紫草(日本ムラサキ)の記

日本ムラサキの紫根は輸入品に頼っています。薬用また、染料として国産紫根の生産普及、流通を期待しています。

ムラサキの生育を追う2015.6

2015-06-24 13:50:56 | ムラサキの栽培

 6月のムラサキ、早くも結実


2年目のムラサキは花が咲き乱れ、もう結実を見せる。


野ネズミの被害を何とか食い止めて、生育を続ける2年目のムラサキである。2年目で新芽を出した株はもっと本数は多かったのだが、少しずつ萎えしおれ、枯れていった。紫根が野ネズミの絶好の餌となった様で、マルチの下に野ネズミのトンネルが走っていた。


純白な花が咲き続ける。そろそろ1ヶ月近くになる。紫根より種の収穫が目当てのムラサキであったが、昨年花を見せずに終わった株の紫根の様子が気にならないではない。花が終わるのはいつ頃になるだろう。

 「ムラサキの はなをながめて きもそぞろ」

 「みをとりて ねまでをねらう ひとのよく」
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ムラサキ移植後の生育状況

2015-06-23 20:00:02 | ムラサキの栽培
梅雨入り後のムラサキ

ムラサキの苗を移植して1ヶ月後の様子である。



昨年12月に発芽した苗である。葉が大きく成長する。


これは越年の苗で昨年末11月に発芽した苗で茎立ちをして、移植前に根元から今年の新芽が覗いている。11月以前の苗は茎は枯れ根元の新芽が大きく生育を始めている。


これも越年の苗で12月発芽の苗である。


11月の越年の苗でも昨年の茎が枯れてしまうと今春の新芽が大きく生育している。細い棒が昨年の茎である。


茎が無く大きく生育しているのは昨年末から、2月に発芽した苗である。雨が少なく春にしては高温の日が続いたが、遮光ネットのお陰で多くの苗がしっかりと生育しているようだ。

越年の苗、1~2月の苗に共通点がある。葉は大きくなったが押さえられている点がある。茎立ちをせずロゼット状で葉が生育している事である。これは気温と関係があることに昨年気付いた。

夏日も、真夏日も続いたが昨年と変わらない生育状態である。”最低気温”が生育の押さえになっていると思われる。最高気温25℃以上が連日続いたが、最低気温はまだ一度も、或る一線を越えないのである。”20℃”の最低気温はムラサキにとってgoサインである。

梅雨寒と云う言葉がある、当地北信濃では最低気温20℃越えは梅雨空けを待たなくてはならない。


 「なぞひめて ムラサキの苗 つゆのそら」
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本茜の新芽とムラサキの共存

2015-06-11 20:06:40 | 茜の栽培
 
 茜とムラサキの共存

 5月中旬に茜掘りをした。根を切り乾燥するのだが、新芽の出た蔓は捨てるに惜しく、1節のみにして葉も無い状態でプランターに挿して置いた。この時は茜掘りの時期を誤ったと思った。



その後間もなく新芽を確認する。




3週間後(6/10)には茎立ちをする。一茎一茎が1株となる。大量の新株誕生である。



茎立ちした茜の根元を調べていて、驚いた。なんと!ムラサキの芽が出ているではないか!!


ここには、本葉が2枚に成長。


ここには、本葉が3~4枚が複数個


ここには、双葉の芽と本葉が2枚が複数個
用土を使い回しするので、こんな事が起きるのであろう。茜もムラサキも発芽に、発根に関しては同様の条件を共有していると考えられる。しかし、今後の生育の条件は大分異なるのでムラサキはカップラーメンの空容器に移植する。大小合わせて9本の発芽苗を得た。




茎立ちした茜は根も、それなりの生育を見せているので茜掘りの時期を疑問視したが、こうした結果を見ると春先蔓が50cm程伸びた時期に掘り出すと、1ヶ月後にはたくさんの新株の発根を得る事が出来、容易に新株を増やす事が解った。

それにしてもムラサキの種は何時のものだろう?発芽しないと判断したが、発芽に必要な条件を整えてやらなかった事には変わりはない。それは大量の水である、茜の発根を期していた訳だから水は切らさずに大量に与えていた。


図らずもムラサキの発芽に必要な条件を見いだした事にもなった。

「はやすぎた あきらめごとに おしえられ」 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

紫根を掘る(水無月)

2015-06-10 20:46:30 | ムラサキの栽培

  六月水無月に紫根掘り?

春先に掘り出す予定の紫根は、新しい種の採種へと予定変更をした。株から盛んに芽を出す茎を少なくしたり、伸び過ぎた枝を切ったりしたが、アブラ虫の被害で葉が傷み生育出来ずに枯れる株が出て来た。
新苗の移植が始まったので、この畑の傷んだ株を掘り出す事にした。


紫根は大分傷んでいるだろうと抜いてみた。茎の小さな枯れ株は直に抜けて紫根らしさは無かった。予想通りである。

ところが、なかなか抜けない株が出て来る。スコップで深く掘り下げないと抜けない。掘り出してから驚いた。まだ、紫根らしさが残り根が生きていたのである。


春先に芽が出ると同時に掘り出しておくべきだった。この畑にはネズミはいないので立派な紫根が収穫できたのだ。比較のための鎌の柄と同じくらいの太い紫根である。ただ、春先に掘り出す紫根の色とは大分違う。既に黒ずんだ色で鮮やかな赤い色ではない。でも色合いの異なる染めの結果が出るかも知れない。

  「あてはずれ むねんがのこる つちのなか」
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

紫草、苗の移植

2015-06-09 20:12:35 | ムラサキの栽培

 梅雨入りを待ってムラサキの移植


今年は既に3週間前、越年の苗の移植を終えている。残りの畝2列に約50本を移植する。



本葉3枚、4枚の幼苗である。小さい苗は移植作業は極簡単に済んでしまう。深植えに注意したぐらいである。



発芽後間もなく双葉のうちに薫炭入りの用土の苗床に移植してその後の生育を待った。双葉も大きく、本葉4枚組、3枚組とがある。生育期間の違いはまだ本葉数となっているが共に赤い根があざやかである。


苗床から新天地、畑での生育の日々を送る事になる。心地良さそうに見えるがこれからが大変だ。まだ畑にはマイマイ蛾の幼虫が這い回っている、ヨトウムシも地中で待っているかも知れない。明日の日差しは強い様である。早速に遮光ネットを張ってやらねばなるまい。

そう言えば、野ネズミの駆除にも手を焼いている。昨年害虫被害とばかり思っていたのだが大根、ニンジン、ジャガイモ等傷が多いのは、どうもネズミに味見をされた形跡と見て良いようだ。
紫根が大きく成長し、年を越し早めに種を収穫する予定のムラサキが、花を付ける前に突然枯れて根元を見ると大きな穴、紫根がそっくり消えていた。野ネズミに紫根の味を覚えられ食べ尽くされてしまった。
  
「のねずみと しらずにすごし きつねまち」
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする