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動物愛護・動物の同行避難

2019年07月09日 | 震災・災害関連
2012年、震災の翌年に入学してきたYくんという学生がいました。彼は動物愛護に興味があり、1年生の基礎演習で動物愛護について取り上げたい、と希望しました。わたしは獣医師ですから動物愛護の考え方やその法律を学生に教えたりすることはありましたが、学生の卒論の研究テーマとして取り組んだりしたことはそれまでありませんでしたし、愛護センターとの関係も持っていませんでした。しかしYくんが愛護センターに見学に行きたいというので、あちこちに連絡を取り、年が明けた2013年2月に、1年生数名と初めて県の動物愛護センターに出かけました。

【当時の写真】

その後、愛護センターの獣医さんから電話がかかってきて、獣医師会に入り、動物愛護の委員をすることになり、学生の卒論で動物愛護のテーマをとりあげて調査をしたりするようにもなりました。Yくんの卒論のテーマは同行避難についてでした。復興住宅ができた頃で、ペットを連れて入居できる復興住宅を訪ね、住民の方にアンケートを取らせていただきました。本当に大変な調査で、まとめきれない部分もありました。

そうこうしていたら、最近になって自治体の総合防災計画に動物との同行避難についても計画に入れるということになり、獣医師会でもそのことについてさらに深く取り組むという話が出てきました。

あの頃1年生だったYくんが、動物愛護についてやりたいと言ってこなかったら、私がこの件に携わることはなかったかもしれないと思うと不思議な縁だなと思います。今日はYくんが取ったアンケートのコメント欄をあらためてまとめなおしました。動物の同行避難って本当にむずかしいです。でも向き合わなければ次の災害のときに同じ問題が起きてきます。解決のためにはいろんな人のネットワークが重要です。それが宮城でできたらいいな。震災を経験したこの地で、モデルを提案できるようになれるといいなと思います。
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