紫草(日本ムラサキ)の記

日本ムラサキの紫根は輸入品に頼っています。薬用また、染料として国産紫根の生産普及、流通を期待しています。

紫草栽培、予期せぬ出来事(続3)

2016-09-30 17:00:57 | 紫草の栽培

 「被害種の発芽実験へ」
 
 花が咲き続けている紫草に青桐が倒れかかり、枯れ枝となった分枝。
 そこから、未熟な種を204個、採種する。内29粒が浮種検査で沈下している。
 この種の低温保存処理が終了となった。



 早速、発根の様子を見る為にパックに種をセットする。
 発根の条件としての気温は、室温でほぼ適温である。
 左上の赤いマークの入ったパックが注目のパックで、25粒ではなく29粒であった。
 
 他は全て廃棄対象の種であるが、少々分別してある。
 左下パック  黒色と灰色2mm、種30粒(2粒並び) 3mm大種、43粒
 右大パック  黒味小粒2mm102粒、




 期待は全くできないが、ヒョットしたらの実験に過ぎない。
 1粒も発芽しなくても当然なのだが、結実してから2ヶ月を経た種もある。
 しかも、浮種検査で29粒は選別できたのである。
 
 あまり確信している選別方法ではないので、浮種も捨てないでセットする。
 つまり、全ての種を低温保存処理して、発芽実験と云う訳である。


   「ひまつぶし りくつをつけて かずかぞえ」



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紫草、手出し無用

2016-09-27 19:22:39 | 薬草栽培

 「紫草分枝の生育、盛んなり」
 この時期の紫草は、盛んな生育を見せて世話の仕様が無い。
 分枝は株元近くから、他の枝に負けじと続伸する。



 分枝の先端の成長点は隣り合う先端と競う様に伸びる。
 箱形栽培装置では、お互いに競う合う密生状態で、手を入れる事も出来ない。
 手出し無用の状態になって仕舞う。




 筒型の栽培装置も分枝を伸ばし、支柱1本を添えてやる。
 分枝数が多くなれば、株元から出て伸びる分枝を軽く纏めてやる必要がある。




 花を付け始めた分枝は40〜60cmと続伸して行く。
 長雨の期間、枝が伸びたが花は無し、種もなしの分枝を見て
 自然環境下での生育の有り様を改めて知る。




 株元は木質化して分枝は3本伸びて、更に2個の分枝の先端が出て来た。
 まさか、来春の芽ではあるまい。
 ただ、日は短くなり、気温も日が進む毎に下がる一方である。
 霜がくれば、葉は黄変し、来年の芽は地中に用意して生育は休眠期間となる。
 あと、1ヶ月が残された生育期間である



 低温処理を済ませて、秋苗を準備する事にする。
 10月中に発芽すれば、翌年10月まで1年間の生育期間を得る事になる。
 今成育中の紫草の多くは、昨年10月発芽の秋苗の栽培である。
  
  「しろきはな ひととせをえて ながくさき」





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紫草(日本ムラサキ)、発育不全を考察

2016-09-24 20:54:29 | 紫草の栽培

 「自宅庭先、栽培装置の栽培結果その後」
 「むらさきの ゆくすえあんじ そらあおぐ」と案じた通りの現状である。
 20本の内、開花結実したのは4本で漸く開花1本、蕾が付いて間もなく開花が1本。
 結実した4本も分枝は2〜3本で、室内で無肥料の鉢栽培と似た様な結果である。
 原因は、やはり栽培装置の設置場所が問題であろう。
 苗を移植してから、1ヶ月後にその事に気付いたが、移動も出来なかった。
 奥の列ががブロック塀である。



 ブロック塀よりの列は、春遅くまで残雪がある場所に近い。
 草丈11cmが最大で2〜5cmの生育にとどまる。
 葉はロゼット状態を何とか脱したかと云う状態である。
 次の写真は右の列がブロック塀よりである。




 塀際の列、本葉の数は15枚、10枚(2本)、7枚、5枚である。
 蕾を抱えるには、ほど遠い草丈である。




 葉はそれなりに大きく生育しているのだが、相変わらずの姿を保つ。
 残り種が発芽してくるが、それも緑が少ない。




 本葉は冬場のロゼット状の葉とは異なり、幾分かは広げるが丈が伸びない。
 移植苗は1本であったが、残り種が発芽して来て3個も生育するが、
 幸か不幸か、丈伸びず。




 開花結実した4本も開花数に比して、種子数が少ない。
 結実本数4本、開花数154個、種子数71個、46%で50%に満たない。



 この原因は、開花期が遅れた事と虫が来ない事に原因がある。
 開花本数が少ない事も1因で、虫を呼ぶ花の香りが希薄なのではと推察。
 また、蜘蛛が多く発生して花に虫が近づく事ができないと云う事態も
 無関係では無いとあらぬ憶測をしている。




