一カ月のヨーロッパ旅行を終えて、なにかの用事で上野に出た、駅の改札口に若い女性が立っている、足元に大きなバッグがあるから、東北の街から、たった今、到着したのかもしれない、鼻スジがすっきり・白い肌・さわやかなオーラに包まれている、次の瞬間、
「あっ ここはヨーロッパではなかった」
ヨーロッパにいると思っていた、つまり、彼女は白人のように見えた、いや白人よりも白人的だった、だから、その時、
「日本人とは なんなんだろう」
、
不思議なことが続いた、あの「人国記」の一文に出会ったことだ、それまでの考えに疑問を持つ、さらに山浦さんのデーターにぶつかる、大きな疑いガアタマをもたげてきた、それが、
「聞いてください 聞いてください」
ところで、どこまで抉(えぐ)ったらいいのか、とんでもないものが出てきそうだ。