紫草(日本ムラサキ)の記

日本ムラサキの紫根は輸入品に頼っています。薬用また、染料として国産紫根の生産普及、流通を期待しています。

紫草の種子、実る季節

2015-10-16 20:29:22 | ムラサキの栽培

 紫草(日本ムラサキ)の種子、結実近し



最低気温5℃を記録、株によって異なるがムラサキの種子の色が変わって来た。一株から採れた種を数えた人がいた。旺盛な株で953粒であったと記録されている。



この株はやや小振りで生育も遅かった。まだ種は黄緑色である。寒さには以外と強いので霜が来てもしっかりと結実してくれると思う。

大きな株になると採取時期の判断が難しくなる。枝の先端の部分まで黒熟しホーロー質化するまで待っていると下部の早くに結実した種がこぼれ落ちてしまう心配がある。

上部の細い蕚片が黄色くなる頃に分枝を茎近くでカットしてビニール袋に入れてしまうと散逸が少なくすむ。




この時点で、不稔種と思われる種がわかる。

  「むらさきも ちいさきたねに いのちかえ」 
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紫草、発芽の条件(再認識)

2015-10-11 19:13:09 | 紫草の栽培

 ままならぬ紫草の発芽

パック内で発根しポットに移植するが、なかなか発芽して来ない紫草。
普通、発根を確認してからポットに移して2日もあれば緑が見えるのだが・・・。
発根種を取り出して驚いた。



白かった根が黒変している。腐ってしまったのだ。
原因は言わずと知れた、水分過多による過湿である。



驚きはこちらの方が大きい。種を回収して放置したままの容器から3個の発芽を発見。

種を伏せた用土は砂混じりで、からからに乾燥している。以前川砂の使用が効果的だったのに今回、その効果に疑問を感じていたのだが、その疑問が解けた。

こんなに乾燥していても発芽してくるのである。表面が乾いたからと見て、すぐ給水すると発芽条件を損なう恐れがある。


同じ様な作業だったのだが、手順にミスがあった。

以前はあらかじめ水分を含んだ用土を使っていたのだが、発根種を入れる直前にポットの底からたっぷりと水を吸わせていた。

その上部に小穴を作って種を置いていた。乾いた赤玉土の給水、保水力には驚かされた。




  「むらさきの きげんそこねて せきめんし」
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紫根を掘る(水無月)

2015-10-08 21:10:52 | ムラサキの栽培

 紫根を掘る季節になった

生育の途中で茎に手を加えた株である。



掘り返してびっくりした。茎に手を加えたが、その姿はカメラには収めてない。要らぬ事をしたという形態であった。露地ではあるが、近くの野ネズミのいる畑ではなく、時たま草取りに行く畑であった。

株周りが巨大である。しかし根は紫根の鮮やかな色が、細い隣の紫根と比べても冴えない。
この株からは種を採る事ができなかった。いや、葉は繁ったが花を見なかったのである。
手を加えた事は確かなのだが、詳細は記憶していないのである。伸長する茎の先端を摘み取ったおぼろな記憶があるばかりだ。

それ故であろうか、こんもりとした姿で他と比べて殊の外草丈は低かった記憶がある。


株元を見ると3本立ちになっている。ひょっとすると2年目の株の収穫であったのだろうか。
この場所には何本か2年目の株が残してあり、そのほとんどが紫根は消えていて早くに枯れてしまっていた。
畑の整理に枯れ草と支柱をまとめて、雑草を抜き畝に鍬を入れて耕して、この株も踏みつぶしてしまう所であった。


 「しこんあり すがたをけして なぞのこり」
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紫草(日本ムラサキ)10月の発芽

2015-10-08 19:40:45 | ムラサキの栽培

 

発芽方法の変更

種播きに依る発芽方法を変更する事にした。

種に依って発芽の時期がズレが大きい事が変更理由である。スペースの問題も解消される。

10月発芽のために播いた種も用土の中から回収する。

もう1日待てば発芽を見れた種も見つかるが、何時発芽するかわからない種も隣に3粒見つける。

 

ここにも、発芽の始まった種があった。最初の発芽が出てから1週間になる。

ポツリポツリの発芽を待つのも楽しいが、苗のためにはポットでの養育が必要と考える様になって来た。

いずれ、大きくなり、移植をして栽培しなくてはならない。

移植時にポットの用土と根が一体である方が根を痛めず、移植後の生育も停滞する事も無くスムースに行く。

初めからポットに播けばと思うが、何時芽が出るかわからないポットを置いておくスペースがない。

これは、回収した種の翌日のパック内の発根の様子である。この発根種をポットに播く事にした。

まず発芽は間違いない。2日後には発芽を確認する。今後、紫草の種はパック発根法へ切り替える事にした。

残された種は乾燥と湿気の繰り返しの中で、ポツリポツリと発芽していく。

 

 

  「まるみえで  おくれてならじと  ねをみせる」

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神無月10月の紫草

2015-10-02 19:37:06 | 紫草の栽培

 

 神無月の紫草の発芽

8月の末に、早くも2015年産の種が採れたので早速に発芽実験に挑戦!

10月初めの発芽を予定しての実験スタートであった。種の冷温発芽処理は3週間。

種播きは9/23。10/2朝には発芽を確認する。4粒である。

典型的な発芽スタイルである。固い殻を帽子にして双葉の緑が気持ちを和ませてくれる。新種も発芽試験をクリアーする。

パック内では、発根がポツポツと引き続いている。これが地中での現実だとすると、発芽を諦めずに待つ事ができるだろうか。

発根した種は早めに育苗ポットに移植する。2日もすれば発芽となる。

 

畑のムラサキが異常である。元気な葉が内側に反っている事に気付く。

野ネズミの被害であろう。根元を掘って見ると心配した通り株の真下に大きなネズミ穴を確認、紫根もかなり食べられたのであろう。

ネズミ穴を埋め戻したがついに種を見ることも無く全体が萎れてしまった。

藍の花が咲き出し、紫草の花が終わる交差の季節だ。

紫草の花、終花。間もなく霜がくる。

 

「はなさけど おどらぬむねに ねずみあな」

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