こだわり米専門店スズノブ 西島 豊造(五ツ星お米マイスター)の豊かに造ろう

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「えちゃけな」復活

2017年07月28日 15時48分37秒 | Weblog


「えちゃけな」と聞くと、
・JA小松市の地域ブランドであること。
・30人以上の大組織であること
・コシヒカリであること。
・食味値83点以上であること。
・遠藤五一スーパーアドバイザーによる指導を受けていること。
・土壌分析、SPADによる葉色診断に基づく肥培管理・調整肥施用をしていること。
・「えちゃけな」とは、石川県の方言で「かわいらしい、愛らしい」という意味だということ。
等の思い出すことが出来るかもしれない。
そして、「28年産を持って終了することになっていたブランド米」だという事も、多分思い出すことだろう。

それを受けて、「えちゃけな」を取り扱っていた、差別化米を専門に取り扱っている米卸「和穀の会」のラインナップからも、既に消え去っていて、自分たちの中でも、完全に消滅してしまった地域ブランド米という判断となってしまっていた。

「えちゃけな」は、自分たちとしては、小さな1つのブランドが消えるだけのことであって、全体に影響が出る様な大問題ではない。
しかし、JA小松市としては、やっと大消費地に胸を張って売り込みが出来る「えちゃけな」というブランド米を誕生させたばかり。
当然、かなりショックだったようである。

よって、少し前に連絡があり、今日の午前中にJA小松市と会う予定となっていた。
当然、「えちゃけな」を復活させるための打ち合わせである。

「えちゃけな」の最大のミスは、自分が良く文句を言っている「産地発信」が出来なかったことである。
「えちゃけな」はコシヒカリであるが、炊き上がりは、一般的なコシヒカリと比べると、やや柔らかめに、シットリ感を持って炊き上がる。
当然、それは個性であり、特徴であり、魅力であり、「えちゃけな」の武器の1つでもある。

であるが、それは食べる消費者が、それを理解していてのこと。
知識を持たせないまま食べさせてしまうと、その特徴がマイナスとなって評価されて、「柔らかい」「柔らかすぎる」という評価になってしまう場合もある。

だからこそ、ブランド化をしていくためには、プラスがマイナスと思われないように、誤解をされないように、常に情報を発信していく必要がある。

お米だけの情報ではなく、地域・歴史・文化・環境・取り組みと幅広く発信するするようにすると、FBを見てくれる層が幅が広がる。
当然のこととして、食文化、郷土料理なども発信する様になってくる。

結果として、情報が多ければ多いだけ、知識を持っていなかったことから誤解していた、「お米の炊き上がりが柔らかい」という理由についても、正しく理解できるようになってくる。
(情報は情報でつながっていく)

JA小松市では、FBを投稿できる職員を補充して、発信力をあげることが出来るようになったそうである。

やっとお願いしていたことが現実のものとなってきた。
であるが、それが、流通が無くなってしまった今になってというのが、正直、残念ではあるが・・・

しかし、今回の打ち合わせは「復活」をさせるためである。

なので、流通については、JA小松市から30kg×2袋を1単位として、直接米屋へ送れるように計画している。
15時までにJAにオーダーなら、当日発送を基本としている。
つまり、最短だと翌日に米屋に届くという、最速流通である。

食味値についても、ブランドとしての栽培技術が向上したことから、83点から85点にレベルアップする。
農薬は50%減。
化学肥料は99%減。
調整網目は1.9mm。
整粒歩合は76以上(もっと上げたい)。
タンパク質含有量は6.2%以下。
選別は、玄米色彩選別、石抜き、マグネットソーターを使用する。
新しいリーフレットも作成し始めている。

「復活」と言うよりは「進化」という内容となっているのだと思う。

和穀の会経由で取り扱ってくれていた米屋には、JA小松市がドアを叩くかもしれない。
その時には、取り扱う扱わないは別として、JA小松市の将来のために、色々な情報を伝えてもらいたいと思う。
コメント
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