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マウスの扱い方についてのセミナーと実演

2008年05月10日 | 仕事・研究
昨日、わたしの大学の先輩で大阪時代に同じ研究所で仕事をしていたTさんに来ていただき、学生向けに実験動物、とくにマウスの扱い方についてのセミナーと実演をしてもらいました。うちの研究室ではマウスを常に飼育しています。繁殖させて増やすこともします。経口投与、寄生虫の感染(これも経口)、腹腔注射、心臓採血なども日常的に行っています。ですから、マウスを適切に扱うこと、きちんと保定することなどが非常に重要なのですが、こうすればうまくいく、というのを教えるのはなかなか難しく、やはり「なれ」がどうしても必要なので、だんだんに体得するものだから研究室の学生も最初はうまくいかないもの、とつい決め込んでいました。わたしの学生時代もそのように教えられ、感覚は自分でつかめ、と言われていました。しかし、昨日教えてもらった学生は非常に明確にポイントをつかむことができ、感覚を「体得」することができたように思います。普段の実習ではなかなか全員が十分なレベルに達するまで教え込むことは難しいのですが、昨日は少人数だったこともあり、各人の満足度が非常に高い実習になりました。遠方からはるばる来ていただいた甲斐があったと思います。こういう技術はきちんと教えられる人に一度教わるのと教わらないのとでは全然違いますね。

さて、私自身も実験動物を20年くらい扱っているわけですが、それでも今回勉強になることがたくさんありました。実習を行う上での新しい視点も得た気がしています。これからもなるべく機会をとらえて新しい学びの場を提供していきたいと思います。

ところで、今回の実演はビデオに撮影しました。
見てみたい方はぜひお声かけください。
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2 コメント

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羨ましいです (よっこ)
2008-05-12 11:28:12
 論文以前の基礎的な技術,意図がある場合もありますが論文で詳細がかかれない方法論は,研究室で受け継がれるか外部に学びに行くといった,徒弟制度のようになっていることが多いように思います.私自身は研究からは遠ざかっていますが,自分の所属する研究室で受け継がれている方法が本当に適切なのかという疑問,後輩にきちんと受け継がなければならないといけないというストレスを感じながら過ごしていた時期がありました.

 基礎的なことと思われることをきちんと学ばれる,学ばせるそして外部にも紹介してくださるはりねずみさんを尊敬します.
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本当に適切かどうか (はりねずみ)
2008-05-12 18:57:11
そうですねえ、受け継がれているのが本当に適切かどうかというのはあるかもしれません。実験のスタイルというのは研究室によって違っていて、同じ実験であってもプロトコルが違うことはよくありますが、そういうときの鉄則は合にいれば郷に従え、です。しかしそれとは別に、自分がベストと信じていることや、長年やっていることでも、他の人のやり方を聞いて改善するということはあってよいと思います。

また、私より上の年代の方はたいてい何でも自分でやってきた世代です。キットもない時代、経験値の高い世代ですから、教えを乞うと得るものは大きいですよね。
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