日伊文化交流会

サークル「日伊文化交流会」は板橋区で生まれ、元東都生協登録サークルとしてイタリア好きの人たちが集まり楽しく活動しています

「デンマーク・デザイン展」に行って「ヒュッゲ(hygge)」を感じてきました(2017.12.20)@損保ジャパン美術館

2017年12月28日 | 美術館・博物館
「デンマーク・デザイン展」に行って「ヒュッゲ(hygge)」を感じてきました(2017.12.20)@損保ジャパン美術館
 

行ってきましたクリスマス前の「デンマーク・デザイン展」!!

12月10日欧日協会の「2017年を振り返って」の恒例セミナーで 今年流行った言葉として出たのですよ hyggelig ← デンマーク語からの外来語で 「ヒュッゲの」つまりドイツ語でgemütlichkeitを指す言葉です 
主に若者に使われているhyggelig は居心地のよさを表す言葉で 暖炉の前に座り本を読んだりお喋りしたり...という まったりした時を持つというわけ(#^.^#)
この単語が即分かったのはクラブツーリズムの世界遺産講座の北欧編で「ヒュッゲ」について習ったのでピンときた!

 *       *        *

デンマークは 北欧デザインの中でも数々の巨匠を輩出し続けるデザイン大国なのだそうです
シンプルな美しさと機能性 技術力にすぐれた高いクオリティが特徴で 誰もが良質で快適な住まいを持つことを推奨してきた福祉国家だからこそなのですね!

19世紀から ミッド・センチュリー(20世紀中頃)に至る 家具 食器 証明器具等を見てきました

第1章 国際的評価を得た最初のデンマーク・デザイン

ここではまずロイヤルコペンハーゲンの19世紀の磁器等が展示されており 歴史を感じました

第2章 古典主義から機能主義へ
深皿やピッチャー等 またテーブルランプ そしてテキスタイル等がありました

第3章 オーガニック・モダニズム - デンマーク・デザインの国際化

ここでは Y字型チェアがとても大きくて 初めてオーガニック・モダニズムを知りました
そして アーネ・ヤコブセンアントチェアは 背中と椅子の部分が初めて一体化した形の椅子とのことです 1952年に作られました
彼は デンマーク古典主義からインターナショナル・スタイルに移行したのだそうですが そのデザインがとても気に入りました! 頭の両側のスペースが大きく取られていて安心♡

また デンマーク生活協同組合連合会の家具開発部門責任者のバアウ・モーウンスンが 安価でよい椅子を設計したことも知りました

なんといっても ポウル・ヘニングスンペンダント・ランプの形が松ぼっくりに似ていて 光がちゃんと下の方にやさしくあたるような形になっているのですよね... この板の角度がなんともいえず優しく感じました♡

ヴェアナ・パントン
は チラシにもある真紅のハート型のハートコーンチェアを作りました これは目を惹きましたね~

デンマーク・モダニズム
は1970年代に始まった シンプルで使い勝手がよいデザインです 小物やブローチ カトラリーや台所用品などもありました こんなキッチンに憧れます( *´艸`)

レゴブロック(無限連結式ブロック玩具)もありました 懐かしいですね~ レゴは leg godtよく遊べ」というデンマーク語(Danish)から来ているのだそうです


第4章 ポストモダニズムと現代のデンマーク・デザイン

ナナ・ディツェルは女性設計者で トリニダード・チェアは 休暇で訪れたカリブの島の椅子のイメージだそうです 

そして最後の特別出品コーナー ここで実際に座ったチェアは 外国の方の身体に合わせた大きなチェアでうっとり... そしてそのうしろの壁には テキスタイルタイルが貼られていて 壁という空間を立体的にアレンジしたKVAdrat(クヴァドラ)社のウールの感覚に なんともいえず魅せられました...  

   ← テキスタイルタイルは まるであじさいの花畑みたい...♡

年末のせわしなさが一瞬ふっとんだヒュッゲのひとときを 忘れません...

デンマーク・デザイン」展は こちら ← 12月27日(水)で終了

 *       *        *


さてでは 2017年11月25日に放映された「世界ふしぎ発見!デンマーク」についてです:

デンマークは 国民(260万人)の幸せ度が高い 「世界幸福度ランキング」で2016年1位(2位はスイス) 2017年2位(1位はノルウェー)なのです 日本は51位

税金は高いがきちんと反映されていて 教育費・医療費も無料 選択の自由があり ただし物価は高い (ペットボトルの水が400円くらい) 消費税25% 国民負担率70%(直接税、社会保障費) という高負担・高福祉の国です
 
暖炉のあるリビングで ゆったりと家族と過ごすのが「ヒュッゲ(hygge)」とのこと 

デザイン王国デンマーク 森の幼稚園 スモーブローという名物オープンサンドイッチ  

自転車専用ハイウェイ(首都圏13エリア)があり通勤・通学は半数が自転車  2050年までに化石燃料廃止を目指している

クリスチャニアバイクという 子どもや荷物を載せるリヤカーのような自転車もある
自転車専用のスマート信号もつく 逆に自動車税150% 通勤時間が2/3に減り 医療費や環境保全費が削減されたという マイナスをプラスにするのがデンマーク流

スーパーキーレン
に5年前にできた公園は 50か国以上の住民の出身地を象徴する遊具を取り入れたところ 治安がよくなり住民の交流のきっかけとなった 日本からはタコの滑り台♪

住宅ローンの優遇制度
があり 蚤の市で家具も揃う 広々とした家 週末の家族でのお菓子作り 平日は午後3~5時に仕事から帰宅 ←うっそ~デンマークはみんなそうだって!!古代ローマ時代も午前中しか働かなかったし(笑) 

教育費も貯金していなくて 大学生は生活費も税金から出る 「税金が高くとも有効に戻ってくるなら暮らしに支障はない」とのこと 

ヒュッゲ(hygge)
とは: 居心地がよいこと ささやかな幸せを大切にすること 日常の大変さからの避難 なのだそうです

(日々ただ忙しくしているだけの私たち日本人は...とても到達できないと思う...)

相席食堂で見知らぬ人とおしゃべり 子どもと老人がゲームをしたり 政治の思惑を超えた人々のつながりが ヒュッゲの一つでもあります
 
2017年
日本とデンマークの外交樹立150周年 ロイヤル・コペンハーゲンも記念に日本の植物のモチーフを発表 

19世紀の敗戦 領土減少から立ち直ったデンマーク人の強さを表す言葉は「外で失ったものは 内に見つかるだろう」(作家 ホルスト) とのこと
酪農大国となったデンマーク ロラン島のオーガニック農園の 伝統を取り戻し 豊かな大地を取り戻す試み デンマークの古代から続く茅葺き屋根に使うススキは 日本からの養殖 

そんなデンマーク人の強さを作るのが 実は「森の幼稚園」なのです
子どもたち(25人いた)は 広い森の中で自然と遊び のこぎりやペティナイフやスライサーを平気で使ったりしますが 大けがはないとのこと 文字も計算も小学校入学まで教えずフルに五感を使い鍛えて 人と自分が違うことを学ぶのだそうです

独身の30才男性には 胡椒が贈られるのだそうです 人生にスパイスを!!とのこと(笑) 

また 広島市は 日本にヒュッゲを伝えてきており 広島アンデルセンのパン屋さんが紹介されました ここのデニッシュがデンマークに里帰りしているそうです♡
2030年までに現金が廃止されるとのこと これにはビックリ!! キャッシュレス社会は犯罪が防げるからだそうです

* 写真は デンマーク・デザイン展の入り口 ここで記念撮影しました♪

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