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マダムnihaoのフレッシュ搾りたてブログ。お気軽にお立ち寄りください。

もし裁判員に選ばれたら

2008-11-17 11:30:02 | Weblog
 昔から海外の法廷ミステリーを愛読してきた私は、幾度陪審員席に座っている自分を想像して夢中になってきたことだろう。
いよいよ日本の司法の大改革の幕が開く。

「来年から裁判員制度がスタート!」

 最近このCMが頻繁に流れるのを見ると、なんだかそわそわ落ち着かなくなる。
多くの人は、どうせ自分は裁判員の候補になることはないだろうと考えているらしい。
予想では数千人に一人の倍率らしいから、無縁でいられるかもしれない制度だ。

 しかしおそらく私は早い時期に当たるだろう。
あっ、いや、宝くじではないから当たるは不適切......必ずや選出されるという確かな予感でいっぱいになる。
この予感は、裁判員になりたいという深層心理の現れだろうか?
いや!宝くじ同様、いつかは絶対当たると信ずる妄想体質からくる。

 宝くじはまだ当たってはいないが、無作為抽出されることはよくある。
電話による選挙の事前調査、出口調査、街頭アンケートとか......。
もっと凄いのもあって、ある企業のモニターにも無作為抽出されている。
しかもこれは宝くじ当選率にも該当するほどの希少ケース&重要ミッションで、私はくじ運は悪いが無作為抽出運は非常によい方なのだ。

 法廷小説や映画に夢中になっていた頃は、自分こそは陪審員にふさわしい人物だと信じて疑わなかったが、実際に選ばれたらどうしよう?
裁判員は刑事事件の重罪裁判の審判を任せられるのだ。
死刑を宣告する局面を迎えることもあるかもしれない。
 ★裁判の内容が理解できるだろうか?
 ★他人の罪を罰することなど出来るだろうか?
 ★冷静に判断することが出来るだろうか?
 ★事件が冤罪だったらどうしよう?
不安と心配のタネは尽きない。

 逆に、もし自分が裁かれる立場だったらどうだろう?
庶民感覚のない裁判官に裁かれるよりは、自分と同じような生活をして同じような問題を抱えている一般市民に話を聞いてもらい判断してもらいたいと考える。
そして罪を犯した心情を理解してもらえることを期待する。
しかし『罪を憎んで人を憎まず』という原則に慣れていない一般人の裁定は、裁判官の裁定よりも厳しいものになることも予想される。
死刑執行の数は一段と増加するだろう。

 あら?もしかしたらこの制度は、現行の裁判よりも量刑を重くするために実施する制度なのだろうか.......ふと疑問。

 裁判員制度は、法律専門家の判断だけでなく一般人の常識を判決へ反映させることを目的としている。
もし裁判員に選ばれたら........
国民の常識良識を持ち合わせていれば大丈夫だという話だ。
私の場合は、それが問題だ。


 

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11 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (うらら)
2008-11-17 15:50:57
>罪を憎んで人を憎まず

う~んやっぱり私は罪を犯した人を憎んでしまいそうです。
けれど裁判が進んで、加害者の家族などが参考人として呼ばれ、情に訴えられたら心は揺れるかな?

裁判員に選ばれる人は、偏向した意見を持っていてはダメとか。
私の考えが偏向していないっていう自信はありません
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Unknown (燃える闘魂)
2008-11-17 18:30:56
とっても難しいです。

そもそも、法律を基準に職業裁判官が判決を下すと規定したはずの日本国憲法に(憲法自身の内容が「正しい」かどうかは別として)この制度がどうして反さないのか、そもそもそれがわかりません。

何より、「疑わしきは被告人の有利に」という刑事裁判の原則が、「説明を受けた」くらいで制度としても心情的にも(そもそも「心情裁判」はいけないが)一般市民である「裁判員」に理解も納得もできるのか。

また、(通称「推定無罪」の原則を)理解したとしても納得できないまま、「法を適用、宣言して争訟の解決に助力する国家作用」たるべき「司法」の一端を担うということが、「被告人の権利を守」りつつ可能なのか。

陪審員(ちょっと違いますが)というのはそもそもアメリカ西部劇時代の、各ムラに裁判官なんて配置すべくもない社会において、少なくとも心情的、見せ掛けの、「公平さ」「社会正義」を実現しようという意図と事情が大いにあります。

「hang him!」、奴を吊るせ! という報復感情の充足と、合理性や無辜を罰する危険の回避よりも多数決による「大勢の納得」と「その後の社会・秩序の安定」を重視した原則がその基礎にあると思います。

全面否定はしませんが、この制度の拙速な導入には、そして特に「重大な刑事事件において」という限定の仕方にむしろ、強い違和感を感じます。

「推定無罪」や被告人の人権保護の行き過ぎが問題なのだとすれば、それは刑事裁判や刑法の規定と運営、つきつめれば憲法の問題かもしれないそういうところにこそ問題があるのであって、こんな逃げ道で誤魔化すべきではないと思います。

「憲法9条は戦争を放棄しているけど、でも現実問題として北挑戦が攻めてくるかもしれないから、憲法改正は中々できないから、『自衛隊』って名前の軍隊を作ろう」と、もし今自衛隊が無いとして、そういうやり方が良いのかどうか。

