嵯峨御流の花、なかでも生花を活けるときには
視覚と触覚 全神経をそこに集中させるように感じてます。
日頃ぼぉ~としているうえにそそっかしい性格なので
生花をいけている時の私は自分でいうのもなんですが別人です
(くすっと笑って たしかに!とうなずいている人が何人か。。。あははっ)
数珠玉を活けている時もそうでした。
一心に花と向きあい花と対話する時間、その緊張感が心地いいんです。
そしていったんその感覚から解放されたのちのティータイムとでもいうか
気軽にあれやこれや遊びながら活ける花もまたなお一層楽しい。。。
お気に入りの花器に数珠玉を
そして庭を見渡して杜鵑草を一枝添えてみました。
しっくりくるようなこないような。。。
でも私にとって楽しい花 それで十分なんです^^
お正月の花材としてよく用いられる万年青ですが
嵯峨御流では四季それぞれの姿をお生花に活けます。
春と夏は花を(万年青の花ってどんなかご存じですか?)
秋は青い実、冬には赤い実を用いて季節に応じて葉数を増減します。
青々とした実に葉を7枚組んで秋の万年青をお稽古していただきました。
花留には嵯峨三宝を用いました。
これは嵯峨御流のオリジナル花留で比較的新しくできたものです。
江戸時代には植物を針に挿すのは調伏の行為として許されないことであるという
儒教などの教えより精神的な面から剣山を用いることに罪悪感をもつ人あり
そういうことから嵯峨御流では針のない七宝を用いていたのです。
よって時代の流れにあわせてできた嵯峨三宝ですが
剣山と同じように無数の針を立ててありますが
針が剥きだしにならないようなデザインになってます。
万年青を活ける時大抵私は七宝もしくは亀の花留を使っていましたが
最近ではテキストもこの嵯峨三宝を用いているので生徒さんにもこちらを使っていただきましたが
慣れないせいか私自身はどうも嵯峨三宝が使いづらく感じてしまいました。
生徒さんで亀に活けたいという方もいらっしゃったので私も
亀の花留を用いたものも活けたのですが
断然こちらのほうが活けやすい!
この針に挿す感覚がどうもなじめない。。。
挿すというより刺すっていう感じがどうも。。。
こんなこと言ったら普通に剣山を使ってらっしゃる流派の方に申し訳ないですね
花によっては嵯峨三宝の針があるからこそ
活けやすい!という花もいっぱい活けてきたわけですから。。。(ごめんなさい)
先日研究会でひさしぶりに荘厳華を活けました。
この年になって(っていくつ?ふふっ ナイショ)やっと
この花態の花も抵抗感なくいけてみたいと思うようになりました。
とても奥の深いお花です。
でもまだ決められた型を意識しながら活けることで精一杯です。
型を学ぶことに多くの時間をかける嵯峨御流の花
個性・独創性が尊ばれる現代感覚のお花に比べると
古くさい印象があるかもしれませんが、
伝統文化は型を学ぶことから始まるように
型のある花の中にある美しさというものは
先人たちから受け継がれてきた美しさというものがあります。
その美意識をこれからもずっと大切に
そしてすこしでも多くの方に伝えていきたいと思います。
でも。。。この花を飾る場所などのことを考えると
生徒さんにこの花をお勉強していただくことに迷いがないわけではありません。
昨日楽しみにしていた山村御流のいけばな展に行ってきました。
な・なぁ~んと活けてあるではありませんか力芝(チカラシバ)!
園芸界ばかりでなくいけばな界でも活躍してました(笑)
ほかにもすぅ~と伸びた紫狗尾草(ムラサキエノコログサ)の扱いもとても印象的でした。
野竹(ノダケ)もありましたよ!
翌日は加村先生宅にお花を活ける日でしたがすっかり山村御流の世界に魅せられた私。。。
神様がそんな私の気持ちを察してくださるのか
ちゃんとこの2種を用意してくださっていたのです。
先生宅に行く道すがらに見つけてしまいました。
力芝と紫狗尾草!
これはどうあっても使うしかないでしょう^^
用意していた吊花の枝(庭に植えていますが、いっきに実がはじけました)に添えてみたら
あら~なんか好い感じ♪
この杜鵑草(ホトトギス)も庭のものを摘んできました。
線の細さもこの杜鵑草の魅力です。(台湾杜鵑草じゃいまいち。。。ね)
吊花
杜鵑草
力芝
紫狗尾草