紫草(日本ムラサキ)の記

日本ムラサキの紫根は輸入品に頼っています。薬用また、染料として国産紫根の生産普及、流通を期待しています。

紫根掘り(2015紫根の収穫終了)

2015-11-24 19:20:20 | ムラサキの栽培

  最後の紫根掘り2015.11.22

昨年も11月の最後の週に紫根掘りを終えている。種もすっかり結実してこぼれ落ちる種があった。
今年は暖かで、霜は2回程降りたのみで、葉の緑が多く終わった花が咲き出したくらいである。

種の結実から判断すると、もう少し日を置きたいくらいで、春先に紫根掘りを先延べしたい思いだが、この畑には退治出来ない野ネズミがいて冬場の餌となって消えてしまうので、紫根の収穫を終える事にする。



根元を見ると、春先の芽が10個も伸びていた。


この株は細根が多い。少ない経験だが、この細根は肥沃な土での結果として発達するのではないかと観察している。
昨年、掘った紫根で落ち葉を土の中に入れた場所があり、その落ち葉から養分を吸収するかの様な細根の発生を確認している。



この紫根の色には満足である。細根が多いが、この細根も無駄には出来ない。染色用としては充分に色素が抽出可能だからである。


掘り出した紫根は早めにカットして乾燥させる事にしている。紫根チップとして保存して染色に使い勝手が良いからである。

根の太い部分は、皮の色素を含んだ部位と実の白い部位に分けてカットしてみた。
白い部位は紫根エキス用である。紫根エキスは色素部分を含むと、黒い紫根エキスになってしまうからである。この部位には粘性がありエキスを煮出すと、肌荒れに効果がありスベスベ感がある。若干独特な臭いがあるが乾くと消える。

「はたけおえ ゆきまつそらに あめつづく」

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モミジアオイ(秋の終わりに)

2015-11-16 20:09:54 | 植物

 モミジアオイの種を採取


今年初めて庭先で見事な花を見せてくれたモミジアオイの種を採取することができた。
花弁を落とした後に大きな苞が残るが余り日を経ずに、次々と落ちてしまい種は諦めていた。



11月の初旬苞がはじけて、モミジアオイの種を確認。
宿根草なので株分けで増えて行くものと早合点したが、種を得た。



さて、この種は発芽するのだろうか?
期待と興味が交差する。来春の課題を早くも抱える事となった。

  「はなをみせ たねをたくして かれえだに」


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紫草発芽検証2015.10~11(続報9)

2015-11-09 15:42:49 | ムラサキの栽培

 発根あり、遅れること2週間

パック内に残された種4粒、内1粒が発根する。前回の発根から1週間変化なしであった。
最初の発根から2週間の差がある。


残った3個の種はどうしようか?
この発根を最後に可能性のある1粒を共に育苗ポットに入れてパックは空とする。


一番手前が始めに発芽した芽で、既に双葉から本葉の先端が出始めている。20ポット


まだ殻の取れない発芽1個を含めて20ポット、日を受ける事が好きで皆同じ方を向いている。
別のケースに発根が遅れた3ポットがある。合計43個発根率は94%てあった。


 「おくれても あせることなく まいぺーす」
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紫根掘り(紫根の収穫)

2015-11-06 19:21:28 | 紫草の栽培

 紫根の収穫を始める

紫根の収穫は急ぐ事は無く、春先まで待っても良い。しかし、この畑の紫根は冬の間、野鼠に食い荒らされてしまうので収穫を急ぐ事になる。

根元を見ると既に来春の芽が準備されている。


これは野ネズミの被害で倒れた後に移植した株で、別の畑へ移植のために掘り出した。花もつける事無く晩秋を迎えてしまった。しかし来春の芽があるので来年の生育を期待する事にする。


収穫後洗わずに乾燥すると云われいるが、毎年散水ホースでストレートの水圧で土を落とす。
見事な紫根の色を確認したいからである。
紫根の色素は水溶性なので長く水に浸けておく事は禁物であるが、瞬間的に水を受けて色素が落ちる訳ではない。

この株の根は横にもっと長く延びていた様だが、スコップでザックリと切ってしまった。
大きな株なので、期待が大きく慎重さに欠けた様だ。
地中深く、耕作してない固い地層にまで紫根が食い込み苦労して掘り出す。

消毒もしないので害虫被害に遭う。幼虫が根をかじる、根からにじみ出る味にアブラムシが地中に引き寄せられ、蟻も共存する。








根元の害虫被害の窪みにアブラムシが冬越しのために集まっている。蟻の動き回っている場所には必ずと言っていい程にアブラムシがいて葉や枝、幹、根を痛める。

  「しこんほり きたいとふあん ほりいそぎ」
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紫草発芽検証2015.10~11(続報8)

2015-11-05 19:38:55 | ムラサキの栽培

 紫草、発芽出揃う


 
各ポットには発根日のマーカーと発芽日を記録したメモが入っている。



50粒の内4粒が発根しなかった。発根率は92%であった。
発根粒の内4個が水分過多による腐敗で発芽せず、42個が発芽し双葉を開く個体も出て来る。
84%の発芽率を確認出来た。これからは水分補給に気を付けての育苗となる。

パック内発根の結果報告は以上である。


  「むらさきの たねのはつがに あやつられ」
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