紫草(日本ムラサキ)の記

日本ムラサキの紫根は輸入品に頼っています。薬用また、染料として国産紫根の生産普及、流通を期待しています。

苗床の発芽(続)

2017-07-24 19:24:15 | 紫草の栽培
「苗床からの発芽が細々と続いてる」
春先に発芽を試みた苗床である。気温35℃が続くとカラカラに干上がってしまう。しかし、雨が続くと発芽出来ずに残された種がポツポツと発芽して来る。

春先の2月に多くの種が発芽したのだが、何故共に発芽できなかったのだろうか。何故今なのか、解らない?


早めに育苗ポットに移してやる。日を置くと根が長くなり、痛める心配がある。根の長さは、頃合いと見て良いだろう。

7月2日に始まって、一時中断して再度の発芽である。生育は早く、このポットの苗は既に定植してしまった。
考えて見るとポットでの育苗の意味も不必要な気がする。苗床とは言え、露地で発芽したのと同じ気象条件である。筒型栽培装置に定植をしてしまう。


「おくれても 💬 めをだすなえに 💬 したがいし」

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紫根染め、小さなミス

2017-07-13 17:45:45 | 草木染め
「屑紫根による染色の試み」
屑紫根は紫根選別の際、極細い紫根や作業中に擦れて粉末となった物を集めた物である。折れた細い紫根や極細根は当然の如くに選別過程で屑として除外される。
それを集めて見ると捨てる気にならない。
太い紫根はさぞかし良く染まるだろうと思うが、染色結果は決してそんな事は無いのである。ホームページをご覧頂きたい。

http://www.sikon.sakura.ne.jp/pg149.html

今回は紫根に付着していた土や塵などもあり、これ以上は選別出来ない粉末状の代物である。


それでも気になってピンセットで小さな土塊を取り除いた。

50gあったので細根100gを追加してポケットチーフ2枚を染色する事にした。

濾過袋に入れて、染料の抽出である。アルコール系の薬品などは使わない。水から煮出すだけの事である。

水500ccを濾過袋に注ぎ込むと直ぐに色の水が出て来るので、染料の抽出など云う如何にも化学的な言葉は不釣り合いでもある。

50~60℃で10分間もすれば、かなりの濃度になる。この琺瑯のボールではやや大きめで染液が浅いので、更に水を100cc追加して煮出す。

紫根染めを始めた頃、苦労して硬い紫根を揉んだり砕いたりしたものである。今でも石臼で紫根を砕いたりしている紫根染めのプロセスを紹介している写真を見る。太くて硬い紫根は染色には不向きと言って過言では無い。今回は濾過袋をしっかりと絞ったに過ぎない。
この屑紫根は染色には最良の粉末紫根と言える。


1回目の染色である。30分間程絶えず染め液を動かしていないとムラが出るので根気を出さなとならない。15分でも良いのだが回数を多く重ねる必要が出て来る。根負けして20分で中干しをする。2回目の染色でやや以前と異なる色合いに気付く。

琺瑯のボールの疵を思い出した。容器を確認すると鉄錆が出ているのだが、どうもこの鉄錆が媒染の役をした様にも思えて、染め液はステンレスのボールに変える事にする。

布に赤みが少なくなってやや黒味がかって見える。

小さな疵だが時間の経過と共に悪戯をした様である。


疵は解っていたが小さな物で気にはしていなかった。3回目の中干しである。色が深まったとも見えるが既に紫色が出ている。媒染の段階の前である。本来ならもっと赤味が強いはずである。さてどうしよう、思わぬミスに気も萎える。

「しこんそめ 💬 ちいさなきずに 💬 こんききえ」
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日本ムラサキ、忘れてた苗床

2017-07-02 14:53:53 | ムラサキの栽培
「春先に使用の苗床から発芽あり」
室内温室で使っていた苗床は庭先に放置されたままになっていた。いや敢えて放置して置いた。予定の発芽を得られず、発芽セットを替えたのである。種は回収出来ず捨てたに等しかった。ただし1つの目論見を密かに抱いての事でもあった。
それはまた、かつての経験の再検証でもあった。

早春の発芽期から既に3ヶ月を経て今、梅雨時となった。寒暖を繰り返して平均気温も20℃前後となる。
空梅雨か放置された苗床はカラカラに乾燥している。期待の雨が無いので容器の発泡スチロールに水を入れ満杯とする。
10日もすると水分は飛んで良き湿気状態となる。


7月に入る。本降りの大雨予報であるが、これはもう避ける事にする。既に目論見通りの発芽を確認していたからである。


苗床の両片隅に幾つかの発芽が見える。


12個を確認する。


これはもう双葉がかなりの大きさである。


殻付きの状態は発芽後3日目程であろうか。


早く掘り出さないと大きな穴を作ってしまう。根の先端を傷めないように掘り出す。長い根である。根が長くなる要因についての、心当たりはあるのだが、まだ検証出来ていない。

育苗ポットに入れて、生育状況を見守ることになる。このポットの用土に根が長くならないで、しっかりした根に生育するかの検証要因を潜ませてある。

秋苗の検討を始めた矢先であった。この春先の苗床から秋苗の発芽を考えても見なかった。昨年の秋苗に種が着き始めたが、まだ実入りの種子採取には早過ぎである。秋苗の種子は秋苗が生育した翌年にと考えていた。春苗は春苗から秋苗は秋苗から、それぞれ種を採取すれば良いサイクルかと思ってるのだが。

「つゆそらに▫️▫️おもいもよらぬ▫️▫️あきのなえ」

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