◇ 『マスク』 著者: 堂場 瞬一 2002.4 集英社 刊
堂場瞬一の作品はこれまで警察ものを主に読んでいたが、ちょっと興味をひかれて手に取った
単行本が『マスク』。読んでみると「ん?」という感じではあるが、これは「スポーツ青春小説」とい
う分類に入るらしい。
妻子を捨ててメキシコに渡り、ルチャドール(日本でいうプロレスラー)を生きた父が死んだ。
今ルポライターとなっている息子はメキシコの暮らした小さな町の赴き父の半生を知る。
小さいころに捨てられた息子は父親に対しそれなりのわだかまりがある。しかし町の人たちから
父の思い出を聞き回るうちに、傑出したルチャドールとして英雄視されている父と日本に残した妻
と息子への切ない想いを知ることになる。
かつての友人や関係者はレオンの息子を立てて、偉大なるルチャドール「レオン」の追悼試合を
開こうということになる。
解説者荒木則雄氏は「近年これほどラストシーンの描写に長けた新人作家を私は知らない」と絶
賛しているが、果たしてそうか。
(以上この項終わり)
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いや、ちょっと違うジャンルな気もしますがねぇ。
ちょっと負を感じる面もありますし。
新作「ラスト・コード」も読みましたが、若手刑事と少女の
組み合わせは、意表をつかれました。
でも、悪くない。といいますが、次への期待がありますし、
イイと思いましたよ。
そして「ラスト・コード」が本当に新たな試みの
第1歩だとする解説まで見つかったり。
http://www.birthday-energy.co.jp
新たな方向を打ち出すタイミングもバッチリ、とのこと。
これは期待ですね。
マスクはスポーツ青春小説か.これは本の帯
のセリフです。小生も違和感を持ちました。
「ラスト・コード」テーマは別れと再生?
読んでみます。