紫草(日本ムラサキ)の記

日本ムラサキの紫根は輸入品に頼っています。薬用また、染料として国産紫根の生産普及、流通を期待しています。

紫草2016、新種の発芽試験(終了)

2016-11-25 19:08:24 | 薬草栽培

 「新種の発根試験を終了」
 2016日本ムラサキの新種の発根試験を終了する。
 新種の発根力に驚いた。短期間に多くが一斉に発根し、パック内の並びが消えた。
 浮種検査をして廃棄処分対象の浮種からの発根にも驚いた。
 浮種検査再考の余地が残った。

 右側、新種検査で合格品とした種、1粒が未発根として残った。
 98%の発根率である。残った1粒も痛んだ様子はない。
 時期遅れで発芽する種かも知れない。



 左側、浮種からまた1粒が発根する。
 結果として50粒の内、26粒が未発根として残った。48%の発根率であった。
 約半数が発根したことになる。しかし、残った種は腐敗し、傷みが激しい。
 自家用としての利用がいい所だろう。
 廃棄処分とするには勿体ないが、合格品とする訳には出来ない。




 発根した種を育苗ポット1個に3個の発根種を伏せる。
 3日程で殻を帽子に双葉が発芽してくる。
 時々、帽子の殻が抜けない双葉があり、手助けをしてやる。
 紫根の収穫が終わると同時に、またひととせが始まった。

  「あきなえが ならびそろいて はるをまち」


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紫根2016収穫(終了)

2016-11-22 19:08:44 | ムラサキの栽培

 「箱型栽培装置からの収穫」
 2016紫根収穫、無事終了となる。
 雪のくる前に収穫を終えたかった。ついに雪マークの天気予報である。



 この箱型栽培装置の紫草の生育状況も旺盛であった。
 紫根の生育状況への期待は大きい。タキロンの枠を取り外す。
 この箱型栽培装置は仕切りを入れてない。




 容易と思われた紫根の取り出しは、簡単ではなかった。
 苗の移植間隔は狭かった。大きく生育した紫根が隣の根と絡み合ってしまう。
 仕切りが無いので根は勝手に延びて行く。



 主根と千切れた細根、未熟で来年の生育を期待する苗と別ける。



 この箱型栽培装置からの最大級の1本である。
 長さ50cm、株元径は3cm。




左右共に、大差ない大きな紫根である。




 塩ビのパイプから何とか取り出した1本(左)と比較してみた。
 筒型栽培装置は狭い場所でも多くの紫根の収穫が可能である。
 これだけのサイズになれば、申し分ない果報である。
 
  「はんとしを つつをまくらに ねてまった」






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紫根2016収穫(続)

2016-11-21 20:00:09 | ムラサキの栽培

 「栽培装置の結果考察」
 狭い場所でムラサキを栽培する方法として、その栽培装置を考えざるを得なかった。
 筒型と箱型の2個の栽培装置を想定して素材を検討。
 安くて、作り易く、耐久性があるものをさがす。
 既にパイプとして市販されているものは安くはない。
 自作に依るより安いものは無い。



 筒型栽培装置、ポリカブレダンから紫根の取り出し。
 収穫方法は最も簡単であったが、風化に依る劣化が顕著。筒は45cm長、径は10cm。
 2重になっていたので内部は問題なし。




 タキロンの浪板に依る筒。筒型形成は簡単ではない。
 使用上は堅牢で、素材としては申し分ない。数年は使えそうである。45cm長、径は10cm。
 紫根の取り出しも容易である。




 箱型栽培装置からの紫根の取り出し。箱の中にポリカブレダンを使って仕切りを作った。
 筒型装置の応用で、紫根取り出しが容易になった。




 仕切り入り箱型栽培装置から収穫された紫根。箱高は45cmである。
 底を抜けて50cmに生育。紫根の形は似通っている。




 箱型栽培装置から収穫。用土が不足、生育不足の紫根である。
 根が自在に生育し隣の根と絡まるので苗間隔は50cmが必要か。


箱型栽培装置から収穫。径3cmで2本に分かれて生育。長さ50cm。


 冬の期間は紫草の株は休眠となる。
 秋の掘り出し時期には既に来春の新芽が根元に準備されている。
 根の太さに因って新芽が多い事が判る。春早くに旺盛な勢いで新芽が成長してくる。
 
 それは、紫根からの養分供給に因ると見て良い。
 従って、前年の根は早めに取り出さないと傷んで黒くなる。
 新しい根は前年より大きくは生育しないと見て良い。
 12ヶ月でどれだけ生育させるかが栽培の鍵となる。


   「つちのなか ひきこもごもの ひととせや」


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紫根2016収穫

2016-11-20 20:00:18 | 紫草の栽培

 「日本ムラサキの紫根収穫始まる」
 種の収穫も終わり、まだ緑が残る茎だが好天の日を待って紫根を収穫。
 昨年までは紫根掘りと呼んでいたのだが、今年からは紫根取り出しと言った処か。

 所謂、栽培装置なるものを作って栽培したので、随分と楽な作業となった。
 まずは、筒型栽培装置から取り出す。



 筒を開いて取り出した紫根である。
 左端は、タキロンの浪板を筒にしたので用土に、その跡が残っている。
 筒の素材としては充分な耐久性が有り、来年も使える。
 
 周辺に散らかっている白い破片は別の筒素材、ポリカブレダンである。
 筒作りは楽だったが、耐久性で失格。筒の中は保温性としては良かった。
 風化が激しく、筒の上部はポロポロと割れてしまった。




 筒の素材と紫根の生育結果は判然としない。
 他に塩ビのパイプを使用したが、この取り出しは大変だ。
 たまたま転がっていた径7.5cmの細いパイプであった。
 上か下か、どちらからしか取り出せない。
 ここには、未だ並んでいない。




 筒型栽培装置を使えば、狭い庭先でも多くの収穫が可能である。
 紫根に取って土離れが良い事が大事である。用土の工夫が決め手である。
 栽培物は皆、土の良し悪しに掛かっている。
 ひげ根ばかりが生育して主根が育たない株もある。




 筒の長さが45cmである。ほぼ、予定した通りに生育をした株である。
 根の太さは2.0cm前後が多かった。細根を取って、乾燥させる事になる。
 筒型装置は主根が真っ直ぐに生育して、畑で畝を立てて栽培した紫根とは全く様相が異なる。


   「くもなくて しこんがならび あせもなし」



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紫草2016、新種の発芽試験(続2)

2016-11-19 16:30:35 | 紫草の栽培

 「90%を越えた発根率」
 新種の発根率については、改めて驚きの印象が残っている。
 残された未発根の種から更に発根があり、発根率は96%になる。




 残粒から更に浮種より発根、6粒 合計15粒 30%の発根率となった。
 沈下種では3粒が発根、発根率は96%に達する。2粒が残るのみ。




 浮種の発根パック既に1ヶ月半になる。未だにポツリポツリと発根してくる。
 既に緑が見えているが発根の根は痛んでいて生育は難しいだろう。




 9月にセットした被害種の浮種である。
 生育の途中で折れた枝から採取した種の浮種である。
 長い時間を経て発根してきた、良い根である。



 浮種からの発根、更に2個。新種の沈下種は2個を残すのみとなった。


    「ちいさきね ひととせのちに あかきねに」

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