こだわり米専門店スズノブ 西島 豊造(五ツ星お米マイスター)の豊かに造ろう

様々な現実を見つめらがらも、日々を前向きに考えて進んでゆくためのブログです

消費者を裏切る産直

2008年10月23日 04時47分34秒 | Weblog
 産直でお米を購入している消費者は、余程の事がない限り、他の産地のお米を食べることが無いと考えてよいと思います。

 消費者からすれば、毎回同じ生産者からお米を購入しているので、品質・味・特徴・安全性などについては、1年を通して、全て同じものが届いていると信じているのですが、なぜか、味・特徴についてはトラブルが多く、産地にではなく自分たちに「相談」という形で問い合わせが多いのが現実なのです。

 生産者からすれば、「設備の問題などから、味や特徴に変化があっても当然」と考えるかも知れませんが、お米を購入している消費者には理解できないことです。
ましてや購入している以上、お米は「商品」ということになるので、味・特徴が変わってしまうということは、クレームの対象となってしまうことを知ってください。

 よく「消費者は味覚オンチだから」という生産者がいますが、自分たちからすれば、自分たちのお米しか食べたことが無い生産者ほど、実際は「味覚オンチ」だと思っていますし、産地と色々な企画を進めている中でも、想像以上に多いと感じているのが現実です。

 消費者は、お米以外に、パンも麺も当たり前のように食べますし、コンビニのお弁当も食べますし、レストランでお米を食べることもあります。
さらに、旅行に行って産地でお米を食べることもあるのです。
 したがって、食べ比べを意識しいてる訳では無いため、品種などは全く当てられませんが、「美味しい・美味しくない」の判断や、自分の好みに「合っているか・合っていないか」の判断は、生産者よりもシッカリと出来ているのです。

 産直を購入している消費者は、他の産地のお米を食べることが無く、毎回同じ生産者からお米を購入しているため、当然同じものが届いていると信じているので、チョットした違いでも「いつもと違う」と、生産者が考えているよりも敏感に感じとっています。
 したがって、「お米が届くたびに、味や特徴が違っている」ということが繰り返されると、消費者からは「信用できない」「いいかげんだ」という不満が出てしまうのも当然のことなのです。

 これらの不満が、生産者だけに向けられているのであれば、「自らが招いたことだから」と言い切ることも出来るのですが、実際はそれだけに留まらず、生産者だけでなく産地そのものに対しても、「あの産地は信用できない」となってしまっていることも知ってください。
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