紫草(日本ムラサキ)の記

日本ムラサキの紫根は輸入品に頼っています。薬用また、染料として国産紫根の生産普及、流通を期待しています。

紫草、栽培装置

2016-05-23 20:04:08 | 紫草の栽培

  「庭先に紫草の栽培装置をセット」

 10年間耕作を続けた畑から撤退することになった。
 耕作放棄のリンゴ畑で、既に雑木林に近かった。
 鍬、スコップの手作業で、リンゴの切り株を幾つも掘り出した。

 処どころに叢生する蘆の大きな株も処理に困惑した。
 始めは、藍の栽培で、9年間も続き沢山の藍乾燥葉を得た。

 紅花の栽培も興味深いものであった。
 色々な野菜も栽培し、トマトは年々作付けが増えた。
 根菜類の出来がイマイチで、1昨年やっとその原因が判明した。
 野ネズミによる被害とは気が付かなかった。

 廻りは皆、畑地だが耕作放棄で、野ネズミは隣の畑からもやってくる。
 野ネズミとの追いかけっこは、奮戦するも撤退の道に繋がってしまったようだ。
 
 ムラサキ草は2011年に自宅の庭先で種を得ている。
 翌2012年から畑での栽培が始まった。
 5年振りに元の場所に戻る事になった。




 あれこれ考えたが、コスト削減が決め手となった。



 茜を掘り出した一角に何とかスペースを確保。20本の栽培である。



 今年、正月元旦に発芽した苗、既に紫根はそれらしくなっている。



 手前10本が正月元旦に発芽した苗
 奥の9本は昨年秋に発芽した苗で、本葉が新芽に入れ替わった苗
 最低気温が10℃を切る日もあるので、苗の姿はロゼット状である。




 正月元旦の内4本はこの苗と同じで、2月に打ち首になった苗である。
 双葉から別の茎が立ち上がって本葉を見せている。




 1本だけ3月に発芽し、大きく、バランス良く生育した苗がある。
 陽当たりか、種が良かったのか、原因は不明。
 まだ根は糸の様に細かったが、長かった。




 この苗から、何としても種を採取してみたいものである。
 この栽培装置に見合う生育も、興味深いが長い道のりでもある。


     「こしいため おいのたのしみ にわさきで」



   
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水中の発根

2016-05-13 19:31:50 | 園芸

 「水中で発根する紫草」

 水中で発根する話は聞いていたが・・・。
 現実に目にするのは初めての事である。
 
 5/11に低温保存の紫草の種を30粒、水を入れたパック内に沈み込ませる。
 一晩のつもりが二晩になり、その忘れ物を思い出した。




 5/13わずか2日目で、しかも水中で3個も発根している。
 これには、驚きであった。
 低温での保存期間が長く、パックに日が当たった事も一因か。




 トマトの苗を買い求めた。
 種を買って発芽させると多すぎるので、各種のトマト苗を1本買う。
 移植して支柱も立てずにいて、数日後風に揉まれて根元で切れてしまう。

 辺りを捜してみると千切れとんで、乾いてしまった茎を発見。
 ものは試しとビーカーの水に挿して置いた。




 数日後、無理かと思っていた根が出始めた。
 わずか茎の中心部に水気を残した千切れの茎であった。

 細い命が続いたようだ。 
 
 トマト栽培では脇芽を掻くので、その時に使う方法である。
 この方法で1本の苗から必要数の苗を育てている。




 この方法はトマトを栽培し収穫出来る期間が1ヶ月以上も長く続く。



     「おどろきて おいをわすれる ひがつづく」

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日本茜、掘り時

2016-05-12 19:52:28 | 茜の栽培

 「茜の採取時期」

 茜を掘り出す季節になった。
 茜を栽培する様になって、その採取時期が解らなかった。

 休眠期の前、晩秋でも良いのだが株元がはっきりしない。
 蔓が伸び放題で、向寒の季節につい億劫になってしまう。




 春先、茜の新芽を確認する。株元は明確である。
 3年目になる株である。掘り出してみて、新根は少なく掘り時と判断する。
 新根は薄い黄色でオレンジ色が2年目の根である。




 赤黒く太い根が3年目の根である。
 地下深く迄伸び、先端迄は掘りきれず切ってしまう。
 23cm 程の長さであった。




 根の太さは約5mm弱 であろうか。
 軽く洗って乾燥させる。
 株数が多くなければ、染料として使える量にはほど遠い。


     「みとせたち くろきふしもつ あかねなり」

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ムラサキの変、その後

2016-05-05 20:00:16 | ムラサキの栽培

 「蘇った紫草の苗、打ち首事件、その後」

 双葉から急伸長する苗がある。
 気温、陽射し、水分他にどんな原因があるのだろうか。

 どうしても気になり、生育する本葉の茎を切り落とす変があった。
 2月の事であった。
 その後もこうした苗は同じ様な処置を受ける事になる。




 決断は正しかったようである。
 回復時間は苗によって差がある。
 新しい本葉を広げて茎が立って来た。




 このまま生育したらどうなるのだろう。
 その姿を見る事も大事かと、放ってある苗もある。




 矯正された苗の本葉の広がりである。
 新生した茎が以前の茎より太く成育中である。

   「すたいるを ひがみでながめ なえそだて」
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紫草(日本ムラサキ)5月の発芽

2016-05-01 17:33:01 | 薬草栽培

 「五月皐月の紫草の発芽」

 今年も紫草の月毎の発芽を追う事になった。
 種を播いた訳ではないのに発芽すると、ついカメラに記録してしまうからでもある。




 昨年夏、日本茜を株分けをして栽培していたプランターである。
 用土は主に赤玉土で、紫草の発芽用に使った土である。
 2年も前に乾燥させて保存して使い回しをすると、こんな事になる。
 紫草の種の生命維持力には驚かされる。





 既に3cm程に生育している苗がある。
 先月4月の始めに発芽した苗である。
 茜の新芽とともに成育中だが移さなくてはなるまい。



 これが1ヶ月前4月の発芽状況である。
 このプランターは冬場に全体が凍み上がり、霜柱が2段になる厳寒を経て春を迎えた。

 1月の日平均気温は0.1℃、日平均気温は最高気温4.9℃、
 月最低気温は-10.0℃を記録している。
 この低温を受けて2年間以上も痛まずに潜んでいた紫草の種は命を吹き返した事になる。



    「かたきたね いのちをまもる ひみつもち」




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