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「森林復興 一歩でも進めたい」 山の荒廃加速 林業者が苦悩 福島県

2014年05月26日 20時21分52秒 | Weblog
日本農業新聞 e農ネット[現場から]に「「森林復興 一歩でも進めたい」 山の荒廃加速 林業者が苦悩 福島県 (2014/5/25)」という記事が出ていた。

内容は以下の通り
東京電力福島第1原子力発電所事故を受け、森林整備面積が半減、林業産出額の激減など、福島県内の林業活動が大きく減退している。
原発事故から3年以上たっても、森林除染はほとんど手付かずで、放射能汚染の問題から山林での作業を敬遠する森林所有者が増加。
東電は遅れていた林業の賠償基準を近く公表する見通しだが、現場からは森林再生の先行きに危機感を訴える声が相次ぐ。

・除染手付かず担い手流出 賠償、整備・・・総合的支援を

福島県北森林組合の組合長で、40年間林業に携わってきた福島市の渡邉恒雄さん(66)が、木材の置き場を見詰めて訴える。
「山は宝だと言われて育てられた世代で、山と共に歩んできた人生。だが、原発事故のせいで、本来必要な山の手入れがほとんどできていない。山を見るたびに悔しさがこみ上げてくる」

福島市や伊達市など8市町村を抱える同組合管内。
居住制限区域も含まれるが、立ち入りが可能な山でも森林所有者が被ばくを恐れて山に入らなくなる傾向が事故以降、ずっと続いている。
担い手の流出も歯止めがかからない。
同組合の作業員80人のうち、若手中心に5人が退職して西日本へ転居してしまった。
さらに同組合の小径木加工場は、原発事故の影響で、木材需要低迷やバークの滞留を余儀なくされ、加工を休止している。

森林所有者のほとんどは農家で、山は田畑に隣接し、生活や農業と一体だ。
しかし、現在も政府は森林除染の方向性を示さず、ほだ場など作業する人が日常的に立ち入る場所や住宅近隣以外の除染には手を付けていない。
「3年も手入れされないと下草にやられて木の力はかなり衰える。賠償されても、山がきれいになるわけではなく、このまま山が荒れていくことに危機感でいっぱいだ」と渡邉さんは険しい表情で語る。

同県によると、原発事故発生前の2010年度の森林整備面積は1万2194ヘクタールだったが、12年度は6256ヘクタールと半減。
林業産出額は10年度125億円、12年度が74億円と4割も減少した。

同県森林組合連合会によると、県内の森林組合では除染やがれき処理など、原発事故関連の仕事が激増している。
一方で、間伐や下草刈りなど山の手入れをする本来の業務依頼は激減している。
同連合会は「東電が木材バイオマス燃料として木材を買い取るなど、事故前に少しでも近い形で林業の営みが再開ができる仕組みをつくってほしい」と要望する。

林業活動の停滞を受け、同県は、これまで森林所有者の判断に任せていた間伐や下草刈りなどの森林整備について、汚染状況重点調査と並行して市町村が進める森林再生事業に今年度から本腰を入れる。
県は「森林所有者の負担がなく、現場に利益が還元できる仕組み。県の森林再生の起爆剤としたい」(森林整備課)と位置付ける。

さらに東京電力は、森林賠償の基準を近く公表する見通し。林業者が待ち望んだ賠償だが、納得が得られるかは、地域や経営規模によって評価が分かれるとみられる。
同連合会の宍戸裕幸専務は「賠償、除染、整備と総合的な支援が林業再生に不可欠だ。現場と地元自治体、国が力を合わせ、とにかく森林復興を一歩でも進めたい」と切実な気持ちを訴えている。
というもの。

こういう事は、全く一般の人たちに知らされることは無い。
映画や漫画の影響から、農業や林業に関心を持ってくれた若者が増えているようだが、この現場と現実を知った時に、どう思うのだろう。
自然だから後回しにしてよいではなく、自然だから急がなければならないのだ。
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