8月1日正午現在、台風12号は暴風域を伴いながら沖縄本島北の東シナ海を黄海に向かって北上中らしい。本島地方に暴風域は掛かってないが、大型なので15m以上の強風域を脱するのは明日以降だ。現在本島北部では雨、風とも吹き荒れている(どうやら暴風警報が午前にあったようだ)。更に遅れてきた強い台風11号も そのあと日本列島に接近する見込みらしい。いずれにしろ辺野古の海上作業はその後お盆もあって当分不可能である。この遅滞状況は、政府防衛省防衛局の辺野古埋め立て戦略にその暴力的強行路線につき遅れを取り戻すための加速的障害排除手段が付加されるはずだ。この国の有り様をよくよく見ておかねばならない。例の鉄柵や米軍提供区域外歩道上の凹凸鉄板布設行為、あるいは長島桟橋立ち入り禁止看板などは、住民活動に対する明らかな嫌がらせであり、これを実際に作業する末端の職員連中にはこの国の悪辣な手法が当然に見えてきてない。彼らは業務命令に従って職分を全うするだけなのだが、事実上彼らの職務行為が一種の国家犯罪への共犯関係にあることは客観的に明白ではある。そしてハンナ・アーレントが指摘したように職務に忠実な普通の職業人、であったアドルフ・アイヒマンのような存在が、国家犯罪の忠実な実行者となる可能性こそ歴史的ホロコースト教訓として留意すべき真実ということ。取り分け軍隊論理の枢要は命令下達絶対服従指令完遂にあり、そのためには手段を選ぶ必要さえないのであり、住民を守ることよりも軍事的進捗こそがほぼ絶対優先で目的化する。兵士たち、あるいは防衛局関係職員が、自己の認識判断を停止し職務に忠実であろうとすればするほどにいよいよ国家犯罪は何げに彼らの手で、まさに効率的加速的に実行されるということになる。(つづく)