こだわり米専門店スズノブ 西島 豊造(五ツ星お米マイスター)の豊かに造ろう

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顔が見えるお米なら、なんでも許されるはずがない

2012年11月15日 16時13分18秒 | Weblog
大型ショッピングサイトで販売しているお米や、生産者が直接販売している、一部のお米について、ちょっと文句が言いたい。

「ゆめぴりか」や「つや姫」などの大ブランド米などについては、当り前のこととして「基準」というものがある。
それ以外の新しい品種についても、様々な基準やルールが適用されている。

生産者は、この「基準やルール」について、どう認識しているのだろうか。

「農協やホクレン・全農が、勝手にやっていることで、自分はシッカリとお米を作っているんだから、この基準に合わせなくて、自分が胸を張って売っても良い」などと、考えていないだろうか。
もしも、そうだとしたら、とんでもない間違いである。

検査して1等米なら、多分自信を持って売る事が出来るだろう。
では、2等米はどうだろうか。
自信を持って売る事が出来るだろうか。
「自分が作ったお米だ!旨いんだ!」と言い切る事が出来るだろうか。

「旨いんだ」と言い切りるのなら
なんで1等・2等・3等・4等という等級は、存在しているのだろうか。
さらに、なんでわざわざ「基準」を作っているのだろうか。

それは
1人の身勝手な「自分だけが」という考え方と、「売れればいいんだ」という流通が、その産地のイメージを悪くしてしまう。
産地の将来のために必要なブランド米を、木っ端みじんに壊してしまうという現実が、腐るほどに、山のようにあるからなのだ。

「俺の米が一番旨い」というのなら、お願いだから、日本中のお米が一堂に集まって競い合う、お米のコンクールに出して、毎年、堂々と優勝してから言ってほしい。
胸を張るというのであれば、理由を示してほしい。

トレサビリティがシッカリしているというのは当然のこと。
大切なのは、流通させるための「信用・信頼」そして「証明」。

なぜ判らないのだろうか。
どこまで身勝手に行動し続けるつもりなのだろうか。
自分だけが良い思いをすれば、他の人はどうでも良いというのだろうか。

これから政府がどうなっていくのかは、誰にも判らない。
何処の党が立ち上がってきたとしても、だぶんTPPは止まることはない。
自分の考え方としては、早まるだけだと思っている。

日本中に外国米が入り込み、一番大切な消費地を外国産米に詰め尽くされ、そこで暮らす消費者も外国産米を食べ始めてしまった時。
その時。
1人で勝手に行動していた人は、どうやってお米を売っていくつもりなのだろうか。

地域が活性化していて、若者が農業を継いでいて、街に人があふれかえっているという状態であれば、もしかしたら外国米と戦う方法は見つかるかもしれない。
でもこのままだったら、産地はもっと衰退している事だろう。
その時でも、「俺の米が一番旨い」と言い続けられるのだろうか。

生産者も、生活しているのだから、お米は売らなければならない。
出来の悪いお米だって、手塩にかけて作っているはずだから、やはり売りたいであろう。
気持ちはよく判る。

でも頭を冷やしてほしい。
将来のためを考えてほしい。

これは、地元でお米を集めて販売している、集荷業者にも言えることだ。
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