紫草(日本ムラサキ)の記

日本ムラサキの紫根は輸入品に頼っています。薬用また、染料として国産紫根の生産普及、流通を期待しています。

日本ムラサキ、師走の苗

2019-12-21 16:46:02 | 薬草・薬用植物
「クリスマスの発芽を期して」
秋苗が順調な生育を続けている。早朝の室内気温は10°Cを下回る。発芽した頃の気温は20°Cを上回っていた。
この差は生育する苗にとっては、順応性が求められた。
10月初旬の発芽から2ヶ月間、まだまだ気温の高い日が続いていた。
寒気が入って来た11月下旬からの日々は辛かったと思われる。葉先が黄色くなってきた。


本葉は5〜6枚、茎の急伸は少なく、冬場に備えてのロゼット状の葉の形態となって来た。

11月下旬の発芽苗である。既に1ヶ月を経過するが、大きな双葉に比して本葉の生育は慎重である。

12月初旬の発芽苗。室内最低気温5°Cを記録する日々に発芽して来た。

12月初旬に発根、最近発芽した苗で、まだ殻の帽子を着けている。

新年元旦に発芽する苗に思いを寄せて苗床に種を播く。
苗床と云っても種をむき出しにしたままである。この状態で根が出て来るのである。
この種をポットに移して発芽を待つ。日中、日が出ると日差しに苗床を移動する。
紫外線を避ける遮光の黒い不織布を掛けておくと苗床の温度は20°C近くになる。
しかし、日の出ない日が続き、何時もの月より日数が掛かる。


苗床をセット後、5日目には発根種が出たが、外気温最高気温6°C、10°C以下の日が続き発根は途絶えた。
その後陽射しが戻ると、根を出す種が出て来た。

クリスマスや元旦に事寄せているが、室内の苗床は最後となる。
育苗ポットのトレイの置き場がないのである。苗が多くなれば、日々の苗の世話に気を揉む事になる。
厳寒を迎える頃には、少しでも苗が大きくなって春の日差しを待ちたいものだ。

    「なえととも あすのひざしを まちこがれ」
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日本ムラサキ、意外な発根(続)

2019-12-14 19:18:30 | 薬草・薬用植物
「紙コップからの発根続く」
紙コップからの発根は毎日の様に続いている。思いも拠らない媒体である。
保温効果が効いているのではと推察している。但し、種の数量が半端ではない。除外した種は、コップ1杯分もあった。その半数以上を畑の苗床の端に播いてある。コップの底に残った種の量は3cm程である。とてもでないが数える気にはならない粒数である。


発根した種は、コップの底に多いので爪楊枝で種を掘り起こさないと見つからない。

二つの紙コップに分けてあるが合わせると毎日、10粒程が発根状態で見つかる。

最初に取り出して、ポットに移した種の多くが発芽。1トレイが満杯となってしまった。

多くの種が発根するが、発芽率が良いかどうかは不明である。母数が大きすぎて検討がつかない。発根した種をポットに播くと見ると発芽率は100%となる。

種の廃棄は選別方法による。様々な選別の最後に浮種検査を実施しているが、今後不必要な気がする・・・。時間を設定して6時間後の浮種は廃棄、除外品とすれば意味があるかも知れない。今までは、即沈下の種を合格品としていたのだが、改めて再検討の必要性が判明した。
また、大きな課題は発芽時期を揃える種の選別方法である。100粒の種は日を置いて発芽してくる。何時、見切ったら良いのか判然としない。発芽しない種は、とんでもない時期に発芽してくる。開花時期と関係があるのではと推察しているが、種の採取時期の問題と重なる。来年の課題がまた増えた様である。

     「はこのすみ つついてみては おおさわぎ」
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日本ムラサキ、意外な発根種

2019-12-06 19:26:13 | 薬草・薬用植物
「廃棄中に発根種を発見」
日本ムラサキの種は、種々の選別で優良種として残して販売している。
その種の発芽力に試験も欠かせない。50粒を試験セットに播いて、発根を見て漸くひと安堵となる。