私の感覚ではむしろ、「金を返せとか遺産がどうしたとか、交通違反とか」そういう「軽い」事件にこそ、法律の現状と解釈のみを説明したうえで「市民感覚」を導入することのほうが、必要もあり結論の妥当性も期待できるような気がしてなりません。飽くまで「どちらかと言えば」ですが。
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うららさんへ (nihao)
2008-11-17 19:47:44
どうも私はミステリーの読み過ぎで、裁判員制度に期待するところが大きかったのですが、実際この制度が開始となると、いろいろ難しい点がありそうですね。
裁判には慣れていない私たちが裁判をするのですから一体どうなるんだろう?
でも5月から実施されるのは確実だし、裁判員に選ばれないという保証もありません。
特に選ばれる予感のする私は、もう今からドキドキです(笑)
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燃える闘魂さんへ (nihao)
2008-11-17 20:05:28
闘魂さん、私の稚拙な記事に大変有意義なコメントをありがとうございます。
最近裁判員制度の宣伝が目立つので、いつものごとく問題を掘り下げずに書いてしまった記事でしたが、闘魂さんのご意見で、これは真面目に考えていかなければと反省した次第です。

はじめは私も法廷ミステリーの乗りで裁判員制度を歓迎していたのですが、考えれば考えるほど難しい問題だと思うようになりました。
裁判に民意を反映させるとはいっても、高裁や最高裁での裁判員制はないといいますから、形式だけの改革に踊らされてしまうかもしれませんね。

アメリカの陪審員制度が西部劇時代の名残だとは知りませんでした。
とても興味深かったです。
日本はいまだに大岡越前の国だから、どこかで何らかの変革が必要だったとは思いますが....。

ところで、『北挑戦』はギャグなのでしょうか?ミスなのでしょうか?

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やられたっ! (燃える闘魂)
2008-11-17 21:07:40
会社で投稿し、今帰宅して読み返して「北挑戦」に気づいたところです。
勿論、2回は読み直して校正もしたのですが、それでも漏れました。

今、「さてこれを、素直に『ごめんなさい』するか、それとも『来た、挑発』方面に誤魔化すか、どうしようかな」と思いながらその後のコメントを読んでいたら、「あっ、見つかっちゃった!」といういきさつです。

はい、ミスでございます。
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燃える闘魂さんへ (nihao)
2008-11-17 21:36:44
お~っほほほ!(マダムの高笑いのつもり)
一矢報いたざます。

常に遺漏なき闘魂さんの文章、これは絶対にギャグだろうと思っていました。
大変楽しいミスをありがとうございます。

みなさ~ん、闘魂さんのミスをご覧あれ~!
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難しいねぇー (ゆっかりん)
2008-11-19 19:58:01
ちょうど、日曜に裁判員制度のパンフレットが入ってました。

そのパンフレットを見ながら、もし有罪と判決が出た時に、被疑者(犯人?容疑者)の家族に恨まれたり、もしくは襲われたりしたら、どうしよう?などと、想像してしまいました。(ごめんなさい、ミステリー小説の読みすぎと思いつつ・・・)

検察官や弁護士さんの力量により、随分判断が左右されそうな気もするし・・・。
最近ますます思考能力が衰えてきた私を、ちゃんと理解させてくれるだろうか?

うーん、不安大きいですねー。
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Unknown ()
2008-11-19 20:17:55
(^^)一本取られましたなあ!和尚様。

まさにお口に手を当てて、横目で蔑むように
勝ち誇った満面の笑みのマダムの高笑いが聞こえてくるようでございます。ご愁傷様でした

この制度について期待されているのは裁判員
が参加することにより、裁判官、検察官、
弁護人とも、まず国民に分かりやすく、迅速
な裁判とするようになることや、法律の
専門家が当然と思っているような基本的な
事柄について「どうしてそれが当然なのですか」
などと裁判員から質問や意見が出されること
によって、国民が本当に知ろうと思っている
のはどういう点なのかということが明らかに
なるのが狙いだとありました

まあ、難解な法律の解釈を考えると解らない
でもないですが、プロの法律家が素人を説得
している場面の原告や被告は「おいおい、
そんな頼りない裁判やめてくれよ」なんて
ことになってしまいそうな気もしますけどね

国民が裁判の理解を深めることが目的だと
すればもっとほかに方法がありそうな気も
しましす、それで司法が、より身近なもの
として信頼も一層高まるとはどうしても思え
ないんですけどね

でも北の挑戦を受ける可能性もあるご時勢
ですから(和尚様、これを略したつもりだった?(^^)・・・うーん、でもやっぱり素直に
ゴメンナサイは?かな(^^)



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ゆっかりんさんへ (nihao)
2008-11-19 20:33:04
いよいよ裁判員制度実施の日が近づきました。
もし選ばれたら.....得がたい経験はしてみたいけれど、不安と心配も尽きないですね。
被告や被告の家族から報復されたりしないように、暴力団関係の事件の裁判員にはならないようですが、今は素人の方が恐いものね。
元厚生次官殺傷事件のようなことが起きないとは断言できないです。

私はおしゃべりだから、秘密を守ることができるだろうか心配だなあ。
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又三郎さんへ (nihao)
2008-11-19 21:26:47
闘魂和尚様の誤変換は大変嬉しいミスでした。
また是非お願いしたいものですね。

裁判員制度の狙いは、こういうことを言うということが、そもそも司法制度がうまく機能していないということの証明になっていますね。
裁判が身近ではなくわかりにくく、司法に対する国民の信頼が低下しているということだと思います。

当の裁判官たちは、この制度にはきっと反対しているのでしょうね。
こうなれば、法律には無知な私たちが普段着で闊歩して、一般人の良識、常識を裁判官たちに指導する気構えが必要になってくるかもしれません。

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