紫草(日本ムラサキ)の記

日本ムラサキの紫根は輸入品に頼っています。薬用また、染料として国産紫根の生産普及、流通を期待しています。

日本ムラサキ、栽培サイクルを探る

2018-09-23 19:00:15 | 染料栽培
「秋苗の冬越しに挑戦」
ムラサキは宿根草である。
根があれば、冬を越して翌年も新芽を出し生育を続ける。
2年目の株を育てた経験から言えば、年々根の生育は弱くなる。
1年目の根の養分で2年目の盛んな新芽を出しを見るが、新しい根の生育は極端にか細い物となる。
春から秋に掛けて生育し、地上部の枯れる晩秋の収穫が一般的な栽培期間となる。


9/4に播種  9/8には発芽を確認する。

9/12 他の草の芽も出始める。

雨が多く、最低気温も15℃を切る日がある。
そうした自然状況で多くが発芽してくる。


パック内で発根させ、ポットにて育苗した苗をブロック内に定植。
幼苗の定植には懸念があるが、挑戦となればやるまでの事である。


双葉の苗を初めて定植する。
如何に根を傷めずに直根を差すか、テクニックを要する。


9/23 雑草の芽を抜き、5列目にブロック内に定植出来きなかった苗を加える。
この苗床とブロック内に定植の秋苗が、冬越しの挑戦となった。
今後1ヶ月半の内にどれだけ根を太く長く伸ばせるかである。
秋苗が冬を越し、春新芽を出して生育すると12ケ月を超える栽培になる。
休眠期間を含めると14ケ月にわたる生育期間の紫根となる。
ハウス栽培に依らない、自然の中における低コストの栽培法の実験である。
彼岸花が近くで咲き始めた。

  「けねんもち あきなえうえる ひがんかな」
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日本ムラサキ、益虫ミツバチ来訪

2018-09-19 19:40:48 | 染料栽培
「2018.日本ムラサキ栽培記録(9月No.2)」
やっとミツバチがやって来た。
以前もこんな時期であったのかも知れない。
もっと早くに、来てもらいたいものだ。
収穫を1ヶ月後に控えての結実は、微妙なところだ。
種の採取は、収穫時に先端部をかなりカットするので対象外となる。


6月に花が開花してから既に3ヶ月を経過している。
その間、一時秋めいた気温となり花も滞った。堅く結実した種も多い。
9月には雨量も多く、気温が高く停滞気味の生育は再度急伸する。


日も短い季節となり、茎の根元は木質化して来た。
雨と高温により生育は盛んで、新芽が根元から急伸してくる。


根元を掘ると来春の新芽を既に見ることができる。

木質化した根元は鉛筆程の太さから、指先に近い太さと様々である。
太い根元は当然太い主根と、多くの側根が期待される。
期待通りの収穫となるかどうかは、1ヶ月後に掘り出して見ないと解らない。
高温と渇水に苦しんだ時期があった。
それは、少なからず根の生育にも現れると思われる。

収穫時期と、その段取りを検討する時期が間も無くやって来る。

  「しこんほり きたいとふあん しもをまち」
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日本ムラサキ、益虫被害?

2018-09-12 19:21:13 | 染料栽培
「2018日本ムラサキ栽培記録(9月)」
台風の影響は、ほとんど無かった。
ブロック栽培という過密な栽培方法を試みている事も関係があるのだろう。
染料としての栽培を旨としているので、紫根は太い必要はない。
細くて、細根が多い方が使い勝手が良い故である。


最近、雨が多いので 生き生きと生育している。
7月には渇水に苦しんだ。それが無ければもう少し様子が違っていたろう。


花が咲けば蝶が来て、交配をしてくれる。
白蝶や黄蝶を時々見かけた、シジミチョウも来た。
お陰で多くの種が結実している。
青虫を見かけるようになって、喜んでいる場合でない事が判明した。


この枝は、かなり多くの葉が食害を受けているが敵が見当たらなかった。
朝早く、漸く犯行現場を確認して捕える。数日を要した。


今までの、青虫とは異なる。
地面に置くと暫くじっとしてたが、元気で地上の逃げ足は速かった。
特徴のある幼虫であるが、幼虫図鑑では見当たらなかった。
心当たりの方がおられたら、教えて欲しいのだが・・・。
黄蝶などの青虫はこれほど大きな食害を残しはしなかった。
そう云えば、ミツバチの姿をほとんど見ていない。


   「みつばちの かわりをはたし おきみやげ」

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日本ムラサキ、秋苗の復活

2018-09-03 16:13:25 | 染料栽培
「発芽を期した、パック内の発根が急復活する」
パック内にて停滞していた発根に少々疑問があり、解決策を講じた。
ほんの思い付きでパック毎、冷蔵庫へ一晩寝かせて置いた。
パックの蓋は開けたままである。
翌日から再び室温に戻した処、発根数は急速に多くなった。
室温に戻した後に発根するのは、ほぼしてやったりの印象があった。
当初、手順ミスで秋苗は無理かと思ったが9月初頭には充分な数に達した。


これは、すでに発芽して双葉苗が生育中である。

2週間も経つと本葉が2枚の生育となる。

まだ発芽に至らないポット、根が3cm程になってから芽を出してくる。
発根数は予定に達したので止める必要が出てきた。室温では更に増える。
種の保管を考えれば、冷蔵庫に戻すより他無いと考えた。


これも、うっかりミスである。
数日後に何気なく見ると発根が止まっていないのだ。
冷蔵庫に戻したパック内の発根は止まらずに、驚くべき状態であった。
冷蔵庫内の温度で根が出て来るのである。
そう云えば、この経験は初めての事ではない。
発根の兆しを得た種は冷蔵庫でも出て来るのだが、すっかり忘れていた。


1トレー分増えた。育苗が大変だ。
根の出た種を細く加工した箸の先で拾い上げて、ポット内へ移す。
3〜4日すれば芽を出してくる。


種の固い殻をキャップに出て来るのだが、そのキャップを落とす処である。



この発芽スタイルは、お馴染みとは言え一声掛けたくなる。

    「でてきたか まっていたぜと みずをかけ」
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