも頑張ってほしいものです。

さてそのアマリリスですが
水仙などと異なり花茎が葉株の外側から出るので
その出生に従い葉を組み、花は葉よりも高く扱います。
花茎は中空なので茎の中に藁束や細い木を花首まで入れておくと倒れにくくなります。
艶やかな葉とともにすっと伸びたアマリリスの花姿に
春の訪れの躍動感を感じるように思います。


木瓜(ぼけ) 

2008年02月22日 | 嵯峨御流

一週間前にいけた瓶花です。
木瓜の枝はよく分枝し、
まっすぐ伸びたり
直角状に屈曲したりとあばれる樹形です。
そのうえトゲもあったして枝はいかにもワイルド系?!
でもそこにつける花はふんわりと優しく
今回用いたものは一般的によく見かける朱赤のものですが
淡いピンク色
のものなどもあり枝と好対照です。

今回使わせていただいた花器は個人的に以前からとても気に入ってたものです。
形が花の蕾のようでしょう^^
春が近づいてきたら生けさせていただきたいと密かに思ってました。
黄色のチューリップを添えてみると あらまあ~
花器もチューリップのように見えますね

残った枝を梅とともに自宅のテーブルに飾っていたら娘が
梅とこの赤いのは?紅梅?
いやいや
桃?
桃はももいろやろ
桜?
桜はさくらいろやろ(なんたる返答…)
椿?
(がくっ)なんでそうなるん 木瓜だよ
あ~ボケね バラ科だね
へっ なんでそんなことだけ知ってるの?
学校の正門の植え込みの札に書いてあるもん
だったら花も…
まだ咲いてないもん 


葉蘭 生花

2008年02月20日 | 嵯峨御流

「ハランに始まりハランに終わる」といわれるように
葉蘭は古くからお生花の稽古に欠かせない花材です。
でも水仙や燕子花などに比べるとあまり稽古していないんですよ
その回数は片手…いえ両手で充分かも
先日親先生にその葉蘭の15枚いけを教えていただきました。
11枚も13枚もいけたことないのに…いっきに15枚なんて…(無理無理)
とりあえず教えていただいた葉数の増やし方だけは忘れないよう
自宅で枚数を増やしながらいけてみました。

生花では生ける本数など基本的には奇数(陽の数)です。
7・9・11・13・15と増やしていきました。
生花の花形には様々な約束やきまり事があって葉の増やし方にも決まりがあります。
その形を何度も何度も稽古して体で覚えていく
そしてそれを後世に伝える。
それこそが伝承花の美しさなんだと思います。
なぁ~んていってはみたものなかなか…

7枚

9枚

11枚

13枚

あ~だんだん葉も体力もへたってきてます
(とほっ)
(境葉が見えてないし…)

ラスト15枚
もう一度気合入れなおして!



梅とクリスマスローズ

2008年02月19日 | 庭の花

梅をいただきました。
お華の花材としてもまだ一度も手にしてなかったので今年の初物 
一年ぶりの芳しい香りとの再会です。
さてさて何を取り合わせて生けましょうか
山で咲いていたものを手折ってくださった今が旬の枝だから
添えるお花もお花屋さんのものではなくて時季のもの添えたい…
のクリスマスローズ、一株だけカットできるほどに花茎が伸びています。
咲き始めの頃のものは水揚げがあまりよくありませんが
40度ぐらいの温湯につけてそのまま一晩花首までつけておくと
なんとかしっかり水揚げできたようです。

 

ほっこりほころびはじめのこんな表情の時が好き

 

 

このクリスマスローズは大輪だけど 
私を見て!って言ってるかのようにやや横向きに咲いてくれるんです

 



今年いただいた枝にもやっぱりいました!
みごとな衣装 もちろん素材は梅の小枝ね

 


椿 生花

2008年02月13日 | 嵯峨御流

アップが遅れてますが、先週加村氏宅に生けたものです。
葉が厚いので「厚葉の木
冬もつやつやと美しい緑色をしているため「艶葉の木」に由来する椿は
木へんに春と書き、春のよろこびを伝える木として
いけばなや茶花としても大切に用いられている花材です。
そしてその扱いは花以上に葉の扱いが肝心です。
密に重なりあう葉を適宜取り除きますが
生花では「霜囲い葉」「挟み葉」など葉の整理法もあり
一枝一葉一花まで心を配りながら
花、葉、枝の調和をはかることが大切とされてきました。

この日用いた椿は朝市で売られていたもの
バケツにあった三本のうち一本の枝振りに惚れて椿を生けようと決めました。
そしてさらに春らしい雰囲気を足したくて菜の花を横姿に添えました。





また同じく朝市で売られていたカトレアが可愛かったで(値段も!)
水苔で包んでシャレ木とともに飾りました。



金雀枝(えにしだ) 生花 三才格

2008年02月06日 | 嵯峨御流

金雀枝はたくさんの細い枝を箒のように伸ばすのが特徴。
ヨーロッパ原産で日本へは江戸時代に渡来
春、深緑色の枝に黄色(白・赤色も有り)花が咲く姿を
無数の雀が枝にとまっている様子に見立てて名づけられたそうです。
花材としては花時よりも枝のもつ深緑のしなやかで伸びやかの線条美を生かした
生花の「条物(すじもの)」として好んで用いられてきました。
華展でこの枝を何十本も用いた作品を拝見することはありましたがいけるのは初めて。
やむ得ない事情で自宅でいけたのでいけ方もテキストを参考に見よう見まね
まずは下方の枝を綺麗に取り除き前後の枝を残して横に出た枝を除き
何本いけても枝の見切りがないように注意しなければなりません。
初めてこの枝に触ってわかったのですがなんとも切りにくい
枝が細くなればなるほど切れないのです。
マイ鋏は研ぎにだしてそう間がないので切れ味はさほど悪くないはずですが
とにかく切れない!
ならばもしかして園芸用の鋏の方が。。。と試してみたものの全く話になりません。
いける以前の段階で四苦八苦することになりました。

いけた花を見ながら枝の見切りがないか確認するのですが
思わず櫛で梳きたくなる。。。そんな衝動に駆られるのもいけばなでは初体験^^