 気が付くと蜘蛛の網が至る所にある。



 女郎蜘蛛であろう。考えてみれば蜘蛛退治をした事は無かった。
 蜘蛛の巣を払いのける事ぐらいである。




 まさしく、女郎蜘蛛である。蜘蛛の駆除はどうしたら良いのだろう。




 この蕾はどこまで開花する事であろうか、後1ヶ月である。


 開花期の1本、更に遅れる蕾の1本。そろそろ、黄色い葉が見え始めた。
 別の栽培場所、自宅より5km程南の市内住宅地より2ヶ月近く遅れている。
 
 筒型タイプの栽培では、生育がやや遅れ気味である故、生育不全に輪をかけた結果となる。
 幸いな事に、紫草は宿根の多年草である。冬越の方法を検討すれば
 来春、2年目の生育が期待出来る。

  「さかぬなら さくまでまとう むらさきや」

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紫草(日本ムラサキ)室内栽培

2016-09-17 17:30:07 | 紫草の栽培

 「室内の紫草、その後」

 室内で栽培を続けている紫草の草丈は40cm。
 窓際の日差しのみで、直射日光を浴びる事も無く、無肥料である。
 第1花(6/25)を見てから3ヶ月である。



 2鉢あり、小さな紫草は本葉10枚まで生育するが、花は来年待ち。



 結実した第1果である。実の付いていない蕚がある。
 第2花で受粉作業ができなかった故である。室内に蜜蜂や蝶はやって来ない。




 最後の結実である。2粒の結実は4個目。




 花は17個開花し、2粒果4個、1粒果5個、無果8個であった。
 分枝は2本で赤玉土のみに依る栽培結果である。無果8個は筆に依る受粉作業の手落ちである。
 鉢に依る室内栽培は2年目の方が茎立ちも多く、賑やかに楽しめるかも知れない。
 鉢を大きくし、培土も肥料入りにすれば大変なものになるであろう。
 
 しかし、やや質素に見える紫草は日本ムラサキの自然の姿かも知れない。



   「ひそやかに みえてあわれも むらさきや」
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紫草(日本ムラサキ)長月の生育状況

2016-09-11 19:06:42 | 紫草栽培

 「予期せぬ出来事を乗り越えて」
 9月の日本ムラサキ、強い日射を浴びて生育を続けている。
 日陰は好まない。遮光の必要性は苗を移植後の10日間程である。

 34℃を越える残暑の真昼に流石、頭頂部の先端の葉が萎えはしたが
 水分補給を得て枯れる事無く分枝の花茎は、更に分枝を出して続伸して行く。



 分枝は本葉の脇から出て30cm以上に伸びて花を咲かせ
 種子を付けて分枝から更に分枝が3本も出て続伸していく。
 本葉が13枚で花を咲かせてる株は13本の分枝を出し、その先で
 更に2〜3本の分枝を出して花茎は続伸するので、密生状態となる。




 隣家の例の青桐である。移植後間もない頃青桐の大きな葉っぱが苗の上に落ちて、
 苗を隠していた事があった。
 その後、時々枯れ葉が舞い落ちている事があったが、まさかの出来事であった。




 左奥の密生した箱形栽培装置の上に切り落とした枝が倒れ込んだようである。
 右の筒型栽培装置にも落ちて、小枝が残っていたがこちらは密生状態でもないので
 目立った被害は無かった。




 枝が折れて凹みが出来て、曲がった分枝は葉を裏にしたまま先端部が花を付けて
 分枝が直上して伸び始めた様だ。

 たまたま、1週間留守にしていて、その間の出来事で、早く気付いて直してやれば
 この凹みは出来なかったのかも知れない。




 これは、先端が打たれて枯れてその直ぐ隣に、分枝が出て伸び出したようである。



 これは落ちた枝の重みで折れた分枝だが、何とか持ち堪えて
 曲がったままで生育している。


   「ことあれど おおしくのびて わすれさり」 




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