紫草(日本ムラサキ)の記

日本ムラサキの紫根は輸入品に頼っています。薬用また、染料として国産紫根の生産普及、流通を期待しています。

日本むらさき、新芽の生育

2018-01-29 19:23:02 | 薬草栽培
「秋苗の矯正、茎を切り落とす」
昨年9~10月発芽の苗に鋏を入れる。思い切った決断である。
今の地上部の茎・葉は、このままでは苗としての姿ではない。
定植時期にあった苗の姿に育て上げなくてはならない。
孰れ、4月以降の生育期には不要な存在となる。


育苗期間、既に4〜5ヶ月に及ぶ。
発芽する苗の条件で温室温度は設定されている。
従って休眠期を知らずに生育している訳である。本葉の数は6〜9枚になる。


10日前は鋏を当てたが、躊躇して鋏を置いてしまった。
今週から2月に入るので週の計算上、ためらい無く茎を切り落とす。
緑の葉の濃い苗は突然のショックから立ち直らなくてはならない。
双葉をまだ残しているので、その脇から新芽を出してくる筈である。

秋苗を翌年に収穫し、紫根の成分分析をするのは、今年の課題である。
このショックがシコニンの成分分析でどのような結果を及ぼすか、追跡対象の苗ともなる。



新芽の兆しが見えない苗も、お構いなしで茎を切り落とす。
10週間後には4月を迎える。
4〜5枚のロゼット状の苗の姿を想定しているのだが・・・。



10日前、葉先の傷んだ茎を切り落とした苗、10日間を経過。
小さな点が緑の葉に生育を始めたようだ。
既に、紫根は赤く爪楊枝程の太さに生育している。
その根が新芽の成長を助けてくれる筈である。

   「さきよんで ゆめにまでみる あてはずれ」


《参考》
  2016_02_25紫草の栽培『ムラサキの変、打ち首(矯正)』
  2016_04_01紫草の栽培『発芽後3ヶ月の生育状況』


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日本むらさき、休眠からの目覚め?

2018-01-19 19:33:29 | 薬草栽培
「昨年9月中旬発芽の苗、生育停止状態から新芽の兆し」
昨年秋口から、日本むらさきの発芽を無計画に楽しんできた。
9~11月の苗は生育がストップ? 休眠状態であろうか?
温室内の故か、多くは5~6枚の本葉は緑を保ち、茎、葉の生育は不明だ。
露地栽培であれば地上部は枯れて、根元に春先の新芽を抱えているので休眠期と知れる。

春先の新芽を期待して、緑の葉をつけた茎をカットする予定だった。
しかし緑の葉を大きく広げている茎は、鋏を当てては引っ込めてしまう。



葉先が枯れ始めたとは言え、新芽があるかどうかわからない。

たまたま、培土を替える必要が生じた苗で新芽を確認する。
しかし、この緑の茎を切り落とす気にはなれない。


この緑の葉が根を育てているのだが、切れば根が茎立ちを助けなくてはなるまい。
根の生育に支障がないか気になる。いずれその内に見極めができる日が来るであろうと鋏を置く。


確認するに如かずである。根元を掘って調べてみる。
葉先が枯れていても新芽の兆しが無い苗が多い。
まだ季節が早いのだろうか? 温室故、もともと季節外れの事をしているのを忘れてしまう。
しかし、新芽が確認できた苗がある。


本葉は緑で8枚を数えるので2枚が増えている事になる。
休眠期として地上部が枯れたわけではなく本葉数も増えている。
温室の温度設定と関係があるのかも知れない。
嘗ての経験を思い出せば、春先の3月末から4月に地上部が枯れたように思う。
何もしなくも、茎が入れ替わり生育を続けたのを思い出す。

    「あれこれを わすれていきる こきなかば」
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日本むらさき、睦月の生育模様

2018-01-11 20:00:26 | 薬草栽培
「双葉ならぬ三つ葉が開く」
発芽後に種の殻を落として開く葉は、双葉と決まっているのだが?
三つ葉が双葉に替わって生育を始めた。
初めての事ではない、数年前に一度目にしている。
四葉のクローバより珍しい存在のような気がする。
平穏無事の日々に、少しばかり心躍る出来事である。


占い事に興味はないが、幸多き年であって欲しいものである。

順調な発根、発芽から双葉の生育が進む。
年末から新年にかけての育苗ポットである。



師走の苗は本葉が2枚に生育中。


小さなパック内からも発根が続くが、水を含んだ川砂は締まりが強く
根が伸びるにはやや支障があるのではと疑問がよぎる。
発根種を締まった砂から引き出して見る。


案の定、根の先端部の生育に支障がある発根が見つかった。
改良版パック内発根法の問題点が早くも出てきた。
また逆戻りより方法はないであろうか?

 「ねとめとが ぐるぐるまわり おいすすみ」
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日本むらさき「改良版パック内発根法(続)」

2018-01-07 18:52:20 | 薬草栽培
「その後のパック内発根」
連日、苗床の発芽と同時に小さなパック内からも発根が続くようになった。
1/6 苗床から10個、パック内から13個であった。
4~5日するとトレー1(48個)が満杯になる。


パック内発根を予想していた7日目である。
18個の発根を確認する。既にトレー1(48個)を育苗中。


苗床から16個、育苗ポットを用意するが培土が足りない。
苗床の発芽苗の根は既に2cmを超えているが発根種は1cm前後である。


発根を確認するが直根が1cm未満の発根種は砂の中に戻す事にする。

育苗ポットで小さな穴を開けて、そっと根の先端を差し込む。

発芽し易いように種の頭はわずかに培土から覗かせて置く。
発芽後、根は支障なく生育する事になる。
1月中に発芽を終了の予定である。
従来は2月中の発芽であったが1ヶ月繰上げる。
畑への定植時期にしっかりとした太い根になっていて欲しい故である。


  「さきざきの ゆめばかりみて こしおもし」
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日本むらさき「改良版パック内発根法」

2018-01-04 19:53:34 | 薬草栽培
「パック内発根法の改良」
日本むらさき、パック内発根法に戻る必要性が出てきた。
簡易温室のスペースに限界が見えてきた。
大きな苗床は温室の1段を占めている。しかも発芽は細々と続く事になると
育苗ポットの置き場所が手狭になってしまう。


苗床での川砂使用がヒントになって閃いた。
早速に、パック内に川砂1cmを敷き水分を含ませる。
残り種を並べて、加圧して砂に種を潜らせる。
5×7cmの小さなパックである。
パックによっては種に砂を掛けて砂の中に埋めてしまう。
正月1日の作業である。



5〜6日後には変化があろうかと気にも掛けずに過ごした。
苗床の発芽苗を育苗ポットへ鉢上げをする作業に追われていた。



1/4 10個を育苗ポットへ移してトレイ1つが満杯になった。
パックを見て驚いた。既にパック内で10個が発根している。
わずか3ヶ日目で変化があるとは思いも寄らなかった。
この生育過程で育苗ポットへ移すことは作業効率抜群である。
根が2cm以上になると大変な作業となる。



早速に育苗ポットへ移すことにする。

従来のパック内の発根は種の保温性を保つ上で、やや課題があった。
原点に戻って、苗床での発芽を試みて砂の効用を再認識する事ができた。
パック内発根法の改良方法としてこの川砂の利用を思い付いた訳である。


  「ひろいたり  もときたみちに つえひとつ」
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