お正月の花材としてよく用いられる万年青ですが
嵯峨御流では四季それぞれの姿をお生花に活けます。
春と夏は花を(万年青の花ってどんなかご存じですか?)
秋は青い実、冬には赤い実を用いて季節に応じて葉数を増減します。
青々とした実に葉を7枚組んで秋の万年青をお稽古していただきました。
花留には嵯峨三宝を用いました。
これは嵯峨御流のオリジナル花留で比較的新しくできたものです。
江戸時代には植物を針に挿すのは調伏の行為として許されないことであるという
儒教などの教えより精神的な面から剣山を用いることに罪悪感をもつ人あり
そういうことから嵯峨御流では針のない七宝を用いていたのです。
よって時代の流れにあわせてできた嵯峨三宝ですが
剣山と同じように無数の針を立ててありますが
針が剥きだしにならないようなデザインになってます。
万年青を活ける時大抵私は七宝もしくは亀の花留を使っていましたが
最近ではテキストもこの嵯峨三宝を用いているので生徒さんにもこちらを使っていただきましたが
慣れないせいか私自身はどうも嵯峨三宝が使いづらく感じてしまいました。
生徒さんで亀に活けたいという方もいらっしゃったので私も
亀の花留を用いたものも活けたのですが
断然こちらのほうが活けやすい!
この針に挿す感覚がどうもなじめない。。。
挿すというより刺すっていう感じがどうも。。。
こんなこと言ったら普通に剣山を使ってらっしゃる流派の方に申し訳ないですね
花によっては嵯峨三宝の針があるからこそ
活けやすい!という花もいっぱい活けてきたわけですから。。。(ごめんなさい)
華を習ってた頃はよくやらされました。10年以上万年青は生けてませんので大変参考になります。
冬の万年青に比べると葉もややスマートなものが多かったせいもあるかも
正月花の予行演習していただきました。
結婚してしばらく(10年ほどだったかしら)はお華から離れてました。
だから新たにお世話になる先生から
お生花はどれくらい生けられるの?と尋ねられた時は
すでにもうそれだけで頭の中は真っ白!
でも頭の記憶はすでにほとんどなくなっていたのに手の記憶は花を手にすると次第によみがえってきました。
うれしかったです。
床の間に生けてあったらグンと各があがってみえるのにと・・・
この伝統ある花形!
細々と続けているblogですが
見ていただいた方にも美しいと感じていただけることがなにより嬉しいし励みになります。
いつまでも伝えていきたい大切な華!です。
ありがとうございます