JCP市原時夫です

千葉県房総の睦沢町から、政治・経済・歴史・オペラ・うたごえを考えるgabuku@m12.alpha-net.ne.jp

「ゴロン太」を園芸の木材暖房で石油から地元資源活用へ 南房総市を視察

2014年07月01日 | Weblog

「平和といのちを考える会」が、今年の会(8月24日中央公民館)の内容の一つとして、自然エネルギー活用の実践例として、県内の南房総市を視察しました。
 石油から木へ
 南房総市は、旧和田町や富山町などが平成の合併で出来た市です。
 市は、農林水産部の中に地域資源再生課を設置して推進しています。
 総合的な自然エネルギーの計画を作成し、その中でまず、施設園芸用「薪」暖房機の導入を行い10台、20台と広がり、30台へと広がる見込みです。
 使用している、施設園芸農家の軽込さんにお話を聞きました。
 冬場のこれまでの、石油燃料は緊急用に残してありますが、ほとんど「ゴロン太」で間に合わせ、午後6時頃に薪を入れ、9時頃にもう一度入れて、かなり広いハウス全体の温度調整管理が出来ていると言います。
 ハウスの隅に一台おいてあるだけで、循環用のパイプは必要ないとのこと。
 森林組合も活性化
 原料は市内の森林から、森林組合が伐採しこれまで捨てていた未利用材の活用かた始まり、プロセッサーと呼ばれる、ショベルカーの先にチェーンソーを付けたもので、一定の長さに伐採、機会で薪割り、市の未利用地を利用して乾燥させたものを、農家に卸しています。
若者雇用と不要資源の活用
 森林組合では、若い方が元気に働いておられました。 また、軽込さんは、不要になった葡萄のツルを、燃料の初期燃焼に活用、また、近所からも不要になった木材が提供されるなど、まさに、循環型のエネルギー創出になっています。
 市の担当課の押元氏によると、利用農家の意見を聞き、市も業者に改良を求めるなど、実際の活用の中でより効率の良いものへ発展させているようです。
 平成25年度は10台だったのが、希望者の状況から
26年度20台、27年度は30台を予定するなど、口コミで農家に評判が伝わっているようです。
市内の環境仕組みを研究し
 市の当初計画では、発電・ペレット化、木質チップ化などさまざま検討されており、第一歩というところでしょうか。
 南房総市の独自の、広大な森林資源の存在と木材切り出し加工・貯蔵・乾燥・運搬の仕組みと農家の需要が創出され、安定性と石油より安価に出来る経済性が保障される条件を整えたことが前進のカギではないでしょうか。
 そのことが、石油を利用して、海外に流れていたお金が、地域を循環するという地域経済の発展に貢献できる条件を生み出しつつあり、化石燃料などの大量消費や人類の存在を脅かす原発からの脱却の一つの方向を示しているのではないでしょうか。