その間に、多くの種を除外してきた。最後に実施する浮種検査では多くの種がハネ出される。ビーカーに張った水に沈むか、浮くかの検査である。厳密な処ハッキリした根拠はない。一晩放って置くと大概の種が沈む。時間を区切って実施して見たが判然としない。そこで気前よく、一度撹拌して浮いてしまう種は除外品として紙コップに廃棄してる。紙コップの中は見てない。


ビーカーから除外品をスプーンで掬って入れるので、水も少々入る。紙コップの八割程になる。いよいよ捨てる事になったが、ゴミ箱へとは考えない。商品とはならないが、発芽の可能性がある種が含まれている事を知っているからである。来春への期待感が少々あった。
コップをそのまま畑へ持って行く。


畑の苗床の脇にでも捨てて見る事を考えていた。
数カ所の苗床へ播いていく。途中から紙コップの中から種が出てこない。チョット、待った!となる。


紙コップの中を覗いて驚いた。種に根が出ていたのである。数個ではない。
種の廃棄は中止する。自宅に持ち帰って、調べてみる。湿気のある種が底近くで固まっている。


発根種は出るは、出るは。畑にも播いてしまったかも知れない。
まさか、発根していたとは思いも寄らなかった。


慎重に取り出して、並べて見た。55粒が長短それぞれの発根状態である。
ただ、根の先端が傷んでいる事が気がかりである。


とりあえず今日は、仮の宿で赤玉土のベットで休んで貰う事にする。
春苗の種を播く予定で苗床を用意してあった。

シンクの窓際は気温変化の大きな場所である。そこで発芽への兆しを得る事は意外も、意外である。しかも、低温発芽処理もしてない。低温とは何度が適温なのだろう。零度℃の氷温とばかり思い込んでいた。日中の温度差と関係があるのではなかろうか。日に15℃の温度差がある場所である。まだ、残された種がある。後続があれば関連付ける事が明らかとなろう。

  「まどぎわで たえてねをだし ひがあたる」 
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日本ムラサキ栽培記録・師走

2019-12-04 19:22:32 | 薬草・薬用植物
「久方振りの燻炭作り」
草を取った苗床は、ムラサキの苗が剥き出しになり氷点下の最低気温では霜柱ができる。
しっかり根を張ってる苗は良いのだが、幼苗は根が引き千切れてしまう。
晩秋の草取りはしない方が良かったのではと、悔やむ事しきりである。
双葉の苗には日照に依る地温の上昇が生育を助けてくれる。日陰を作る別の草は除かねばと思い込んでしまった。
保温性のある材料は手元には燻炭の他思い当たらない。


籾殻は確保して置いたが、そのままである。焼かなければ、保温性のある材料とは言えない。太陽の熱を集めてくれるはずである。
氷点下の朝である。厚い霜が来てしまった。種火を作るには条件が悪い。
枯れ枝も、枯れ草も霜で濡れている。新聞紙を数枚使って枯れ枝に火が移りスタート。


久方振りの燻炭作りに集中する。何とか終了する。予定の量はできた。 
しかし消火にまた一苦労する。燻炭作りの消火には、かつて一杯喰わされた経験があるからだ。
夕刻には、苗床に籾殻燻炭を撒きながら、もっと自然に任せた栽培法に戻る事を考える。



先月霜月末11月29日投稿記事、末尾に発根を試みる試験スタートを掲載した。残り種に依る試験とは云うものの、気になって仕方がなかった。
12月の発芽を目指して、昨年の例に倣ってのセットである。
以前は、室内に温室設備があり温度設定で発芽をしていた。しかし、このヒーター代の電気料は何とかしたかった。
昨年の今頃、温室設備なしで発芽に成功したので一時温室は撤去した。
しかし、春苗の育苗には棚が必要で再び温室枠を組み立てて使用している。ヒーターは使わない。


本日朝のセット内、数粒の発根を確認。見つけてみてください。

こちらは、種はやや大き目の種です。50粒の内の数粒ですが、それなりのスタートです。全粒が一斉に発根をしてくる事はまずありません。このセットも1ヶ月は面倒を見なければなりません。

夕刻には更に増える。グリーンのマークが発根。

これは、種は並みの種です。この発根種は明日には育苗ポットに移す予定。
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